W 第一部 第二話 11
「うーん、やはりアーサーさんとマカミさんは来れないみたいですね、残念です」
パッと見優しそうな顔の金髪男が笑顔で残念がっていると
「よくもまあ、心にもないことをそうぺらぺらと」
眼鏡をかけ、どう見ても堅物そうな男がうんざりそうな顔をしている
「ん、何のことですか、オリオンさん」
「白々しいですね、あれこれ理由をこじつけて、会議の日程をずらさせたでしょう」
優等生のようなしゃべり方をする銀髪イケメンが笑顔で睨みつける
「それはちがいますよ、オーディンさん、私はみなさんがこの大事な会議に集中できるよう、理想的な環境を整えていただけですよ」
笑顔は崩さず、傷ついた、というような顔をしているが
「そのせいで、会議の出席者が減っていては本末転倒だと思うんですが」
こちらも笑顔を崩さずにらみ続けていた
「シャルルさんは分かってくれますよね」
その視線を無視して、爽やかな黒髪の青年に話しかける
「理想のためにしたことだからな、まあ仕方ないな」
場の雰囲気にそぐわない明るい声が会議場に響き渡る
「・・・・・・・・」
沈黙
バタン
静まり返った会議場にドアの開閉音が響く
その瞬間、円卓のテーブルを囲むように、座っていた参加者が一斉に立ちあがった
ドアから入ってきたのは、青年のような幼さの残る、がたいのいい男だった
「またせて、すまない」
男は、ドアから最も遠い席に座った
「ペルセウス、今日はアーサーとマカは欠席だったね」
変わらずに笑顔を続けている男に話しかける
「はい、こんなに大事な会議にまさか欠席をするなんて」
「仕方ないさ、アーサーには私のお願いを聞いてもらってる、マカも何か理由があるんだろ」
「いつもは、欠席する、ヤタさんも今日は着ているのに」
自分の向かいに座る、髪の毛ぼさぼさの男を見て言う
「あ、もしかして、ヤタさんが出席することを知ったから欠席したのかも」
「・・・・・・」
一瞬睨みつけるも、黙って座っていると
「もういい、はやく会議を始めるぞ」
ヤタガラスの隣に座るオーディンが、会議の司会を請け負うことになった




