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休憩時間は

「いらっしゃいませ~!」


 クラスの女子数名が色々な格好でお客さんを迎え入れる。


 ゴスロリや猫耳、スーツにメガネやお姫様みたいな格好をした女子達が次々と来るお客さんに飲み物やお菓子などを出している。

 料理などは教室では禁止されているので、できあいの物を皿に盛り付け運ぶだけだ。


 ただそれでもお客さんはどんどんと来る、うちのクラスは結構可愛い子が揃っているみたいなので男性客が多めで、可愛いコスプレをしている女子に接客してもらい鼻の下を伸ばしている。


 そんな女子達より俺が気になるのは……


 頭に輪っかを付け、白のワンピースを着ているエリザだ。


 その背中には小さめな羽の飾り物

 エリザのコスプレは天使だった。


 ニコッと微笑みお菓子や飲み物を運んでくる褐色の天使様に男達は釘付けになっている。


 俺のエリザは可愛いだろ? と自慢したい反面、俺のエリザをジロジロ見やがって! という気持ちがせめぎあっている。


 俺は教室の入り口で座り受付をしているが、教室を覗きヒソヒソと話す男達の声が聞こえてきた。


「ここのコスプレ喫茶、女の子のレベル高くないか?」


「ああ! どの娘も可愛いな!」


「俺はあの猫耳の娘がいいな」


「俺はあのお姫様みたいな娘かな~」


「……スーツの娘に踏まれたい……」


 なんて話を並びながらしている、すると


「……おい、あの天使の格好した娘」


「えっ? うわ、すげぇ……」


「顔も可愛いけど、あのお胸様……」


「一度でいいから拝ませてくれないかな~」


「た、たまらん!」


「お前、あの娘に声掛けてみろよ!」


「おう! やってやるぜ!」


 何だと!? 俺の愛しのエリザをそんな目で見やがって! しかも声を掛けるだと? 許さん!


 と心の中で叫ぶが何もしない、何故なら…… 


「君、休憩時間いつ? よかったら一緒に遊ばない?」


「うふふ、すいません、休憩時間は私の主人と一緒に回るので」


 笑顔で今日は左手の薬指に付けた指輪を見せながら断るエリザ、それには男達もビックリしていた。


「マジかよ……彼氏ならともかく結婚してるのか?」


「高校生で結婚……あんな可愛い娘と毎日あんな事やこんな事……」


「天使なのに人妻、人妻なのに天使…… ヤバい俺、何かに目覚めちゃいそう……」



 エリザはクラスでの役割を決める段階で、男に声を掛けられるのは嫌だから断固として接客はやらない! と言っていたのだが……


「エリっちは奥様です! 奥様天使なので何も心配いらないです! ちょっとエリっち耳を貸すです……ゴニョゴニョ……」


「えっ!? ……左手に? ……旦那様がいるからって…… それならお断りもできつつ自慢できる!? うふふ…… うん! 私、接客やる!」


「ふっふっふ…… エリっちはチョロいです……これで売り上げはアップです……ゴニョゴニョ……」


「ジュリちゃん?」


「へっ? あ、エリっち頑張るです! 応援してるです!」


「ありがとジュリちゃん!」


 とエリザには聞こえてなかったが俺にはバッチリ聞こえて、あとでジュリにゲンコツしてやった。


 そんな感じでエリザは笑顔の接客、たまに俺と目が合うとウインクしたり投げキッスをしてきたり……


「あっ! あの娘、俺にウインクしてきた!」


「僕なんて投げキッスされたよ!」


「「なんだと~!?」」


 そんなエリザを見て勘違いをして来店、声をかけては玉砕…… 少々ボッタクリ感があるが、勘違いするやつが悪い! とジュリがお金を数えながら言っていた。


「おつかれさまシュウちゃん!」


「おお、これはエリザ様! 今日も美しいですね!」


「も~! からかわないでよ~!」


「天使の格好をしててもやっぱりエリザは可愛いな」


「シュウちゃん……うふふ、ありがと♥️」


 天使なエリザに抱きつかれ、周りの男達の羨望の眼差しを受けながらエリザと休憩に入る事となった。


 ちなみに、うちのクラスのコスプレ喫茶には人妻天使がいると密かに話題になり、客足は絶えなかった。


 






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