第6話
第5話の依頼を受けるところに、報酬の話を追加しました。
まてまてまて、話を整理しよう。〈勇者ならざる大賢者〉は補正が凄すぎないか? これもうチートだよ、チート。無詠唱ありとか不意打ちし放題じゃ
ん。あ、やべ、楽しくなってきた。
他にも〈魔法極大化〉やばすぎ! 単純に言えばただのブーストだけどさ、ブーストかかり過ぎじゃ
ね?! しかもこれ補助魔法だから無詠唱出来るんだろ? キタコレ。俺、敵なしじゃね?!
そう思っていた時期が俺にもありました。
『拡! ファイアボール!』
とりあえず森に入ったらわんさか出て来たんですよ。ゴブリンが。体全体が汚く、緑がかっていて、とにかく臭い。それで殲滅作業をしていた訳ですが………。いや〜、もうね、これが当たんないのよ。範囲拡大かブーストかけないと割ときつい。
それに、当たったら当たったで爆ぜるんですよ。すっごいグロい。もう何回か吐きました。あと、どうやら魔法極大化の消費MPは頭の中で思うだけでいいみたい。やっぱチートだな。
ーー数十分後ーー
あれ? なんか怠くなってきた。なんだ? 前のスラムの時と似てる。ステータスを見てみるか。
うわっ! ステータス出て来たし……ステータスも無詠唱出来んのかよ。
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カミタニ トウガ
lv 5
HP 87/153
MP 29/386
STR 73
VIT 64
INT 276
MEN 65
【スキル】
・基本魔法 〈水〉〈火〉・魔法極大化
・解析
【称号】
・勇者ならざる大賢者 ・九死に一生の死力
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MPがほとんどない……これが原因か?ギルドに戻ったら聞いてみよう。
………………笑われないように気をつけながらな!
確か、腕輪に解析で色々分かるんだったな。忘れてた。気付いた時にやるべしっ!
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トウガ カミタニ
ランク G
所持金 10z
【スキル】
・基本魔法 〈水〉〈火〉
【称号】
《クエスト》
・近隣の森の調査
〔達成条件〕
森の異常の報告、もしくは森のモンスターの討伐。
・ゴブリン討伐数 51体
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あの時に自分で書いたものだけが載るのね。っていうか、書いてある情報少ないな。クエストについて書いてあるのはいいけど。
とりあえずギルドに戻ろう。もうMPもないし。ギルドに戻ったらMPについて聞こう。ついでに宿も聞かなくては。寝る場所はとても大事ですよ?
ーーギルド近くーー
ギルドの近くまで来て気付いたけど……レイン系は範囲攻撃らしい……。いやぁ、ね?帰って来る途中でMPが少しづつ回復してたのよ。だから、そういえば使ってなかったな〜みたいな感じで使ったら範囲攻撃でさ……。
もっと早く気付きたかったっ!!! 無意味に範囲拡大とか使ったじゃないか!!
今となったらしょうがない。割り切ろう。あれは魔法の練習だった。そう、練習だったんだ。だから全然大丈夫! よし! ギルドに報告に行こう!
ーーギルドーー
「すいません。依頼の報告に来ました」
「はい、近隣の森の調査ですね。討伐してきた場合は腕輪を見せてください」
腕輪? あぁ、確か討伐数が書いてあったな。腕をカウンターの上に出せばいいのかな?
「では、失礼します……『解析』」
「えっ……、ご、五十一?! すいません?! 今、この時間に討伐してきたんですよね?!」
「そ、そうですが………、どうしました?」
「いえ、想像してたより討伐数が多かったもので……」
「はぁ、そうですか」
討伐数が多い? あんなにサクサク狩れるんだから、みんなあんなもんだろ。
「では、報酬の20000zです」
「ありがとうございます」
よし。さっさとギルドを出よう。この金で買いたい物がある。武器だ。やっぱ魔法ばっか使ってっと、MPが枯渇する。だから武器は欲しいよね。待ってろよ〜、今から買いにいってやるぜ!!
ーー武器屋ーー
「お〜い、誰か居ませんか〜?」
「誰だ! こんな時間に、全く……」
こんな時間と言ってもまだ昼ぐらいです。
「武器を買いたいんですけど、日本刀………刀はありますか?」
「刀はそこの壁にあんのと、樽の中の安物のやつだけだ」
ふ〜ん、思ったより少ないな。何か良いのは………
燈雅は安物の樽に入っている、一本の刀に目を奪われていた。
それは、とても異様な威圧感を放っていた。
これからは更新が遅れるかもしれません。
すいませんっ!!
勇者ならざる大賢者の魔法補助は、
『拡!〜〜〜〜〜』
が、範囲拡大、
『獄!〜〜〜〜〜』
が、威力2倍となっています。