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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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102話 誰かがフレになる瞬間

「争わないでって、コイツはしらんけど報酬的には襲う方よ?」


「襲うってお前さん・・・、お前さんサラダバーか?」


「おう!推しからその渾名もらった。てか、ほんとのプレーヤーネームは別府 八湯な?で、あんたどこの誰よ?」


「ちょっと橋で弁慶と牛若丸ごっこした追っかけ?ほら、弁慶なら牛若丸追わないといけないじゃん?」


「ん?お前陸亀だろ?なんだよ弁慶って。」


「ほら、橋で待ってたら牛若丸が来てってやつ。知らない?ツキさんにちょっと毟られてな。」


 叫んだもののなんか2人が話しだした。ファンと追っかけって何が違うなかな?どちらにせよ目的が交流と言う名のバトルな時点でアイドルの交流とはちょっと違う。いや、将棋とかのファンが先生と戦うと考えたらありなのか?残念な事にその先生レベルにまでなってない俺だけど・・・。


「なんだよ〜、ここでファン交流会かよ〜。いいよなあ〜、リアルも美人だし容赦なく敵とみなしたら殴りかかるし、変に女々しくもなくてカラッとしてるし。」


「ん?リアル知ってるのかよサラダバー。」


「にわかか!LIVE配信で顔出ししてんべ。あそこのアバターがそんまま現実にもいんの。ARコスプレとかは出来ても本人に全部被せるのは無理だべ。特に顔は認証やらなりすまし防止でな。」


「ほぅ・・・、なら美人さんと言うより美少女さんだ。と、なら寝んねの時間かね?未成年だろうと成人だろうゲーム内にゃ関係ないけど、あれがそのままなら若いんだろ?いや、やり口は老獪だけどよ。」


「ツキちゃん予習してないやつはコレだから・・・、公称年齢30だべ。」


「30、30?なんでまた中途半端な。」


「争いから言葉をかわして友情へ・・・、私はファンの交流を邪魔しない巫女なので退散しますね〜。」


 多分陸亀さんは領地防衛戦やってた人だな。ラスト周辺で騒がしくなった頃・・・、多分夕餉かカリーにいたとか?それなら情報欲しさに配信見たりしてた可能性が高い。そして、サラダバー辺りで見るのやめて戦いに赴くと。


 LIVE配信見ててもチャンネル登録とかしてないと、誰の配信見てたとかログでも見ないと思い出さないし、その時情報が欲しいなら情報元は割とどうでもいい。なにせLIVE配信だから言葉さえ遮断してしまえば見たままを素直に情報として受け取れるし。


「交流って・・・、確かに推しについて話してりゃ交流か。えっ?同じファンだからフレとかなる?」


「いいぞ?ただなんかお前さんとはどっかで決定的に殺し合わなきゃならん気がするけどな。」


「そんなもん当然だろ?敵と思えば殺し殺され終わりゃ肩並べて飯食う。別に勝った負けたで恨みがましく言わねぇよ。で、なんでコイツ橋で毟ったの?」


 フレンドリーと言うか、別府さんが陸亀さんの肩に手を回してお腹をグリグリしつつフレになった様だ。不思議なもんだよね。来るまでは他人で来てからフレとか。まぁ、出会いなんてそんなもんだから別にいいけど。


「いや〜、クエストで日華へ行く時に橋があるじゃないですか。あの雷ボッカんボッカん落ちる橋。あそこで雷ジャスガ練習してた陸亀さんの前を通ると仕掛けて来ましてね。いや〜、下手したら爆死だったなぁ〜。」


「へぇ〜?ルールは?」


「馬車が通り過ぎてからは自由。そんでダメージ出たら負けと言うか、ノーダメ通過ダメだってさ。」


「まぁ、あそこの酒場ででも話すか?サラダバーが嫌なら報酬と言うかPVPしてもらってから俺はツキさんと話すけど?」


「えっ!?弁慶なにその天秤!俺戦ったらツキちゃん攫われんじゃん!絡ませろよぉ〜、話させろよ〜。」


「なら駄弁ります?デスゲームでPVPしたらサクッと終わるか長引くかしかないですし。どの道消灯23時だからあんまりインしてると文句言われそうなんですよねぇ。」


 そうは言いつつも普通にゲームする時はしてるんだけどね。ただまぁ、いつ寝るかは自由だしそれを束縛される言われもない。それになにより今日は検査やらもあったからさっさとシャワー浴びて寝たい。別に溶液は体を綺麗にもしてくれてるから汚くはないけど、風呂と洗浄は別だよね?尻尾にドライヤーかけたりするの時間かかるけどさ。


「なら別日でいいや。今殺し合わなくてもインしてりゃあそのうち出来る。」


 そんな話でまとまって近くの食堂へ。ゲームも時間が連動してるから真っ暗と言うわけではないけど、夜の帳が降りているから酒もでる。まぁ、飲んでもデータだから現実世界で飲まないと酔わないんだけどさ。


「とりあえず生3つ〜。」


(チッ・・・。)



「おいコラ!俺はコーラサワーだ!」


「私はストロングなやつ!もしかして、陸亀さんって勝手に唐揚げにレモンかけて戦争の引き金引く人?やめといたほうがいいよ?下手すると全面戦争に移行するから。」


「なんで生頼んだだけで・・・、生1つ。酒盛りの始まりはビール神話が死んだ・・・。」


「そんな神話ねぇよ。苦げぇんだよビール。」


「ですね〜、それに酔わないし腹に溜まるし・・・。あら、でもアルコールって純粋なカロリー?」


 もしかして大量にタンパク質取るならお酒いる?八百さんもお酒好きそうだしタンパク質で出来てるナノマシンを活性化させるならお酒かな?お酒の分解にはタンパク質があるといいし、それで肝機能も高まるし。


 病室を私室化出来ればお酒も!そう言えばウィスキーボンボン食べそこねてるなぁ〜。別にすぐ腐るものでもないけど、長く放置すると油が浮いて白くなるし。


「なんと言うか酒豪と若者だなぁ・・・。未だに俺んとこなんて乾杯はビールよ?」


「うおっ、化石かよそこ。」


「まぁまぁ、トップがビール党なら問答無用でビールってとこもあるよ。注文バラけると出が遅くなるし。で、枝豆はいいとして他はなに頼む?流石に何か頼まないと雰囲気もでないし。懐温かいから奢るよ?1000ゴールドまで。」


「そいつは景気がいい。ラムチョップに冷奴にトマトスライスに・・・。」


(チッ・・・。)


「鶏天と鳥刺しに唐揚げねぇ?いや、あんな。ツキちゃんは?」


「とりあえずチーズと海苔とドライソーセージちょうだい。」


 そんなこんなで料理が来てから乾杯。なににかって?多分出会いとか?あぁ、そう言えば先言っとかないといけないか。PVPすると思って録画しっぱなしだし。


「今録画中なんですけど辞めたほうがいいなら止めますね。いいならそのままアーカイブ化しますけど。因みに、そのうち収益化されるのでアバター露出嫌なら今言って下さい、映像破棄します。」


「別に構わねぇ〜よ。参拝者見てる〜!推しと飲んでるぜー!!ディープ交流万歳!」


「あ〜、陸亀です。ファン?らしいので頑張りま〜す。えっ?一気とかした方がいい?困ったなぁ〜、ビール一気かぁ〜、困ったなぁ〜。」


「陸亀さんめっちゃ飲みたそうじゃん。ほらほら、肝臓に優しい一気一気!リアルでやるなよ?ツキちゃんとのお約束だぞ☆」


 一気煽りも強制も現実世界ではダメ、ゼッタイ!どの人がどれくらいで酔うとか分からないし、日本人って最初からアルコール駄目な人も多いのよねぇ。俺の場合飲める方だから結構飲むけどさ。ほろ酔いでトラブルオンラインやるとめちゃくちゃ酔うぞ!気をつけろ!


「で、何からやる?自己紹介?野良巫女狐のツキで私は終わっちゃうけど。クランとかにもいないし。」


「なら俺やるか。クランは鬼人会、別府 八湯。ギリギリカンストしてねぇプレーヤーだ。」


「ほう?俺はNPCの反応見たら分かると思うけどギルティ方面プレーヤーだ。カンストしてるよ。」


「へ〜、ギルティ方面かぁ〜。何かあったらよろ〜。」


「犯罪者かよ。だからNPCが舌打ちしてたって・・・、そこまで行くと上級騎士に狙われんだろ?って、ツキちゃんよろはまずくね?」


「えっ?盗品市とか行かない?」


「いや、貢献度下げて上げんのきちぃし。」


「カンストするならそっち系のモーションもいるよサラダバー。ツキさんは古参でアレだろ?配信初期にやらかした人達。」


「ええ。初心者は怖いもの知らずの普通のRPG基準で動きますからねぇ。特に上級騎士団とプレーヤー軍団でガチバトルした頃はどこまでがヤバいか分かってなかったですし。」


「ならアレ持ってない?称号の欺くものとか詐欺師とか。」


「ありますよ?裏で笑う者ってのが。」


「それはそれでヤバけな称号じゃん。何したら貰えんの?」


「確か・・・。あぁ、捕まってないですね。破壊、盗み、暴力行為、その他諸々の犯罪的な行為を繰り返したのに上級騎士に捕まってない事が条件です。まぁ、何があるってわけでもないんですけどね。しいて言えば犯罪系のNPCコミュニティにも行けるとかくらい?」


「それだけ聞くとツキさんやべー・・・。えっ?なに?初期ってそんなにヤバいことしてたの?」


「よくよく聞かれるけど、あれよ?初期のプレーヤーなんて町のNPCからしたら盗賊団とか侵略者よ?殺しても何度でも蘇ってまた街に来て盗んで壊してNPC雑に扱って・・・、あれよあれよ。ポーション売ってて言って、ないってNPCが返したら早く入荷しろよとか、隠してんだろ?って家の中探索するとか。ゲームとしては正解でも普通にやったら犯罪じゃん。そこまでキツめの犯罪設定してるゲームもないし、家=探索空間って感覚が染み付いてたら誰でもやる。」


「あ〜、今なら絶対やらねぇな・・・。てか、よく捕まんなかったな。」


「そりゃあプレーヤー瞬殺する上級騎士見たら逃げてたし。そもそも最初はただの騎士でそこから追加で上級騎士が出たのよねぇ。」


「それは俺も知らない話だな。なに?騎士は俺達と同等で上級騎士はかなり頑張らないとカンストでも殺されるんだけど?その頃の騎士って上級騎士くらい強いの?」


「そりゃあ、初期プレーヤーが騎士達から警告されてもやめずに全面戦争して運営もそれをイベントにしたからだよ。運営は悪い文明ってスラングはこの頃からあるし。騎士はプレーヤーと同等、だから戦争出来る。でも、初期にカンストプレーヤーでも倒せるか分からないNPC連れてこられたらどう思う?答えは簡単、ガチにまずいって気付く。まぁ、その頃はみんな札付きのワル状態で警告に気付いた人が逃げ切れたくらい?」


 フロムさんとかは荒くれ者とか修羅とか称号持ってるなぁ。なにげに初期から気があってフレしてるけど、死んでも生き返るなら死んで覚えればいいって感じだったし、バリバリの戦闘狂だったしなぁ・・・。


「だから犯罪歴ゼロか。」


「ええ、穢れは払って貢献しまくって一般ピープルになってますよ。」

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― 新着の感想 ―
初期がどれだけカオスだったのか、古参から聞くのもオンラインゲームの醍醐味ですよね!
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