「貧しい政策」という話
「貧しい政策」という話
表題はやや悪意あるように見えますが、誰もそんなことを望んでいなかったでしょうに。
レジ袋が有料になってから、貧しさが目に見えるようになりました。
今まで片手レジ袋で帰っていたのに、両手にかかえて家路につく人もいます。
わずかばかりのレジ袋代を節約するためです。
国民にそうしたことをさせてはいけないのです。
「貧しい政策」になってしまうからです。
「貧しさが見える政策」と言い換えてもいいかも知れません。
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レジ袋が有料になったとき、スーパーマーケットのカゴが盗まれる事件が発生しました。
カゴの代金がいくらか知りませんが、少なくともレジ袋1枚よりは高いはずです。
近くのスーパーの人に聞くと、果てはカートまで(!)盗まれたそうです。
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ここでは科学的なことは論じません。立派な「ご理説」があるのでしょう。
誰がどうと言うことも論じません。極悪人がいるのかも知れません。
実際はもっと簡単なことかも知れません。
有名ブランド店では、無料で大きな袋をくれるのですから。
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貧しさが見えるようになると、人間は墜落していきます。
堕落ではなく。
落ちる時は、一気に墜ちます。地の底まで。
そして、這い上がるのは難儀です。
悪魔でさえ、「地獄より光にいたる道は長く険しい」と言っているくらいですから。
cf.
"Long is the way and hard, that out of Hell leads up to light."
John Milton "Paradise Lost" II 432-433
#レジ袋