第9話 青の王の風格
改稿いたしました。
両親がお店を経営していたのですが、当時の私はちょっと恥ずかしがり屋でしたねw
しかも、「 目つきが悪いから、お店に来るんじゃない」と言われる始末 www
そんなこんなで、あまり店頭に立ち機会はございませんでした。
大人になって、父の接客を聞いてましたがそんなに上手くなかったなと。密かに思っておりましたw
少し脱線してしまいましたが、楽しんでいただけると幸いです。
白炎色に燃え盛る、真夏の陽射しが容赦なく照りつけるが、
海からの強めに吹き抜ける風が心地よい。
揺れるオリーブの木々が生い茂る、
ゆったりとした坂道を、遠くに見える南西にある町中の雑貨屋へ向かう。
新たに加わった、ちびっ子では無い新人探検隊員のお師匠は笑っている......
それは、何が起こるかわからないと、
相方たちがやる気を見せて仕切りだしているからだ w
20枚の金貨を守る為、私を中心に据え、
左右両翼に拾った棒を構え警戒を怠らない相方と弟。
きっとお師匠の手前、愛弟子としてのプライドが沸き立っているのだろう w
( カッコをつけてて面白かわいいし、とても笑える www )
後ろに「 クスクス 」と喉を鳴らしながら笑う、お師匠の『 鉄壁の陣形 』で町に降りて行く。
お師匠が今年も豊作のようだと呟いた。
道沿いのオリーブの木が銀色の葉をキラキラ揺らし、青い実を育んでいる。
涼しい木陰を作ってくれるけど、それでもジリジリ肌が焼けるようだ。
セミも「 ジリジリジリジリ 」と大合唱でうるさい。
少し、『 ツクツクホウシ 』や『 ミンミン 』が恋しい。
物売りのおじさんとすれ違い、『 イチジク 』を一つずつくれる。
とても、『 ご機嫌ちびっ子探検隊 』
イチジクの甘い香りと果汁が溢れ、芳醇な味わいに舌鼓を打つ。
我らは、『 幸せちびっ子探検隊 』
雑貨屋にたどり着くと、店内を隠れて覗き込む同じ頃合いの少女がいたが、
こちらに気付くと顔を真っ赤にして、一目散に逃げて行く。
店内を見ると、あの目の細い優しそうな兄弟が楽しげに話をしている。
私は遠くを見る様な、哀愁を感じさせる目をしてささやく。
「 夏はまだ続く...... 恋せよ乙女...... 」
お師匠に何を言っていると笑われ、
相方たちにバカにされながら店の奥に進む。
相変わらず、足元で埃が舞うざらついた床板……
古い羊皮紙とインクの匂いが混じった独特の香りの店内。
男の子たちがこちらに気付き、元気よく挨拶してくる。
「 いらっしゃいませ!みなさんへ愛と平和を運ぶ、
『 雑貨店モノホンポ 』へようこそ!」
一同、揃いも揃って同じ事を思う......
( へんな名前 www )
メガネをしていない方が、
兄の【 ファルーク 】10歳。
メガネをかけている方が、
弟の【 ラシード 】10歳らしいど。
ファルがマニュアル通りの接客を始める。
「 お客様!ちょうど良い時に来られました!
今年作られたばかりの羊皮紙が大量入荷しましたよ! 」
( このファルークと言う少年......声に氣を乗せて話しているな...... )
私はお師匠を見上げると、こちらを見て3回ほど頷く。
( いや、待て私!まずはクエストに集中だ!)
両頬を「 ペシン、ペシン 」と叩きながら、ゆっくりと息を吐く。
そして、踏ん反り返り、視線を上から目線にして、咳払いをした後、
少し横柄な演出をしながら聞く。
「 ちみちみ!それを100枚ほど売ってくれまいかね?早く頼むよ! 」
ラシードが右手でメガネの位置を直し、こちらを凝視して生唾を呑み込む。
ファルも言葉を失い沈黙が流れる......
私はもう一度偉そうに咳払いをして続ける。
「 ちみたち?黙っていては分からん。
有るのかね?無いのかね?いくらなのかね?やる気は、あるのかね? 」
ファルが立て直し、しかし動揺しながらも対応をしてくる。
「 は、はいお客様、し、少々お待ちください...... 」
そう言うと更に奥の住居スペースと思われる方へ足早に入いり叫ぶ。
「 と、とうちゃ〜ん!大変だよ!
こ、こないだの赤髪の女の子たちが、購入が......必要は、女の子を......100枚だってよ〜 」
ちなみに弟のラシードは、未だにメガネを右手でつまみながら固まっている w
ひょろひょろで、深い味わいある面持ちの親分が登場する。
「 何を言っているんだ?息子よ。
商人たるもの、いかなる時も慌ててはいけないと言っているだろう? 」
お師匠が1人、深く頷いている www
店主がこちらを見渡す。
一同はみんな同じ事を思う。
( このおじさんがモノホンポなのか......
変な名前 www )
アゴに手を当てながら見えない目で、こちらを凝視しているはずだ w
「 赤髪のかわいいお嬢ちゃん!先日はありがとうね!また羊皮紙かな?
おや?そちらの方は?......砦の兵士様? 」
お師匠は肩幅に足を広げると、胸を張り、左手は腰に、右手拳を胸に掲げ、軽く敬礼する。
「 赤獅子の名の元に! 」
( おいおいおい w 恥ずかしいだろ、ホトトギス www
店内《町》でそれは止めて頂きたい w )
しかし、この場に圧倒的な強者として君臨する、
店主には確実な効果があった......
少し動揺はしているが、視線を店内の天井に合わせ、
頷きながら呼吸を意識的に整えている。
自身の子供に諭すだけあって、さすが出来る商人だ。
さらに一呼吸とる。
そして店主は、いつもの様にアゴに手を当てながら切り出す。
「 100枚ですね......
当方としても砦の皆様とは、今後とも懇意にさせて頂きたい。
勉強いたしましょう。
金貨16枚でいかがでしょう? 」
店主の仕入れが何掛けかは、
わからないが、2割引は悪くない。
その時、私はバーンおじさんのインクに青色だけ、
無かったのを思い出す。
「 モノホンポさん!青色のインクはおいくらですか?キラキラ w 」
アゴに軽く結んだ両手を寄せて、
うるうるした瞳と上目遣いの必殺美少女ポーズで尋ねる。
店主は実際に蓋を開けて見せてくれた。
美しい......深い海のような青で、宝石の様な神秘的な輝きを放つ。
ラピスラズリを細かく砕いたそれは、
『 高貴な青の王 』と呼ばれる風格漂う匂いがする。
青のインクはとても貴重らしく、
小瓶の方で半分の5金貨もする高価なものだったが、
100枚の羊皮紙と合わせて金貨19枚で売ってくれた。
ついでに、古文書用に黄ばんだ古い羊皮紙を60銀貨をリミットで出来るだけ購入する。
店主も大きい取引の後で、よほど気分が良かったのだろう w
ニコニコ笑顔で十分すぎる枚数をくれた。
残り40銀貨で何をするかだって?
「 よ〜し!ちびっ子探検隊!串焼き肉を食べに行くぞ〜 www 」
「 え〜い、え〜い、おぉォォ〜〜〜! 」
お師匠はニヤけながらポリポリと頬をかく。
「 おいおい......いいのか? w 」
「 宵越しの金は持たない小娘なのさ!www 」
改稿部分はやはり人物像の描写を増やしております。
セリフや思いが増えていくと、キャラクターに愛着が湧いてきますねw
行雲 日千羽 R8.3/29 20:00




