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W 第一話 第二話 74
そして、その日の夜
サミット開催国首脳、井坂の緊急会見が行われた
「シン国王は我々を守り、命を落としました、彼は勇敢でとても強い人でした、彼に命を救ってもらった我々は彼の最後の願いを現実にしたいと思います」
多くの報道陣のフラッシュを浴びながら
「ここにUAの世界連合への加入を正式に認めます」
井坂がUAの世界連合加入を宣言した
「どういうことだ、こりゃあ」
ケルベロスがカーナビに映る井坂を見て驚く
「こいつはもう死んでるはずじゃ」
後部座席で頭と同じく真っ白なひげを触り考え込み始める
その隣のヘラはまだうつむいていた
「こりゃあ、偽物だろうな」
助手席で子供のように腕を頭の後ろで組んでいるヤタガラスが答えた
「偽物」
意味が分からなかったケルベロスがヤタガラスに聞き返すが
「つまり、そっくりさんってことね」
運転するシュトラが代わりに答える
「偽物、いやさすがにこんなに似てるそっくりさんが・・・・」
いるわけない、と言おうとして再びひげに触れる
「まさか、整形、いや、しかし、まさか」
自分の後ろでぶつぶつ独り言をいうケルベロスを無視し
ヤタガラスはフロントガラスから見えるほとんど黒に染まった月を静かに見ていた




