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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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195/228

187話 夜は寝るぜ! 挿絵あり

 コメントは賑わい同接数も跳ねた。一時的なモノとはいえ、そのうちの何人かが残ってくれれば御の字だし、最悪年末のボーナスステージと考えてもいい。昔は邪魔な広告が一定時間で流れたらしいけど、ウチの配信は広告抜く代わりに時間毎の接続維持数で投げ銭以外にもお金が入るのよね。


 まぁ、広告がない分低価格になるしかないんだけど、稼ぎたいのか、それとも配信を見せたいのかと言う部分で、配信者本人の基質が分かる。


>> ぎゃーー!こっちの配信者、広告長い!


>> 諦めろ。配信者はそれも仕事で仕様なら仕方ない


>> ツキちゃんの配信理由は存在証明!

  証明するなら笑いをくれ!証明するなら笑いをくれ!


「宇宙と君の間には、何時も冷たい雨が・・・、血しぶき振ってますね!!NPC達ーーー!!!固まって陣形組んでーーー!!!」


 何時もは浮いてるかぐやが、文字通り城塞都市として月面に半分が埋まってるのはいい。ただ全方位から残滓が攻めて来ていて、城塞都市自体が邪魔で反対側は見えず、コメントでくらいしか分からない。サヌキ、仕事しろ!内部統制してるから仕方ないんだろうけど、どんな指示出してるか話せ!


『サヌキよりかぐや守衛隊に入電!遠距離系スピリット術式使用者は一旦引き、ローテーションを開始せよ!近接系スピリット術式使用者は・・・、盾となり耐えろ!都市防衛術式:アークガード発動!』



________________________


   システムログ


   各都市のキャプテンより、NPCに対して

   広域バフが発動しました。


   一定時間、接近系NPCの物理防御

        魔法防御が上昇します



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



 サヌキからの指示でNPCが動き出す。ちっ!ある程度はコチラの話を聞いてくれるけど、本質的にはサヌキがNPC達の命令系統最上位者か。まぁ、キャプテンと言うからそうなんだろうけどさ。


 なら、今いるプレーヤーがやるのは撤退援護戦。幸いと言うか赤黒くなってダメージ量が増える邪神の残滓も多い。それに何より・・・。


クインズ>> 流石にもういいだろ?

      サヌキのところから離れて暴れるぞ?

      後の情報収集は頼む!


>> クインズさんサンキュー!


>> 旦那、杭の欠片ドロップは渋いぞ!


>> ツキちゃんと反対側が手薄!


クインズ>> OK。そこが狩場だな?


 クインズさんもサヌキさんのところを離れるかぁ~。まぁ、出だしのドロップを捨てて情報集めしてくれたし、流石にこれ以上は本人もNPCと話してばかりでは、たのしくないと感じたかな?


「ブライト!一旦焼き払って前に行くよ!」


「ローテーション完了までは、ここで防衛した方がよいのでは?」


「ないない。増えて攻めてくるなら、根源をぶっ潰さないと終わらないでしょ?誰かが街を移動しようとして挽肉になったって書き込んでた。でもそれはつまり、残滓達をぶっ殺して世界を取り戻せって事じゃん。座して待っても多分、残滓は増え続けるだけだよ。」


 フィールド使った陣取り合戦。初期配置は大規模都市で、そこから他の都市への進軍しつつ、NPCたちと共に俺たちが知る世界に戻す。他のプレーヤーもシステムログを見ても前に出だす。ただ、そうなると防衛密度は下がるのよね・・・って、タイミングは今か。


 他の魔法ビルドの人も一旦下がって舞い出したし。なによりかぐやで参戦している人のコメントからも、今いるところより先に大魔法撃ち込めコールがバンバン入ってきてる!なら、俺も下がってから舞おう!


「今回は・・・、これで行こう。


 荒れ狂う閃光は刹那の瞬き、呼び合う声は姉妹の声!


 馴れ合うことはない・・・、離れることもない・・・


 ただ、そこに在りて互いの遊戯で地を砕く!


 盤面を俯瞰せよ・・・、友軍を識別せよ・・・


 空高く舞い踊り、降り注ぐ雷は悪しきを撃つ!


 双子の雷神、招来!!!」


 バフ盛ってMP管理して、更にMPポーション使って出した大魔法は双子の雷神!ただ呼ぶだけなら無差別テロリスト。ただ、大魔法として成立させたなら、コイツ等は設置砲台!


 天舞う双子がじゃれ合いながら、地上に向かって雷をガンガン狙撃してくれるぜ!


 挿絵(By みてみん)


他の人も大魔法が発動して、フィールド全体が誠にウザ・・・、煌びやか。隕石は降り注ぐし、竜巻は荒れ狂うし、なんなら洪水起こしてモンスターを押し流しつつ集めるなんてことも。


 って、相当な大魔法撃ち込みまくってるけどNPC死なない?UI開いて見る限りだと俺の魔法で死んだNPCはいない。代わりに杭の欠片ドロップがそこそこ?狙撃している関係上、モリモリ増えることはないにしても、やはりドロップ率はしょっぱい感じか。


「よし、ブライト飛び込んでいくよ!地形ダメージに注意ね!」


「我は飛べる!気にしなくていい。」


 MPが回復するのを待ちつつ乱戦している中へ。降り注いだ隕石は足場にもダメージ地形にもなるから、ノックバック付の攻撃で残滓を弾いてスリップダメージを与えつつ、襲いかかって来たところを更に切る。


>> ポケモンショックにご注意下さい


>> これだけ大魔法が撃ち込まれるのも稀だな


>> 奥義にしろ大魔法にしろ制限きついからな

  まぁ、これ見てポンポン使われたらヤバいとは

  思うが・・・


>> やらかした!

  4回しか死んでなかった!

  ナイトメアキャッチャーががが・・・


「ほら、狐火!飛び蹴り!更に飛翔回転6斬!」


「グランドジャベリン!む!ここはアースマイン!」


 モンスターたちにダメージを与えつつ、ブライトにヒールを送ったりしながら動きを見るけど、搦め手の設置魔法も使い出したか。アースマインといいつつ、踏めばそこに尖った石柱が出る魔法。報酬は経験と言ってたけど、搦め手とかも増えていくんだろうか?元々ロボは連れ回せばそれだけ、色々できるようになる設計だけどさ。


 かぐやから大体100mくらい、俺たちプレーヤーはそれだけ進んだ。ただ、そこでまた邪神の残滓が押し寄せてきてNPCとの合流を余儀なくされた。確かに残滓はNPCがいなくても倒せる。倒せるけど、時間の掛かり方が倍以上違うし、被害の出方も違う。


 緊急回避やらジャストガードやら、普通のガードでダメージは貰うにしても攻撃は捌きづらくとも捌ける。ただ、殲滅速度<増援って構図は変わらないし、なによりその増援がめちゃくちゃ硬いんだよ!


「クッソ!やっぱり延滞戦術か!」


「延滞というか壁が押し寄せて来るような・・・。」


「とりあえず、あのビットっぽい目を潰せ!NPCがいなくなるとジリ貧だ!」


「稀人さん達!ローテーションでここまで来たぞ!」


「おお!頼むぞ守衛隊!」


「スピリット術式・・・、エンチャント!行くぞーーーっ!!!」


 NPCがデバフをばら撒き、殺され。プレーヤーも攻撃しては殺され・・・。なんと言うか、攻撃は通るのにどうにもダメージ量自体が低くなっているような・・・。やはり都市から離れるとまずいのか?


『サヌキだ。稀人諸君、今回の尽力誠に感謝する。ただ、邪神の残滓に蝕まれたままでは思うようなダメージも出せない。第一陣もかなり減らせた。我々が防衛している間に休息を取ってほしい。』


 時刻を見れば23時か。多分、寝ろって事だろうな。トラブルオンライン運営がよくやる手で、直接寝ろとかやめろとは言わない。その代わり、長丁場だからと張り付いて長時間やるとプレーヤー側にちょっとだけデバフを入れる。


 それが残滓に蝕まれたと言うことだろう。初日ドロップでギリギリ杭1本生成。約7日間やるとして杭は10本くらい?頑張りにもよるんだろうけど、それくらいの効率を組んでるんだろうなぁ・・・。


「・・・、一旦引こうか。」


「む?ツキがそれでいいならいいが、他はまだ戦うみたいだぞ?」


「頭からいない人もいるし、途中参戦OK、なにより海外勢が参入しだすのは今からの時間帯。なら、私は一旦英気を養いに寝るよ。」


 実際流れてくるコメントも、落ちると言う発言がそこそこ多い。と、言うかかぐやにいるプレーヤーはほぼ落ちるを選択してるな。サヌキの発言を読んで、その後を考えると蝕まれ続けると何があるかもわからないしね。


ツキ>> ライブ配置は終わるよ〜。

    ただ、コメント欄は残すから書き込みはご自由に〜


姫子>> ハートできた!


雪だるま>> 妾の魅力に惹かれた者はおらぬか?


>> イベント配信面白かった!


>> 俺はワイプ勢だから、華やかな

  おなごたちが見れてよかった!


>> このまま明日もライブ配信?


>> いや、寝息配信とかも・・・


>> ツキちゃんの朝のルーティン見せて?


ツキ>> いやん、エッチ!

    配信は多分、このままなのでライブですね。

    それよりも、朝起きてどう変わってるかの方が怖い!


    と、言いつつ・・・。


「長時間のご視聴、お賽銭。本当にありがとうございます。ハブにされたので参拝者さんたちとして、思うところもあると思いますが、ここは一つ。NPCを助けると思って見守って下さい。それでは、狐巫女ツキと・・・。」


「私もやるの?こーちゃんー!!私よーーー!!結婚した嫁よーーー!!!の姫子と・・・。」


「妾の魅力で嫁入りしたい雪だるまでした?」


「では、また明日。何もなければ昼くらいからはプレーしたりしてると思います。」

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