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第11話 ジャバズキッチン

前書きに昔の自分の書いた宣伝文があったので、

そのままにしておきますw


第10話も書いてありましたが、前に自分が書いた宣伝文ってなんかちょっと恥ずかしいですねwww


ここは親子の会話を増やして、そのつながりを色濃く描きたいなぁと思って改稿いたしました。


------------Cut line-------------

世界最大のクエストと自身のメインクエストを、

同時にクリアしてしまう5歳のアブー。


順調だ......順調すぎる。


「 ここは一つ、私の平凡だか素敵な家族の

夕食シーンでも説明するぜ、ホトトギス 」


今晩から、また古文書の作成があるからね......

 【 アハル 】の夕飯は早い。


 夏の焼かれた肌が、( ジリジリ )と熱を帯びて火照っている。


 ようやく黄金色の光が和らぎ、影が長く伸び始める頃。


 風に乗って台所から、薪を燃やす香ばしい匂いが漂ってくる。


 前世の体感では、まだおやつの3時ぐらいだ。


 さっき食べたばかりの串焼きの肉の、脂の甘みとガツンとした感触が、

 まだ胃の底に重たく居座っている。


「 腹重し......されど別腹......乙女かな w 」


 普段なら、鼻先をくすぐる夕飯の香りは食欲をそそるけれど、

 今日は、お腹はまだ膨れている。


 相方の弟みたいに、底なしの胃袋を持っていたら良かったのに。


 空を仰ぎ、お腹をさすりながら、串焼き肉を思い出す5歳の夏。


 しばらく古文書作成の構想を整理していると......



 赤獅子が吠える!

「 アブー!ご飯の時間だそ!」ビリビリビリ!!!


( ぬ?今日は『 ジャバズキッチンか 』!

うるさいので、氣《き》を声に乗せないでほしい w )


 遠征や出張以外は割と父が食事を、作ってくれる。


 リズミカルに鍋をかき混ぜる音と陽気な父の鼻歌。


( まぁ、父は母が笑顔なら、いつも機嫌がいい w )


 「 ガチャン」 と威勢よくテーブルに置かれた大皿には、私の顔より大きなパン。


 そして丼のような器に盛られた、野菜たっぷり具沢山スープ。


( こ、これは食べれるか? w )


 そんな時の父はいつもうるさい。


「 アブーは、パンもこの大きいやつだからな!大きくなれよ!www 」


( もう食べれない...... w

パンは私の必殺技、洋服包みの術で、

おやつにする所存 w )


 ミル姉のおばあちゃんに、作ってもらったネコ型ロボの半月型の大きい内ポケットに隙を見てしまい込む。


 それにしても父と母は本当に仲が良い......

 アットホームな雰囲気が我が家を包み込む。


 楽しそうに話している2人を見ているのが、とても好き。


( あまり、この温かいハートフルな環境を壊したくないが、

古文書作成の件があるんだな...... )


 父にランタンの貸し出しをお願いをする。


「 まだ、日がある時に書けばいいだろ!www 」


父が業務的な対応 w


 まぁ、オリーブオイルはとても高価なので、

 ごもっともなご意見。


 私は下唇を突き出し、

 母の方を『 必殺かわいそう美少女ポーズ 』で見る。


 母はそんな私を見て右手こぶしで口を隠し、

 少女の様な顔で「 クスクス 」と笑う。


 私の好きな母の笑顔だ。


 そして、大きな瞳をうるうるとさせ、父に顔を近づける。


「 子供には子供なりの過密なスケジュールがあって、

それを頑張って、こなしているのですよ!

私のかわいい旦那さま w 』


 この母には父は100%折れる www


 こちらを見てウインクするかわいい母。


「 これで良いですかな?カッコウさん w 」


「 母よありがと!ホトトギス w 」


 そんなこんなで、私は父からランタンを貸してもらう事になり、

 一転して彼は世界で一番の協力者になってくれる。


 ランタンの使い方を1から自慢気に、

 しかし熱意を持って丁寧に教えてくれるのであった。


 こんな時の父はズバリかわいい www


 母も同じ事を言っていた w


 普段なら、この後は、外は真紅の太陽が西に沈む美しい景色や、

 東の入江に水鳥たちが次々に、降り立つ幻想的な景色を観てから寝るのだが、今日はお預け。


「 さてと......帯しめよ、いっぱい描くぜ、戦乙女!」


 ランタンを机に置くと、自室の椅子に毛布を丸め正座で座る。

 

 これが一番良い角度で執筆に専念出来る高さ。


 ランタンから香る、オリーブオイルの芳醇な良い匂い。


 黄金色の暖かいゆらゆら揺れる、落ち着く明かりをしばらく見入っていた。



 ひとまず疫病が鎮まったら、

 着工出来る事柄、準備が必要な事を書いていこうと思う。


 おそらく、今回の疫病の感染源は入江に流れ込んでいる汚物と、

 そこに生息している魚介類の摂取だと睨《にら》んでいる。


 文献作成の第二弾として大まかに水に関する施策を2つ投下したい。


 1つは井戸に設置する『 ろ過装置 』を作るのだ。


 壺の底に穴を開け、管を出す。


 殺菌した砂をたくさん入れ、上から入れた水を浸透させ、ろ過させる所存。


( 試作品《ろ過装置》の水はとても美味しかった w )



 もう1つが公衆トイレ、浄化槽、下水川( 溝 )までの配管を通したい。


 トイレは、町のブロックごとに分け、

 適度な間隔で設置。


 入江は水の対流が少なく自浄効果が薄いので、

 分散させるために治水工事で海への下水溝を掘る。



 『 浄化槽 』は、絵に描いたものの、

 なんともわかりにくい図になってしまった......


「 ぐぬぬ w、まぁ仕方がない、そんな私は5歳ですw 」


 失敗した時は、例え前世の記憶があっても年齢のせいにして、

 やり過ごすのがマイスタイルだ www


 代わりに構造図と、文字でうまい表現をするしかあるまい!



 『 アブ子式、浄化槽の作り方 』


 浄化槽は三層に連結できる大壺を並べて作る。

 管理蓋はすべて封水式。


 一段目は密閉して悪魔の邪気と呪禁《じゅごん》を封じ、

 封魔と弱体効果がある陶器の破片を

 麻袋に入れ、沈殿させる。

 ( 嫌気性分解《けんきせいぶんかい》 )だ。


 二段目は溶岩と麻袋で清浄の精霊を宿らせ、

 『 分解ろ過 』 ( 好気性分解《こうきせいぶんかい》 )させる。


 ただし、ここに空気を送り込むアイデアを、何か考えなければいけない。


 三段目は『 炭 』で不純物を吸着、

 最後に砂の『 ろ過小壺 』に通してから、下水川 ( 溝 )へ流す。


 炭は高価だが、破魔の力があるから必須だ!と記載する『 吸着ろ過 ・消毒 』


 と、こんな感じに書いた。


( 一番の悩みどころは、配管の素材と、

これらをどの様に職人達に作らせて、設置させるかだな...... )


 出来れば、目立ちたくはない。


 またも立ちはだかる、5歳児の壁......



 一方で、水汲みの負担を減らすため、

 鋳造技術に期待したい。


 『 ガチャポンプ 』の構造図作成にも着手する。


 これができれば、井戸水の汲み上げに苦労しているアハルの奥様たちも大喜びだろう。


( 砦には深い井戸があるが、ここはガチャポンプは機能しないな )


 別の方法を考えないといけない。


 これらがクリアできたとして、メンテナンスも重要だ。


( 井戸メンテは町内会で管理だな。

トイレは......やはり衛生専門部隊じゃないとダメかな?

いずれにせよ、今回は外部との連携が鍵だよね! )


 そんなことを書いたり、考えながら、

 アハルの夜が過ぎていくのであった。


「 出来上がり、書庫に仕込むぜ、もう眠し www 」

改稿日 R8.3/29 20:30 行雲 日千羽

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