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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
一学期
18/133

case:17 【×中間考査の場合】Act.2

中間考査まであとわずか一か月を切った。


私達の通う学校は一週間前からはテスト期間として部活動の一切の停止があるが、さすがにも一か月前となったら全体的に中間考査に向けて二・三年生はピリピリとしだす。


そんな中で唯一、入学したてので高校のテストというものの恐ろしさを知らない一年生だけがいまだにのんびりとした空気を醸し出している。

そして嫌な予感程よく当たるというもので・・・。


そんなある日の昼下がり、私はなぜかその一年生達と一緒に昼食をとっていた。


高校にもなったら給食では当然無い。

生徒自身が親に頼むなりなんなりで自分で昼食を用意してくる。まぁ当たり前のことだ。

さらに我が校には購買はあっても食堂はない、ついでにどこかの学園メロドラマよろしく屋上なんかの解放などはもってのほかされていない。


そうなると自然と昼食は他のクラスに行ったりすることはあっても、あくまで学年で固まることが当たり前となっている。


とはいえ他学年とは昼食をとってはいけないルールなんてものはなく。

まぁ、その気になればこのように他の学年でよりあって昼食を食べることもある。

それこそ部活動とかをやっていればそういうこともあるだろう。


話を戻して部活をやっていない私がなぜ後輩と昼食をともにしているのかというと。

もちろん言わずもがな一人は幸、妹である。


おそらくこの状況を画策したのはよっちゃんだろう。

そもそも今日はこいつに連れられて多目的室で昼食をとっているのだ、妹がつながってないわけがない。

それはいい、それはいいのだがなぜか私の斜め前にはいつだかの金髪ジャージ女子がいた



みんな覚えているだろうか。

そうたい焼きを買ったあの放課後のあの時、俘虜男子生徒に絡まれていた金髪で不良のジャージ女子だ。


「ところで、この集まり何?」


目の前に名前の知らない人物がいることに、来た時から疑問を抱いていたがあいにくと彼女たち後輩組は遅れてやってきたため私はちょうど食事中。

聞くに聞けない状況だった。だって行儀悪いだろ?食べながら話すなんて。

だから全員が食事を終えたタイミングで疑問を切り出したわけなのだが



「お、よく聞いてくれました京ちゃん!!そう一か月後といえば中間テスト!!」

「ウチは一応あん時のお礼がしたかっただけで、そしたらこいつが」

「お姉さま!!この女とはいったいどういう関係なんですか!!!」


ふむ


「てなことでさ~毎回ながら悪いんだけど勉強を教えてほしいんだよね~って話したらさっちんががお昼に話そうって」

「ってな感じで話がややこしくなりやがるんだよ・・・」

「ま、まさか・・・あの時ボクが遅かったからその間にこの女に酷いことを!!??」

「だからしてねえって言ってんだろ!!」


うむ。

いや、おいおい私は聖徳太子ではないぞ。


「いや、私は聖徳太子じゃないから」


思わず思ったことが口をついて出てしまったが、その通りだろう。

一度に一斉にしゃべられても私としては把握が難しい。



ということで、とりあえずどうせよっちゃんはくだらない事だろうから後回しに。

妹とジャージ女子・・・今は制服だからもうジャージ女子とは言えないか、金髪女子はどうやら同じ話の方向性だったように思えたからそちらから聞くこととしようか。


話を聞く限りでは、妹としてはあの日の出来事をきちんと確認しておきたいとの事。

金髪の彼女、名前は櫻井さくらい 薫子かおるこさんというのだが、と妹は同じクラスなのだが彼女と私で妹とでおのおので会うことはあったが妹としては一人ひとりに『何もない』といわれるのは不信感しかないらしく、一度こうしてあの時のように二人同時に問いただしたいというのが妹の心情らしい。


櫻井さんも櫻井さんで毎日顔を合わせる度に何か隠し事をしているにではないかと疑われるのにもほとほと疲れたというところで今回の食事会の話が持ち上がったことでここはひとつあの時のお礼ついでに姉の私から弁明いただこうという腹積もりらしい。

まぁお礼ついでとは言うが本音はこちらの方が優先なのだろう。


「それで、いちいち一人ずつに話を聞いてもボクが納得できないのでどういうことかもう一度きちんと一から説明願いますか?」


と妹が櫻井さんにすごい形相でにらみを聞か褪せているところで櫻井さんからヘルプの視線を受け話をつけることに。


「まぁ、話すと長いんだけど・・・」

「うんうん」


「ということだ、これで私の身の潔白が証明されただろ?だから毎朝絡んでくるのやめろよな!!」


・・・そうして私を交え櫻井さんとであの時の事の顛末を私が運動音痴で迷惑をかけたことはかいつまんで説明したところで妹がしぶしぶ納得。

というか毎朝詰め寄っていたのか、それは申し訳ない。



というところで昼休み終了の予鈴が。

はて、何か忘れているような。


「ちょ、私の話終わってなくね!?」


「あ、よっちゃん居たんだった・・・」

「あ、そうでした弥生先輩」


「ひどくね!?」


完全に空気だった、櫻井さんに至っては紹介すらしてないから最初から誰これ状態だったが。

まぁ、それにしてもよっちゃんのことだ要件はわかっている。


「どうせテスト勉強の事でしょ?」

「いやまぁそうなんだけどさぁ!!扱いの差がさぁ!!」


一年生達と自分の待遇の違いに異を唱えるよっちゃんだがそうしていられる時間も限られているわけで。


「まぁ、それは戻ってから話そうよ」


よっちゃんとは同じクラスなのだから戻りながらでも問題はないとこれで話を終わらせようとしたのだが・・・


「いや、弥生先輩!何ボク抜きでお姉さまと密会しようとしているんですか!!」


どうやら妹の何かに引っかかったようで・・・

よっちゃんに詰め寄り講義する妹とそれに切実に勉強がやばいと懇願するよっちゃん。

ついでに呆然としている櫻井さん。


とりあえず授業には遅れそうだったのでその場を私は後にした。

思えばこれは間違った選択だったのかもしれない。


案の定よっちゃんは五時限目には遅れてやってきて、そして驚きの言葉を放った。


「なんかあのメンバーで勉強会することになったから」


・・・異議を申したいところだったが授業中、やり場のない怒りを抑えるので精いっぱいであいにくと今回の授業はまるで頭に入ってこなかった。


こうして私は地獄の勉強会をすることとなった。

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