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【 外伝 】 第1話 決意と太陽の落とす色

うーん。割り込み投稿と予約投稿を一緒にできるようにしていただきたいです。

それらをして、ブックマークしてる方にちゃんと告知できるようにしていただきたいです。


主人公 ( アブー )は前世の記憶があるとは言え、この世界では子供ですw

子供の生活は大人によって支えられています。

主人公が呑気に遊んでいられるのは、親の苦労と努力があって成立するのですwww

のんびりライフの裏側で起こっている大人たちのストーリーを描きました。

楽しんでいただけたらうれしいです。

 【 サロス城の執務室 】


「 しかし、ドンよ!懐かしいな。このサロスの町は。つい【 シャルーク様 】を思い出してしまうよ。 」


「 うむ。大親父様か...... あの偉大なお方を追って頑張っておるが、未だに遠いのだ...... 蒼天よ。 」



 ......。



 沈黙してしまった。続ける言葉が浮かんでこない。。。



 2人の間にしばし懐かしいあの日々が走馬灯のように駆け巡る。


( むっ!いかん。)


 ドンの目頭が熱くなってしまったようだ。この手の話になると鉄壁の二つ名は弱く脆く、いつもこうなってしまう。



 私は話題を手紙と共にテーブルに並べられている布切れに移す。


 過去より未来に。この男の思考を愛娘に向けさせなければ!



「 で? ピンクにするのか? 赤も素敵だな♡。私のオススメは、その青いシルクの布だけどな www 」


( ふむ。察してくれたようだな鉄壁よ。)


 訝しげな、様子で汚い長いヒゲを撫でると、

 古木のような深いシワを刻んだ男が、少年の頃にしていただろう面持ちで語る。


「 青はお前と被るから嫌じゃ www

赤はアホと血を連想させるからのぉ〜 」


「 おい、ドン! その色は我々の軍気が下がるぞ!

この気品ある『 蒼天 』と同じ青にしろ! 」


「 いやじゃわーい!

そんな、いつも気取っておるからバーンのような堅物まで逃してしまうのじゃぞ。 」


「 い、言うな! もっと大胆に行っていればと後悔はしている。。。

だが、私も堅物なのだ!恋の師匠よ! 」


「 まぁ、わかるが名門の血筋なんじゃから世継ぎをそろそろ産まんとな。

『 氷血姫 』の件は四天王だけの秘密なのじゃぞ。。。 」


「 みなまで言うなドンよ! 」



 鼻を鳴らすと、奴は一つの布を取り、期待に満ちた嬉しそうな顔をすると立ち上がる。


アホの所(アハル)に行ってくる!

その短い間じゃが、ここと息子たちの面倒を見てやってくれ! 」


 私は微笑みながら、それに応え奴の後を追う。


「 バーン君の長女によろしく言っといてくれ! 」


「 おいおい蒼天よ。

族長の娘には、言わなくてよいのか? www 」


「 うむ w これから、あのアホ(赤獅子)の尻拭いをしなければ...... なんて思うとな ! 」



「 ゲラゲラ、ケラケラ 」と涙を流しながら弾けるように、厩までの道のりをしばし笑い語り合った。



 男は鷹が獲物を狩るような目つきになると、【 アハル 】への早鞭はやむちを叩き光の如く駆け去っていく。



「 さてと...... こっちのアホ(ドン)は、どんな治世を施しているのか、人々の顔を見てみるか! 」

―――



 【 サロス城前 】


 ―――城門前に移動すると集合する兵士たちの緊張感が伝わってくる。


「 蒼天のピエー様、本日は市内巡回にご同行頂け、感激の極みであります。

ご依頼の、勢いある商会へご案内して参ります! 」


 ドンの長男が立派な足取りで、右から説明をする。



「 ピエー様!本日はジャバロン軍の兵士の心構えを、是非ご教授ください!」


 次男が、少し父親の面影を思わせる無邪気な笑顔で、左から話しかけてくる。


( なんだ普通じゃないか。。。アホの鳶は2羽の鷹を産んだのか? www )



 深い夏の日差しが烈火のように暑く眩しく輝き、街の石畳からは陽炎かげろうが立ち昇る。


 思わず、私のお気に入りの胸当てに装飾した、

 『 大きなトルコ石の飾り(父との思い出) 』まで、溶けるのを心配してしまう。


 そんな中、【 サロス 】の街を、その息子たちが率いる治安部隊と共に巡回している。



「 で? 違法奴隷の接収は、どんな感じだ? 私の所はやり過ぎて違法商人が全く寄り付かんのだ! 」



 恐縮そうな面持ちで、長男が語り始めるも、現在の我々を考えてしまう......



 そう。鉱山街からこの地を通り、私の領土を経て、父が仕えていた本国までの道のりは、『 繁栄の架け橋 』と呼ばれている経済交流の中継地点。


 しかし、3度の激闘を潜り抜けてきたこの辺境は、その恩恵の息吹を感じるには程遠い。


 さらには、本拠地アハルに、我々の心血を注いだ結晶は、悪魔の呪い(えきびょう)に苛まれ、枯渇しようとしている。

 

 アブーがいつも言っていた言葉を思い出し、吹き出しそうになる。


「 わかっているのか! 座して死を待つよりは、出て活路を見出さんだ! www 」


 強張り、恐縮する『 鉄壁 』の子供たちに、これは通じはしない。と思いつつも私のイメージでも無いと反省する。



 宰相《バーン君》は我々の地を素通りする奴隷貿易に関する、それに対し10金貨で、奴隷本人に返済義務を課す買取雇用を採用。


 奴隷商人には、さらに登録義務と価格の20%の課税を制定する。


 当然だが、国境を迂回する者、未登録でやり過ごそうとする者が、あとを立たない。

 

 今では、『 山賊刈り 』と称した『 違法奴隷商人刈り 』が、我々の糧となってしまっている。


 そんな中、私は大きな悪の畝り(うねり)の予兆を捉え、本国に伝令を走らせた。



 その名は【 ギォロ目のギャンリック 】



 奴は盗賊。違法奴隷商人たちをまとめ上げ山間の村々を掠奪りゃくだつし始めた奴ら。


 さらに、我々の盟友である族長の軍までも打ち破り、その版図を爆発的に広げていた。


 つい2ヶ月前には、ガマガエル(副将軍デギン)の私兵二千人も壊滅させてしまう。


 本国は『 ギャンリック討伐 』の勅命と高額の報奨金の約束を、赤獅子に通達する。


 そんな中、盗賊相手に、十分な兵卒は維持出来ないし、秋まで我々も持たないかもしれない。

 

 その旨の返答もまだ来ない......―――




 ―――【 煌びやかな建物前 】

「 ピエー様!ここが最後の『 メディー商会 』になります! 」


 次男が少し照れるような仕草でこちらを見る。


「 こちらの【 メディーナさん 】は、ピエー様と同じくらい美人なんですよね! 」


( ふむ w やはり親子だな www )


「 氣を抜くなよ!戦場だと思え!!! 」


 門番に要件を告げると颯爽さっそうと50名の兵士が、なだれこむ。


「 どうされたのですか? 私、ここの商会長を務める【 メディーナ 】と、申しますが...... 」


( 顔色一つ変えず、声も落ち着いているな。 )


 要件を伝えても涼やかな顔を崩さない。


「 すみません。私、これから商業組合の者たちと会合があるので、失礼致します。 」


「 そうは行かぬぞ!メディーナ殿。

例えば、地下や、屋根裏から違法奴隷でも出てきたら、どう申し開きするつもりか? 」


 天窓から差し込む、眩い日差しの中、

 女商会長の『 祭りの面 』のような固まった笑みが( ピクり )と動く。


 彼女から微弱な薄暗い氣が漏れ出し、視線が微かに上に動いた。


それを帳消しにするように「 カッ! 」っと見開いた後、優しい笑顔に戻る。



( 決まりだな! )


「 上の執務室を案内していただきましょうか?メディーナ殿! 」


( 執務室か。口元が更に歪んでいるぞ! )

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