護衛依頼:グラミルの町からメクスカンの町まで
前回のあらすじ
ついに外に出られた!
ゴブリンキングに苦戦するが、ほぼスキルに頼ることなく戦いに勝利!
現在俺たちはクーロン村に一番近い町メクスカンの町まで行く商人の護衛依頼を受けて乗せていってもらうことになった。
歩きでも構わないと思っていたが、まさか徒歩で一週間でメクスカン、そこからさらに3日歩いての合計10日間と聞いてすぐにやめた。
メルの体力の問題もあるし、ブレンに乗っていくことも考えたがブレンに負担をかけすぎると思いやめた。
「いや〜、護衛依頼受けてもらってありがとな!いっつも受けてもらうのに時間かかってもうてさあ。すぐに出発できへんのやろな思うとったわ。」
「こっちとしてもこの依頼があって良かったよ、ちょうど寄ろうと思ってた町だからな。」
俺が話しているのが今回の依頼人、マイドー商会の商会長マイドー・オッキニーさん。
名前がそのまんまだが覚えやすくていい。
「この辺りでよく見かける程度ならどうにでもなる、任せろ。」
「おお!頼もしいな、期待のCランク冒険者さん!」
「私も頑張りますね、オッキニーさん!」
「マイドーでええで!うちもメルって呼ぶし!」
「えっとじゃあ……マイちゃん」
「……!かわええなこのこの〜!」
「あわわ?!」
仲良さそうで何よりだ。
その時、上から銃声が連続で聞こえてきた。
「ほわあ?!なになに、何や一体!?」
「タツマ兄さん、ゴブリン3体と接敵するようだったんで撃っておきました。」
「オーケイ、報告ありがとう。引き続き頼む。」
「はっ!」
「……今話しとったあの子がやったん?破裂してたような音、上から聞こえとったけど?」
「………きにするな!」
「気になるわアホぉ!」
そんなこんなで一日目の野宿。
俺とスカイで狩った大きめのシカを解体し、みんなで焼肉をした。
「ムグムグ………旨っ!なにこれ塩振っただけなのにすげぇ旨い!」
「自分たちで狩ったからやな、きっと。でもうちからしても旨いでこれ!」
「おいしー!」
「もぐもぐもぐもぐ………」
「ウモォ〜!」
「それにしてもすごいな〜、カトブレパスなんてモンスター初めて見たで。図鑑でもほとんど情報がないし。」
「まあ珍しい魔物だっていうからな。」
「草食べるやろな、野菜も食うやろな思ってたけど、肉まで食べるとは思ってなかったで。
まあ大人しい子やから心配はしてへんけど。」
「なにの心配?」
「うちが食われる心配や」
「そもそも俺が止めるわ」
何事もなく更に3日が過ぎて、いよいよメクスカンの町にたどり着く5日目。
ここで事件が起こった。
とあるモンスターが襲撃してきたのだ。
空の王者、鱗に覆われた体と火を吐く王道のモンスター、ワイバーンだ。
「ひええ!ワイバーンやあー!!」
「ドラゴン系モンスターキターーー!!」
違う意味で叫ぶ俺とマイドー。
「グギャアアアアア!!!!!」
咆哮を上げるワイバーン。
どっちも完全にやる気だ。
「いやあーー!!燃える燃える燃えちゃうーー!!」
「バリア!からの反射!!」
流石に依頼者に怪我をさせるわけにはいかない。
盾のバリアで守る。
そしてそのまま火炎ブレスを跳ね返す。
「グオオ!!」
「飛んだな!【クリティカルエッジ】!!」
「ギャァァァ?!」
「【空気機関砲】!!」
「【氷岩砲】!!」
「(【花吹雪】!!)」
飛ばれたとしても問題ない、特効斬を遠くに飛ばしたいという思いで開発した新技、【クリティカルエッジ】で翼を斬る。さらにソイル、スカイ、ブレンの3人による追撃が襲う。
「グルゥ?!グルァァ………グガァァア!!!」
だがこのままでは終われないと、苦し紛れにブレスを放ってきた。
今度は盾を構えるまでもない。なぜならー
「【ストームバリア】!」
メルの防御魔法【ストームバリア】でどうにかなるからだ。
「【渾身の魔力剣】!」
やがて空から落ちてきたワイバーンの頭に、強烈な一撃をくらわせる。
頭が真っ二つになったワイバーンは、息絶えた。
「あぁ〜、ホンマに死んでまうかと思ったで。
皆してそんなに強いとは思わんかったわ!」
「結果的にワイバーンとの戦いの経験がつめてよかったよ。」
今回、ワイバーンはかなり大きかったので、その分素材も沢山手に入った。
何とも嬉しい限りだ。王都などの都市部でなければ買い取ってもらえないというのを除けば。
そして遂に、メクスカンの町へと到着した。
大きな山、アークンカギュアに一番近い町であり、その山に住むモンスターに挑む者たちが戦闘準備をする場所として栄えている。
「もしご入用のものがあれば、是非うちで買ってってーな!ほなまたなー!」
「ありがとう、マイちゃん!またねー!」
依頼完了の確認を貰い、俺たちはマイドーとは別れた。
もちろんアイテムは買いに行くし、またどこか出会えるはずだ。
「明日から歩いて3日で、クーロン村に着くんだったよな?」
「はい、体力も付いてるのでもう少し早く着くと思います。」
いよいよ彼女の故郷にたどり着く。果たしてどんな村なのだろうか。少し楽しみだ。




