序章
ここは三春。
後に福島県と呼ばれる地域のひとつ。
ここは、かの征夷大将軍・坂上田村麻呂のゆかりのある地域だ。
今、ここの三春を治めるのは、坂上田村麻呂の子孫の田村氏。
偉大な彼の子孫である田村氏は、民衆たちからも敬われていた。
時は戦国真っ最中。
今の当主は田村清顕。
そして、彼には娘がふたり。
ひとりは、後に伊達政宗の正室となる愛姫。
もうひとりは。
「疲れましたぁ…」
「駄目です姫さま、たまにしかお稽古できないのですから。」
三春城の一室。
駄々をこねる少女と、困った顔の侍女がいた。
この城もうひとりの姫、鈴姫。
「琴なんかのお稽古よりも、わたくしはお外に行きたっ…こほっ…ごほっ…っ…」
鈴姫は言い終わる前に咳き込む。
彼女は病弱で。
布団から起き上がる日は多くない。
今日は少し体調が良かったので琴の稽古をしていたのだが。
「姫さま!
ちょっと誰か、当主さまに…」
ばたばたと周囲が騒がしくなる。
病弱で。
あまり外の世界を知らない姫。
城下を窓越しに。
咳き込みながらも見つめるその瞳は。
好奇心に満ちていた。
はじめまして!
趣味で小説を書いております、ぴちゆう。と申します!
私自身が歴史オタクということで、今回は、大好きな戦国時代を背景に小説を書いてみようと思いました。
更新頻度はとてもゆっくりですが、気が向いたら読んでみようかな、程度に思ってくださると幸いです。




