↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
脳筋軍師は全部物理で解決する 〜本人は普通に軍師のつもり〜  作者: Pengin_X


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1/4

第0話 後世の記録

王国年代記、第十二巻、第三章。

「智将バルク」と称された軍師の名は、王国の歴史に深く刻まれている。

その策は緻密で、その判断は迅速で、その作戦は美しかった。彼が指揮した戦場では、敵軍はことごとく崩れ、味方の兵は一人として欠けることがなかったと伝えられている。


特筆すべきは「ローヴェン砦攻略戦」である。難攻不落と謳われた砦を、彼はわずか半日で陥落させた。後世の軍学者はこの戦を「軍師の理想形」と呼び、士官学校の必修科目として今なお語り継がれている。


また「黒樫の森撃退戦」では、夜襲に長けた敵兵を一人残らず捕縛。彼の卓越した戦術眼は、地形と心理の両方を完璧に読み切ったと記録されている。

智将バルクは、まさに歴史に名を残すべき名将であった――


「ねえ」


歴史書を読んでいた老人の、孫娘が口を開いた。


「おじいちゃん、これ本当?」

「本当だとも。バルク様は伝説の軍師じゃ」

「でも、おじいちゃんの日記には……」


孫娘は古びた日記帳を開いた。


『軍師バルク、本日も橋を担ぐ』

『軍師バルク、城門を素手で押し込む』

『軍師バルク、森の木を一人で倒す』

『軍師バルク、荷物のふりをして敵を捕まえる』

『軍師バルク、荷馬車を橋にして投げる』

『軍師バルク、本人は普通に軍師のつもり』


老人は咳き込んだ。


「それは、その、なんじゃ……」

「歴史書と全然違うよ?」

「歴史というものはな、後世の解釈で美しくなるものなんじゃ」

「美化しすぎでしょ」


これは、後世の歴史書には書かれていない、本物の智将バルクの記録である。

策はあった。ただし、拳の方が早かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。