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カード顕現~眷属だけが頼りです~  作者: えでぃ
2章 世界の状況
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水妖は河童やウンディーネなどの総称

「そろそろ進まないのかい?」


言い争いがなかなか終わらないので先に進めずにいたところDr.ヘーゲルシュタインが声をかけてきた。


「だって、前方で言い争っている2人を無視して進めないでしょ」


「あの二人を黙らせたらいいのね?」


「それでいいのかな?」


私に確認を取ったDr.ヘーゲルシュタインはいきなり柏手を打った。

すると、大きな音はしなかったのに近くでスタングレネードが破裂したような感じで、耳鳴りがして視界にノイズが走り、吐き気がしてきた。


くらくらする頭を手で押さえ耐えていると、どのくらいたったのか感覚が戻ってきた。


最初に視覚が戻ってきて目に入ったのは、膝をついて頭を振っている田中さんと、なぜか握手している遠藤さんと『破壊者』がいた。


耳鳴りも収まり、気持ち悪さもなくなることには田中さんも体調が戻っており、立ち上がって体の調子を確認していた。


「何をしたの?」


「魔力を手にまとわせてたたき合わせることで、打ち合った魔力が拡散されて相手の魔力の流れを乱す()()()()をしただけ。子供だましだから相手にこちらに注目させることしかできないはずだけど」


言葉を切り、私と田中さんを見て肩をすくめごまかした。


「それより先に進むんでしょ?」


「そうでした、先を急がないければいけないのに私どもがすみませんでした。それでは進みますが、この先何が待っているかわかりませんので、先ほどの私の攻撃でも無傷の『破壊者』かDr.ヘーゲルシュタインの好意により借りた鎧を着ている私が最初に次の階へと潜りますので、そのあと階層攻略はお任せいたします」


猫だましから回復した田中さんに断りを入れて先に遠藤さんが次の階へと消えて次に田中さんが入っていった。

打ち合わせをしていた様子はなかったが、次に『破壊者』が先に入り最後に私たちが続いた。


次の階に入ると地面には薄く水が張ってあり、薄い霧が立ち込めていた。


「気を付けてください。この階層は幻獣型10種の『水妖(みずあやかし)』で間違いないと思われます。姿形は自在に変えてきます。ここには私たち以外入ってきていませんので騙されないように」


そういい終わらないうちに通路の角から少女が倒れこむように現れた。

助けようと動こうとしたが、Dr.ヘーゲルシュタインにがっちり捕まえられていたため動けなかったが、田中さんがすぐに動きレーザー銃を撃っていた。


少女を攻撃したことに驚いて抗議しようとしたと田中さんに目を向けると、顔や腕に切り傷ができていた。


「こんな感じで相手は狡猾です。田中さんは先ほど攻撃を受けており身をもって体感していますので大丈夫だと思われますが、注意してください」


田中さんに撃ち抜かれた少女が霧へ変わり消え失せるのを確認しながら遠藤さんの説明は続く。


「この『水妖(みずあやかし)』は地面に薄く張り巡らされている水より自然発生するので、2階層と違い私が先に感知して倒すような戦法が取れません。『破壊者』に吹き飛ばしてもらうことも考えましたが」


「『水妖(みずあやかし)』を倒すとまた水が溜まるからやるだけ無駄だろうな」


「そうですね、『水妖(みずあやかし)』は倒せば水を残し、その水で新たに生成される厄介なモンスターですので、今回は戦闘は必要な時以外は回避して次の階層に向かいます。そのため全員でソリに乗せてもらえませんか?」


遠藤さんがこちらに同乗の許可を求めてきた。

ソリ自体の大きさはそこまで大きいわけではないが、3人が追加で乗っても十分な広さはあるため許可を出そうとしたところ、先にDr.ヘーゲルシュタインが口を開いた。


「ブリキの騎兵はどうだい?まだ余裕ある?」


この言葉で思い出したが、このソリはブリキの騎兵が引いているため、この先の行軍も考えると安易に許可を出すとブリキの騎兵が壊れかねないためDr.ヘーゲルシュタインは許可を取っていた。

ブリキの騎兵は言葉はないが、うなずき許可をくれたので、乗せることとなった。


「それでは、田中は前の魔石を置いてる場所に、他の二人はソリの後方にそれぞれ乗ってくれ」


ソリの形は、スキー板の上に箱が乗っているような形をしており、階段などの大きな段差がある場合その段差に合わせて形を変え、箱が大きく傾かないようにする働きも担っている箇所を指し示しながら説明を続ける。


「そうそう、そこ。体格のいい2人を後ろに乗せて、反り返っている前方を水に沈まないように浮かせて移動すれば移動速度の向上もブリキの騎兵の負荷も減るでしょ」


Dr.ヘーゲルシュタイン指示を出すだけ出して私を抱えなおして満足した表情をしていた。



いつもご覧いただきありがとうございます。


タイトルを思いつくのが大変になってきて今回説明文になってしまいました。

せっかく次階層のモンスターを隠したのにタイトルばれなんて、『城之内死す』並みのタイトルのつけ方したような気がしないでもないですが、思いつかなかったので許してください。

本文だけではなくタイトルももう少し考えていきますんで、タイトルも楽しんでいってください。


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