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ブレアはどこに行ったのか

 この世界はかなり現代に近く、通信手段も発達しています。もちろん田舎では無理なのですが、ルーフィアダンジョンとかランシンの町なら可能ですね。



 そういうわけで帰ってきてパン屋も再開します。


「ハスター様、帝国と戦争が始まったんだけどどうしよう」


「無茶ブリだよねー」


「現実問題だが?」


「魔王の娘さん厳しい~」


「浮気? まあいいけど」


「ルーフィアが一番なんだから浮気などあり得ぬ」


「リンゴの愛がわりと重い」


「体重は軽い。リンゴ百個分くらい」


「重いのか軽いのか分からん! ちっとも分からんけどまあ抱く分には軽くて温かい! だっこしてちゅーする!」


「そろそろ冬だし温かいのは良くないか? ちゅーする!」


「最高だが?」


 リンゴとアイリスとセレナとクラリスさんは暖かくて最高の抱き枕だが? 抱き枕じゃなかったわ。でもな、それ以上できないししないからな? ノクターンに移れって言われるからな? 誰からよ。どこからよ。まあ現実の中ならいいよね。ねちゃねちゃしたりワッショイワッショイしたりね。


 エリメータさんがちょっぴり冷たいの逆に気持ちいい。つかなんで抱いてきてるの? スージー殿下も乗らないで? ボクなんで敷き毛布みたいな扱い? え、愛おしい? みんな言ってくれるけど……ファッションだね! きっとそう! 本気? こわい。


 ハスター殿下と非常食が嫉妬ファミリーを形成し始めたよ? 二人仲良いなあ。セレナが嫉妬している。非常食を食べるのは彼女しか考えられない。食べないと思うけど。あ、ハスター殿下はゴブリンの部屋に入れた。


「意味が分からないんだけどなんであんなゴージャスにしたの? 僕の部屋みたいだったけど?」


「お金余ってるんだよね」


 まあゴリラ美容で綺麗になろう。なんだよゴリラ美容って。ほんと毎回ツッコんじゃうんだけど、二メートル超えるゴリラに髪型とか整えられるのこわい。いや、好きなんだけどね。優しいんだよねミドリちゃん。ただビックリはする。


 戦争はなんか始まったみたいで、変な話だけど、ニターナ王はソックセン救援という名目ではあるけど軍隊を派遣してランシンは形として守られることになった。まあ帝国が攻めてきてるのに小さいランシンを攻めるのもおかしいけど。戦力が半端じゃないのにちょっかいもかけられないってところなんだろう。


 クレモット帝国が攻めてきたのはソックセンが弱っていて、更に危険なテロリストもいる領地として睨まれていたらしいから仕方ないのかな。政治的にややこしいのでセレナとモアリースト司教もなんか度々話し合いをしてる。情報網広いなぁ。まあ魔法にも警告鳥なんかの魔物にもそういう遠距離伝達系能力はあるからね。


 ただ変な話、帝国のお陰でボクらが戦争することはなくなってる。


 こうなってくるとボクらとしては、テロリストの神を超えるものたちを探し出して始末したいわけだけども、どこに行ったのかは分かんないんだよね。ブレアはどこに行ったのか。奴だけは殺す。しかし見つからない。


 人間ってこういう時に神様に文句言いたくなるけど、神様が実在していると考えるならそりゃ甘えだよね。お母様~、テストの答え教えて~、とか言うのと変わりないんだよなぁ。うんうん。教えられるか。自分で考えろ。ってなるよ、うん、分かってる。


 ボクの勘だとブレアたちはとっくに北を捨てている。そして走ったのは更に北か、逆に全てを捨てて南だ。西もあるけど……山なんだよねえ。行きたくないし実験体になる人間はいない。


 南のエルエーナの森は魔王国との狭間なんだけどゴブたちに探索させている範囲が一割くらいなんだよね。ものすごく広大だし行き着く先は魔王国。


 ……魔王うちにいてハーレム要員になってるとかいうツッコミはえぬじーね?


 なんでそうなってんの? てか今魔王国どうなってんの?


「ビビから知らせが届いているが火の四天王が魔王を騙りここのニターナ王国に攻め込もうとしてるらしい」


「クラリスさん、それが嫌でお父さんの首をはねたんじゃなかったっけ」


「もちろん、攻めてきたら殺すだけだが」


「魔王の発想を甘く見ていた」


 戦争も個人の喧嘩もあんまり変わらないのが魔族らしい。周りはスゲーめーわくだが?


 のんきなんだよなー。それが悪い方向に行くんだよなー。


「まあクラリスさんを殺しに来る奴とかいたらボクが殺すから」


「……ルーフィア、無理はしないでおくれ」


「逆に聞くけど、死ぬより無理なことなんてあるの?」


「死なないで」


「ブラック企業社長だからいつだって過労死の危険と隣り合わせさ!」


「やめて。生きてね? 愛してるからね?」


「なんで魔王に愛されてるのか分からないけどなんかお母さんの愛を感じている」


「なら私の愛はルーフィアの恋人の愛ね! 永遠に愛しているわ! てか死なないでね本当に!」


「アイリスの愛はいつも重い!」


「私の愛は密かで温かいでしょう?」


「自分で言わない方がいいよセレナ」


「我の愛は? どんな感じ?」


「リンゴのはなんかデザート感覚がする」


「なぜに?!」


 リンゴってミーヤちゃんよりロリっ子なんだよねえ。見た目だけだけど。成人女性なのに見た目ロリな人もいるから法的には裁けないんだそうだ。だからどうした。


「ルーフィアといちゃいちゃしても問題ないと言うことであろう!」


「ねえボクらそんな話してたっけ? ブレアどこに行ったか話してたと思うけど? ああ、だっこされるとほんとリンゴって温かいね。お口も美味しい」


「娘が襲われている!」


「クラリスさんの反応のしかたおかしくない? ちゅー!」


「く、負けた! 世界の半分は貴様のものだ!」


「魔王ムーブ無理しないで?!」


 まあクラリスさんも可愛いな。魔王だけど。ああ、魔王国と帝国が一斉に攻めてきてるんだっけ。ボクらの個人戦力がいくらすごかったって盤面に石を一個置く程度の話だからねえ。


「戦術としてはソックセンと戦闘中の帝国は切り崩しやすいし魔王国はわがままな炎の四天王だけ消したらなんとでもなる。引き込めばゴブたちがいる。籠城、ルーフィアがいる、敗けはない」


「セレナって本当に天才軍師だよねえ」


「この辺りは普通の発想だと思うけど?」


「そういうのを天才って呼ぶんだよ」


 すごいよねえ、セレナ。可愛いし。おっきいけど。抱き心地はちょっと硬い。胸があんまりない。だからどうした。頭フットーしてんのかボク。愛しい。


「私がルーの妻として不完全なのは理解している」


「そんなことはない。絶対ない。むしろ妻じゃない」


「うーん、ルーが信じていないとか許容していないだけで私たちルーの妻はすでに六人になっている」


「誰よ! 誰!」


 魔王候補のリンゴと聖女アイリスと魔導師セレナと魔王クラリスさんとアンデッド勇者エリメータさんとスージー殿下と……え、多い! 妻候補多いしボク妻を求めた記憶がない!! 女の子だってば!


 え、外には商業ギルドのメンバーとか孤児院のメンバーとかメルフィーナ子爵とかミーヤちゃんもごろりんこ!


 多すぎるわ!! 戦争の話どこ行った! 北も南も攻めてきてるんだってば! ボクを攻めるな!






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ハスター「応援よろしくお願いします!」


セレナ「あざとすぎる」



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