99話
「やったあ!ご加護だご加護を頂いたぞ!」
アルハイトがガッツポーズで飛び跳ねている。
「やったなハイト!」
「本当にそんなことが……」
「ほら見ろよロアン!ちゃんと書いてるだろ転写紙に「加護 水固め」って!」
握りしめてくしゃくしゃになった紙を広げてみせる。
「奇跡です。素晴らしい!今日は本当に素晴らしい日です」
「泣くなよロアン」
「すいませんあまりにも嬉しくて」
「ラリーありがとうな連れてきてくれて」
「そうだ!ラリーお前は世界一の猫だ」
「これが転写紙か…」
この紙を額に張り付けてしばらくすると剥がれ、そこに自分が持っている特殊スキルや加護が表示されてわかるらしい。
「鑑定と同じじゃないか」
まあやるけど。
「お!?おおお!」
ピラリと落ちてきたのを摘まんでキャッチすると思ってもみなかったことが。
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特殊スキル 無能 Lv5
特徴 自分自身から100m以内の生き物に「無能」のバッドステータスを付与して無能状態にする。無能状態になると全ステータスが90%ダウンし、運は-100になる。同時に付与できるのは2体までで触れた相手に対しても発動する。そして下位能力による付与阻害や能力低下の影響を受けることはない。
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「どうだすごいだろ!」
覗き込んできた薺に自慢する。
「発動範囲がものすごく広がてるぞ。最初はたったの30mだったのに100mになってるし、それに見ろ今度から2体に使えるぞ!それにほら、触るだけでも付与できるようになってる。いちいちカーソルを合わせなくてもいいんだ!」
頭を撫でられた。
俺のことラリーと間違えてる?
「棘毒野郎を倒したからレベルが上がったんだな」
「何かいいことがあったのか?」
着替えを終えたアルハイトが話しかけてきた。
「めちゃくちゃあったぞ。本当にケイタのおかげだよ、感謝する。」
「呼び捨て止めろ」
「えー!まだそれ言うの?」
「ずっというわ」
「せっかくだからケイタと薺も精霊様のご加護が貰えるかどうか試してみればいいよ」
滝行のことか。滝にしては優しいけど。
「俺はいいよ」
「なんでだよせっかく来たのに」
絶対無理だ。
悪魔だし。
「薺はどうする?」
「・・」
あ、やるんだ。結構意外かもしれない。




