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三姉妹方程式  作者: 蝉時雨
一学期
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19/133

case:18 【×中間考査の場合】Act.3

かくして、地獄勉強会発令からすでに数週間。

中間考査からは数えて一週間前、部活同等の一切の停止期間であるテスト前期間になった。

ここから地獄の一週間が始まると思うともはや軽く鬱である。


いや、いけない。

こんな早い段階からこんなようではこの先おそらく私は生きてはいけないだろう。

気をしっかり持て藤間京、私ならやれる、大丈夫だ。



などと一人放課後の図書室で己を鼓舞していた。


そんな私は今一人図書室の一画で鎮座している。

なぜ図書室に私一人でいるのかというと、一年生組は掃除当番で遅れるとの事。

そして一緒に来ていたはずのよっちゃんは飲み物を買いに行くといったきりかれこれ15分ほどもどってこない。

それはいったいどういうことなのだろうか。


まったく、本当に勉強というものをする気があるのか疑わしくなってくる。


待てど暮らせど現れそうにない勉強会メンバーにいら立ちを感じ始めたとき図書室の扉が静かに開いた。

目立つ頭の色をしているためすぐにそれが知人であるということに気が付くがなんでかその後ろに続くものはいなかった。


向こうもこちらに気が付いて寄ってくるが私を見て疑惑の表情を浮かべていた。

なんでだし。


「あれ、先輩だけ?」


「は?」


今なんと聞いてきたのだろう。

私一人か、だと?なぜここに私一人しかいないことは私が一番聞きたいことだ。

思わず顔が険しくなってしまう。


「え?いや、だってさっきもう一人の先輩がウルフの奴を・・・」


私の表情から色々察してくれた櫻井さん。

自分で疑問を口にして何かに思い至ったらしい苦笑いをしている。


私もなんとなくだが予想はついてきた。

よっちゃんが飲み物を買いに行ってから時間がかかりすぎていることは、妹たちのクラスに顔を出していたという櫻井さんが証言してくれてはいるが、その櫻井さんとほか二人は一緒にいないことからだいたい何があったかは予測が付く。


というか、この短期間で二人の破天荒さに慣れつつある櫻井さんがすごいな、と思うと同時になんだが申し訳ない気すらしてきた。


「と、いうかそもそもなんで櫻井さんまで勉強会に巻き込まれたのさ」


「んー、それがいまいちなんすよねぇ、ウルフの奴曰く監視がどうのとか・・・こっちとしてはいい迷惑っすよ」


と、ため息。

まぁ、妹は何かしら腹に抱えてそうであるから皆が敵に見えるのだろう。

特に秘密にしたいことがばれている櫻井さんは特に、といったところか。

それに彼女としては私に振り回せれ手からというもの妹とも激突して・・・


「そのなんか本当にすいません。」


「あっ、いや先輩が迷惑だったとかってことでは」


私の謝罪に、言い方が悪かったかと櫻井さんが弁明しようとしたとき、図書室の扉が騒々しくも轟音を立てて開いた。

もちろん入ってきた人物はよっちゃんである。

『よっしゃぁぁぁああどうだぁ!!!』とか騒いでいる、その数秒遅れで妹も入ってくる。

が、ほかの図書室利用者からものすごい敵視の視線を受けている。


私と櫻井さんはお互い視線を合わせていた。

おそらく思っていることは一緒だろう。

『他人の振りをしたい』と。


しかしそうはいかないのが世の常であり。


「おっすおっす京ちゃんお待たせ!!」


と、ここがどこなのか忘れているよっちゃん


「今のは反則、反則ですよ!!ねぇ!お姉さま!!!」


それにつられる妹、そもそも何をしているんだお前らは。

そして当然のごとく図書室の先生からおしかりを受けるのは私達二人も含めての状態だったのおは言わなくてもわかるだろう。

私と櫻井さん、特に櫻井さんなんて本当にとばっちりもいいところだと思う。


彼女には最低限のやさしさと最大限の感謝は常に持ってないといけない。



こほん。

それでは頭を切り替えて。


二人に対する怒りはあるが・・・そもそも今日から勉強会をしようと言い出したのはよっちゃん。

そしてそれに便乗しようとしたのは妹。

その二人が二人そろって遅刻、あまつその二人のせいで放課後からすでに一時間半以上が経過。


それに今日のこの状況では図書室で勉強することは難しいといえる。

となれば自然と本格的に勉強を始めるのは明日からになるだろう。

まったく出だしからこんなのでは困難どころではないだろうに。


とはいえ、この勉強会が企画された段階で各自、特によっちゃんには勉強はするように口酸っぱく言ってはおいたのでそこまで酷い結果にはならないと思うが。

ならないといいと切実に思うが。

例年通りであればよっちゃんは全く勉強していないだろう。


問題は妹や櫻井さんである。

妹に関しては普段勉強を見てほしいなどということがないものだからどの程度の学力なのか、いやまぁ結構できる方だというのは知っているが果たして普段勉強を教えてほしいなどといわないくせに今回に限って勉強会と言い出した理由は何なのか。

そして櫻井さん。

彼女の学力は知らないどころか、彼女についてもあんまり知らない状態なのだから、勉強会を開いといて勉強に集中できなかった、なんてことがあっても困る。

・・・というかいかにも金髪なのに勉強会まじめに来ていたな、意外だ。



一番恐ろしいのは妹の愛情表現で勉強会がおじゃんにならないかが問題ではあるが、それは平日の図書室であれば今日のことであまり騒がしくするのはいけないと学習したから問題ないだあろう。

ただ、なんだか櫻井さんのことをひどく敵視していたことだけが気がかりではあるが。


問題は休日である、どうなることやら。

そもそもどこでやるのかでいろいろと変わってくる。

大変な事にならなければいいが・・・。

今からもう逃げ出したい気分である。

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