表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
若葉~僕と君の2年間の記録~  作者: 佐竹健


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/39

Chapter 38 実行委員の仕事④


(承前)


 先ほどまで地上げのように高圧的な態度を取っていた内田は、今村の姿を見るや否や、


「おぉ、今村か! 久しぶりだな」


 やけにフレンドリーな態度に変わった。


「おう、久しぶり。というより、お前ら何してたんだ?」


「……」


 今村に何をしているか聞かれたとき、内田は黙り込んだ。


「何もないのなら、さっさと帰るよな」


 問い詰める今村。


「誠に会ったから挨拶してただけだよ、な」


「挨拶? 挨拶だけで怪我人が出るか、普通」


「……」


 再び答えに窮する内田。その顔色は、殴りかかったときのそれよりも真っ青になっている。


「それにお前まだそんなことしてたんかよ。くっだらね。いい加減学校別れたんだから、ほっといてやれよ。本人も嫌がってるんだし。お前いい加減しつこいよ。それに、女子にも手出して──最低だね」


「何だと!? もう一度言ってみろ」


 先ほどの恭しい態度とは一転、内田は声を荒げて聞いた。


 顔を真っ赤にしている内田を煽るように、今村は、


「最低だね」


 と言った。


「何だと! せっかく中学の同級生のよしみで丸く収めてやろうとしたのに」


「柳原、買ってきたもの持ってて。明日には返してね。帰ってていいよ。どうせ遅くなるだろうし」


 右手に持っていた食料品を、今村は後ろにいた今村に渡す。


「わ、わかった。じゃあ、また」


 突然のことに困惑しながらも、持っていたコンビニ袋を柳原は受け取る。


 内田たちの攻撃をかわしたり受け止めたりしながら、今村は、


「あ、誠、九条、それと……」


 と聞いた。


「葛城です」


 青アザができた頬を押さえた葛城さんは答えた。口からは血が滴り落ち、着ているワイシャツを真っ赤に染め上げている。


「こいつどうにかしとくから、作業続けてて」


 そう言って、今村はものすごいスピードでコンビニを出て行った。


「待て!」


 逃げる今村を必死で追いかける内田とその取り巻きたち。


 突然来た内田たちのせいで、作業は最初からになってしまった。けれども、さっきのように邪魔が入らなかったので、2回目はしっかりとできた。


 コピーが終わったあと、僕は保健室へ立ち寄り、怪我をした葛城さんの処置をしたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ