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親を探す旅に出ただけなのになぜ世界を救うことに…?  作者: 黄昏の大陸
第2章 少年編 はじめての冒険からイサーラ村の試験……そして
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第6話 材料集め

 ソティアス、ミール、エストの3人は、シスターイサラと子供達に戻った事を報告してから昼食までの時間にシスターに手伝ってもらいながら家の設計図の作成に取り掛かった。

 「シスターイサラ、皆の面倒を見ていただきありがとうございます」

 「いえ、私は、当然の事をしているだけですので、お気にしないでください」


 笑顔でお礼を言うとシスターイサラは顔を赤らめて答えていた。しかし、ソティアスは、何故シスターイサラが顔を赤くしている理由がわからなかった。

 「はい、ありがとうございます」 

 「シスターイサラ、私達土地を購入をしてきましたので、ソティ君が家を建てるまで、それまでの間、お世話になります」

 「え!? 此方をお出になられるのですか?」

 「はい、僕達が教会に滞在出来る期間は10日ですので、それまでに何とかしなければいけませんから」

 「10日! そうでしたね……寂しくなりますね」

 シスターイサラがソティアスの顔をチラチラ見て残念そうな顔をしている。

 「ん!? ミール姉さん……シスターの様子おかしくありません?」

 「……うん」

 「シスターイサラお年は?」

 「私は、10才です」

 「10才? って事は、シスター見習い?」

 「はい、15才まで成人するまでは、見習いと決められていますので……?」

 シスターイサラは、ソティアスをチラチラ見ながら答える。

 

 「ミール姉さん……やっぱり……シスターイサラは……」

 「うん、本人には自覚ないけど……ソティ君、モテるからね」

 「そうね」

 

 「……ソティアス様が家を建てられるのですか?」

 「はい、魔術で作ます」

 「魔術で? そんな事が出来るのですか?」

 「建てた事はまだありませんが出来ると思います」

 「そうですか……寂しくなりますね」

 「寂しく? 何故です? いつでも会えますよ」

 「!? どういう事でしょう?}

 「土地は教会の前ですから」

 「教会の前?」

 「ええ、教会の前です」

 それを聞いてシスターイサラは、一瞬明るくなったがすぐに不安になった。

 「教会の前とは、問題のある土地、ですよね?」

 「はい、あんな話は全部偶然ですよ」

 「しかし」

 「大丈夫です。さあ、家の設計を考えましょうか?」

 「「ええ」」

 「シスターイサラも手伝っていただけますか?」

 「私に出来る事でしたら」

 「お願いします」」


 「まず、何階建てにするかです。多分ですけど……これからも子供は増えると思いますので、大きめに作りたいです」

 「何故増えると?」

 「これからも盗賊退治をしていきますから……誘拐されている子供もいると思います。中には、遠くから誘拐されてきた、獣人族もいると思いますから一時保護場所や住む場所を無くした子供たちの家と学校にしたいと思います」

 「「「!?」」」

 「ソティ君、そんな事まで考えていたの?」

 「はい」

 「素晴らしいです。ソティアス様」

 「そうですか? ありがとうございます……それでシスターイサラ、ここの街は何階建てまで許されているのですか?」

 「王城より低ければ大丈夫です」

 「王城より低ければですね、4階建てくらいまでなら大丈夫かな! 建物の大きさは?」

 「ご自分の土地内なら大きさ建物の数は自由です」

 「わかりました……そうですね。地下1階、地上3階建て、別棟で学校、作業施設、残った土地を庭にしましょう」

 「作業施設?」

 「将来的には、色々な物を作る作業場にしたいと思っていまが今は、魔獣魔物の解体場所です」

 「解体場所ですか?」

 「はい、魔獣魔物の体は部位によっては、食材、材料として売れますからね。運営資金にしたいと思っています」

 「「「!」」」

 「ソティ君の頭の中では、何処まで考えているの?」

 「大した事は考えていませんよ。身分、種族に関係なく住む場所の無い子供の家、学校にして行きたいです。イサーラ村の僕たちの家をでかくしたような物を作りたいと思っています……僕一人では無理なのでミール姉様とエストの手は借りたいです」

 「ソティ……もちろん手伝うわよ、ねぇ姉さん」

 「もちろんよ」

 「……私もお手伝いしたいです」

 「よろしいのですか? シスターイサラ」

 「是非、お手伝いさせて下さい」

 「……よろしくお願いします……まず、家を建てないといけませんけどね」

 「その前に昼食にしませんか?」

 「「「そうですね」」」


 全員で昼食を取り食べ終わった後に家作りに必要な材料を集めに行くことにした。


 「シスターイサラ僕達は、材料を集めに山に行ってきますので、皆の事お願いします」

 「お任せください」

 「いってきます」

 「お気をつけて下さい」

 「はい……行きましょう」

 「「ええ」」


 北門から王都を出て、そのまま北へ2km程の所にある山に向かい歩き始めた。

 「最初はどうするの?」

 「最初は、山の麓にある森に行って木の伐採です100本くらいあればいいですね」

 「「100本?」」

 「そんなに必要なの?」

 「念のためです。足りなかったら、また取りに来ないとダメですから」

 「木の他は?」

 「鉄鉱石、魔晶石です」

 「何処にあるの?」

 「山の中で、探知と鑑定の複合魔術を使います」

 「魔晶石って何?」

 「魔石が魔魔物に取り込まれなかった物です。魔石が成長して魔晶石になります。魔晶石に加工魔術で命令処理を施せば生活に役立つ魔道具を作れます」

 「なんの命令が出来るの」

 「加工する魔術の種類によります。僕が使おうとしているのは、飲み水の確保、焼却、汚物処理です」

 「飲み水と焼却と汚物処理?」

 「焼却は、ゴミ、魔獣魔物の解体後の使わない部分の焼却……汚物処理は、王都のトイレは、川に垂れ流し式が基本ですが、家では地下に落として処理します。知っています? 王都では4等級地区以下での飲み水は先ほどの汚物の流れている川の水をろ過し加熱して飲み水にしていますが完全には処理しきれないので病気になる人がいます。特にスラムは一番川下にある為……街中の汚物の川が流れてくるみたいです。川の水をろ過する装置もないので加熱だけで飲んでいるみたいです。川には常に大量の汚物が流れているので病気になる人が多い地区と聞きました」

 「「!? 井戸は?」

 「4・5・6等級地区地下の井戸水は水の他にも土も汚染されているので、川の水より汚染されているので飲めません。ろ過と過熱を繰り返せば飲めるようにはなるかもしれませんが労力のかなり使いますから実用的ではないです」

 「酷いわね」

 「ええ」

 「僕達だけなら水魔術で水を出せばいいんですけど……どうせなら街の人も使える水汲み場を作ろうと思っています」

 「凄いね……そんな事まで考えているなんで」

 「凄いって……魔晶石の活用はイサーラ村では、当たり前にあったじゃないですか」

 「「そうだっけ?」」

 「……ミール姉様まで……!? そんな話より気が付いていますか? 街を出でからつけられています」

 「うん、気配で……盗賊?」

 「いや……おそらく冒険者ギルトにいた人達です」

 「それじゃ、冒険者? 襲ってくるかな?」

 「どうでしょうか……冒険者同士の喧嘩は許されていますけど、殺し合いは許されていませんから……もっとも街の外で殺し合いをしても分かりませんけどね!」

 「暫く様子見ね? ソティ君」

 「そうですね…………森が見えてきました」

 

 森が見えてきたので、話を途中で中断して森の手前で足を止める。

 ソティアスは、葉っぱを飛ばすために”強風ゲイル”を唱えてから葉っぱがが一枚もなくなった範囲の木に”風切ウィンドカッター”を唱えて木を倒す事2回、必要な木を集める事が出来た。

 木を切り倒し終わりアイテム収納の指輪にしまってから探知魔術で鉄鉱石が魔晶石の反応がないが確認してみた。

 「此の辺りにはなさそうですね。どちらの道を進みましょうか? 山道がこのまま山の下を進むか」

 「「山道」」

 「山道に決定」

 山を登る為に少し戻り山道を目指した

 「此処から登るみたいね」

 「ええ……少し道幅が狭いみたいだけど」

 「気を付けていきましょう。前も後ろも」

 「後ろ?」

 「はい、後ろの冒険者も歩き始めました。少し増えたみたいですね」

 「今、何人くらい?」

 「12人ですね。2パーティーの人数です」

 「12人か……襲ってきたら倒してもいいの?」

 「……殺さないように、気絶させる程度でお願いします」

 「「了解」」

 

 狭い山道を3人が歩き始めて1時間、山の中腹で探知に反応した鉱物を発見した。

 「やっと鉱物らしき反応がありました。丁度2キロメートル先です」

 「「了解」」


 「この辺りです……この中ですね」

 「……! この中って岩の壁しかないじゃない」

 「ええ、岩壁の中です」

 「どうやって行くの?」

 「土魔術で掘って行きます。約10m先です」

 「気をつけなよ? ソテイ」

 「はい……此方も気を付けて、冒険者たちは、1,5km先で止まってます。一人減っているので仲間を呼びに行っているかも知れません」

 「「わかったわ」」

 「行ってきます」

 ソティアスは、”土竜モール”を唱えると反応のあった場所に着いた。

 「見つけた。魔晶石か、次は4m先……魔晶石。左方5m先……鉄鉱石、右辺3m……鉄鉱石かなりの重さだ。6m先……魔晶石、左辺3m……鉄鉱石、左辺6m……魔晶石、鉄鉱石……これくらいあれば充分かな? 戻るか」

 ソティアスは、今来た道を戻り始めた。入口に戻るとエストが心配そうに覗いていた。

 「ミール姉さん、戻ってきたよ」

 「本当? ソティ君大丈夫だった?」

 「はい、大丈夫です」

 「魔晶石は見つかった?」

 「魔晶石と鉄鉱石も見つかりました」

 「「本当?」」

 「はい、結構な数を見つけました……王都に戻ります」

 「「ええ」」

 「そう言えば、冒険者の方はどうでした?」

 「全然、襲ってこないよ」

 ソティアスは、探知・探索の指輪を使ってみた。

 「2km先……増えていますね、数は24人……どうします?」

 「どうします…とは?」

 「正面突破か迂回するか……迂回すると今日は帰れないと思います」

 「それなら正面から帰りましょう」

 「わかりました……合図をするまで手を出さないでください」

 「どうして?」

 「先に手を出すと立場が悪くなる場合があります。後から何を言われるか」

 「なるほど」

 「手を出しても殺さない様に鞘付きでお願いします」

 「「わかったわ」」

 「……いきますか」

 「「ええ」」


 3人は、王都に早めに帰る為に冒険者達が待ち受ける方へ向かって歩き始めた。

 1km程歩くと冒険者達も此方に歩き始めた。

 お互いに目の前まで来るとソティアスから話しかける。

 「こんにちは、皆さんは此れからどちらへ? そんな大人数で」

 「お前達は、どうして此処にいる?」

 「僕達は、この辺りの地理に詳しくないので、道の調査に」

 「嘘つくんじゃねえ! 道の調査に来て木を切るのか?」

 「ああ、見てたんですか? さすが王都からつけていただけの事はありますね」

 「「「「「!?」」」」」

 「しっていたのか」

 「あんなに殺気を振りまいて歩けばわかりますよ……最初は盗賊かと思いましたよ」

 「なぁ!」

 「で、何が御用ですか?」

 「お前らの持っている指輪と”おマルテカード”、山を掘って手に入れた物全部よこせ」

 「冒険者ではなく盗賊の皆さんのようですね」

 「俺達は、冒険者だ!」

 「やってる事は、脅迫、物取りですよね? 盗賊じゃないのなら山賊ですか? 冒険者の仕事ではないですよね?」

 「違うって言ってるだろ……俺達は、冒険者の先輩として厳しく先輩に対する接し方を教えてやろうとしているんだ」

 「脅迫と物取りがどうして後輩の為になるのですか?」

 「油断すると全部なくす事を教えているんだ」

 訳の分からない会話に溜息を話吐きながら

「……この中で、何でもいいのでDランク以上の方はいますか?」

 「「「「「…………………」」」」」

 「いないようですね」

 「それがどうした」

 「この指輪は、使用者登録がされているので、盗んでも殺しても登録者以外の人は、何をしても絶対使用は出来ませんよ?」

 「!?」 

 「知らなかったようですね」

 「……なら、指輪の中身をよこせ」

 「「「…………」」」

 無視されたと思った1人が襲い掛かってきたが……ミールが鞘付きの剣を男の鳩尾に突きを放つと後方に思いっきり吹っ飛び気を失った。

 「「「「「な!?」」」」」

 「いきなりなりしやがる}

 「……いきなりって……先に襲ってきたのはそちらの方ですよ?」

 「……もういい……全員でやれ」

 「「「「「オオオオオォォォォォ!」」」」」

 全員で襲ってきたが狭い山道の為2人ずつしか襲ってこれない。ミールが胸を衝くとエストが肩に思いっきり打ち込むと肩の骨を折りその後ろの男の剣を持つ右手の肘に叩きつけて折ると後ろの方にいた冒険者の4人が”火玉ファイアボール”の詠唱が終わった所だった。

 「くらえー」

 「「「「”火玉ファイアボール”」」」」

 「姉様、エスト後ろに飛んで……”水壁ウォーターウォール”」

 4人の”火玉ファイアボール”がソティアス1人の”水壁ウォーターウォール”に阻まれたのを見て全員驚愕の声を放った。

 「「「「!? なに――――――――――」」」」

 「な!?」

 「全員、逃げるぞ―――――――――」

 「「「「「おお―――――――――」」」」」

 「逃がしません”火壁ファイアウォール”」

 冒険者達が逃げようとした10m先に”火壁ファイアウォール”が発動し逃げ場をを失った冒険者達はソティアスの方を驚いたような顔で見ていると”水玉ウォーターボール”の声とともに無数の水の塊が自分達に向かってくるのが見えたが避ける暇もなく全員が気を失った。


 氣を失った冒険者達を縛り上げてから全員を叩き起こす。


 「「「「「うーん!」」」」」

 「皆さん、おはようございます」

 「ああ」

 「……僕達に何が言う事は、ありますか?」

 「なんで、お前のようなガキが無詠唱で魔術が使えるんだ」

 「……僕は、詠唱ありの方が不得意ですけど……無詠唱って技術ではなく生まれ持った能力ですから大人だろうが子供だろうが使えるのに年齢は関係ないと思います」

 「……」

 「……あなた方は、此れからどうしますか?」

 「どうする……とは?」

 「王都まで自分で歩くが此処に置いて行かれるのと。王都に帰るなら冒険者ギルトに突き出します。剥奪はないと思いますがランクは下がると思います。此処に置いていくと盗賊が来ると思います。殺されるが仲間になるかですけど……もし盗賊の仲間になった場合、僕達が捕まえて警備隊に突き出します……どちらを選ばれますか?」

 「……許すと言う選択肢は?」

 「あると思いますか?」

 「…………」

 「……まぁ、いいですよ……今回だけ許しましょう……2度目はありませんし、後輩いびりや襲うのは禁止です。今までやってきた冒険者達に謝っていただけますか?」

 「……わかった」

 「なら、立って後ろを向いてください」

 「「「「「!?」」」」」

 「”旋風フウァールウインド”」

 立ち上がり後ろを向いた冒険者達に向けて”旋風フウァールウインド”を唱えると縛っていた縄が切れた。

 「な!?」

 「縄を切りました。さあ、歩いて下さい」

 「ああ、俺達が前を歩くのか?」

 「「当然よ」」

 「……」

 「盗賊に会いたくなければ早く歩いてください。後方約2kmに盗賊5人来ています」

 「な!? わかるのか?」

 「はい、わかります」

 「おい、早く進め」

 「ソティ倒さないの?」

 「この道幅で、後ろに信用できない人がいたら戦えません。戦うとしたら麓に降りてからです」

 「「了解」」

 「全く信用ないんだな」

 「信用できる材料がありませんからね」

 「……」

 

 しばらく歩いてソティアスは、盗賊が追いかけて来ていない事に気が付いた。


 「盗賊達が戻っていったみたいですね」

 「本当?」

 「ええ、おそらく騒がしいから様子を見に来たみたいですね」

 「あの先に盗賊のアジトが?」

 「そうだと思います。時間のある時に見に行きましょう」

 「「ええ」」

 「……お前達どうしてそこまで盗賊退治を?」

 「……全ての盗賊に恨みがあるわけではないです」

 「なら、何故?」

 「盗賊の仲間に村の裏切者がいるからです」

 「……そうか」


 王都の北の門に到着した。襲ってきた冒険者達と此処で別れた。

 

 「いいですか? 先ほどの条件忘れないで下さい」

 「わかってる」

 「では、お先にどうぞ」

 「ああ」


 「ソティ、あの人達の事を信用するの?」

 「もう襲ってはこないと思いますが……後輩いびりはやると思います」

 「じゃあ何で?」

 「ランクでいえば僕達が上です」

 「うん」

 「ランクの上の者か下の者を……となると印象的によくありませんから」

 「そうなの?」

 「冒険者ギルトや警備隊は信用してくれると思いますが、冒険者達は、信用してくれないと思います。新参者で子供の僕達のことはね……今は信用を得る事です」

 「「わかったわ」」


 喋りながら歩いていると教会に到着した。

 丁度、晩御飯の時間になっていた。

 

 晩御飯を食べ終わると早めに部屋に戻り眠りについた。 

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