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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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96話 弁慶と牛若丸 挿絵あり

「そうか・・・、なら眼の前を通り過ぎるまではお前達になにもしない。」


「ええ、眼の前を通り過ぎてもなにもしてこないで下さい。なんなら通行料とか払いましょうか?」


「そんなゴロツキみたいな事はしないよ。」


 値踏みする様な視線が俺の体を見ながら忙しなく動く。装備品は今の所そこそこ弾速の早いグレネードだけどどうするかなぁ・・・。ゴールドで手打ちに出来るなら早いけど、それだって絶対じゃない。


 なら今の言葉を信じるかと言われれば、どうにも胡散臭い。ただまぁこのプレーヤー、陸亀は何1つルール違反はしてないんだよなぁ〜。ただ橋に立ってジャストガード練習をする。それはありふれた光景で、他にもやっている人はいるしミスって死ぬ人もいる。


「なら違うと思っておきましょう、陸亀さん。あぁ、積み荷は爆薬草に幼体です。」


「ほう!それは景気が良い。」


 ニヤリとして見せるが危険物提示もあんまり効果ないかぁ。でも、ここで話し込んでもどうしょうもない。既に馬車は雷を避けつつ向かってきてるし・・・。ジリ貧と言えばジリ貧だよなぁ。これだから盾持ちはやり難い。


「コムズ!進んで!なるべく早く!」


「はっ!・・・、話は付いたのか?」


「眼の前を通り過ぎるまでは何もしないそうです。だから、止まれ。」


 ニヤニヤする陸亀の眼の前で馬車を止め、馬車を挟んで反対側に立ち落雷のタイミングを読む。既に今しがた目の前には落ちた。後方にもエフェクトは出つつあるし、レイスやらゾンビバードも旋回しだした。残念な事に雷を食う鳥は飛んでいない。あぁ、クソ!尻尾がビリビリしだした。もう時期ここにも落ちる。


「今!速度上げつつ進め!」


「ヒュー!ギリギリで効果範囲を抜ける気か?ただまぁ、眼の前は通り過ぎたよ、な!ツキさん。」


「ええ。だから何をしようと恨み言はなしですよ!陸亀さん!」


 馬車は速度を上げつつ通過した。互いの顔が見え視線が絡み、それで確実に約束が果たされたと示された。エフェクトは収束し今から雷がここに落ちる!


「ジャストガード!」


「やっぱりやるでしょうねぇ!そこ!」


挿絵(By みてみん)


「はっ!やっるぅ!やっぱ古参?今日何回死んだ?」


「さて、何回でしょうねぇ?」 


 盾の両手持ち。防御力は高く対応スキルは少ないけど、地味に必要なモノは揃っている。それは裏を返せばそれだけで戦えると運営が示しているにほかならない。まぁ?挑発やらの共有スキルも使えるんだけどさ。 


 そんな盾持ちに正面から挑むとか愚策で、何もせずにほったらかしにするには危な過ぎる。だから橋を撃ってグレネードの爆発で間接的にダメージを出す・・・。多分ダメージ入ってるよね?火力じゃなくで速度重視のグレネードだけど!


 雷はジャストガードで火花となって散り、辺りに火の粉が舞う。けど馬車の速度を上げさせて更に嵐で流されてギリギリ効果範囲は抜けている。本人を攻撃させて俺にダメージを与えるか、雷のジャストガードで馬車を守らせるか?そんな2択なら俺は3つ目を選ぶね。


 ただ本当は俺が馬車を背にしたかったけど、陸亀さんがそれは許してくれなかったんだよなぁ・・・。行かせないと言う意思表示か先に動いて馬車を背にされてしまったし、こっちはこっちで近付きたくないから反対側に回るしかなかった。


「なに?俺が馬車を壊しだしたらどうする気だったの?」


「仲良く自爆なんてくだらないでしょう?そんな事をする人間がここで練習やら待ち伏せやら狩りなんてするわけないじゃん。で、馬車は通過して私は先を急ぎたいんですけど?」


「俺は盾の練習したくてここにいて、落雷はほぼ見切って暇なんだけど?」


「残念ながら付き合うほど暇もないんんですよね!」


「ほいきた!」


「くっ!」


 地面撃ちは攻略済みかぁ〜。カコーンっといい音がしてグレネードが地面に着弾する前にバレーでレシーブする様にジャストガードされた。コレもまた簡単な事じゃないから飄々としていても実は努力家とか?まぁ、その努力は無駄じゃないよ。今は俺にとって邪魔だけど!


「ちょっとは遊ぼうや古参のツキさん?その尻尾も九尾の狐討伐組だから持ってんだろ!?」


「分かってるなら互いに無意味は理解出来るでしょ!ぶん殴ってジャストガードされてそれをもう片方の盾で更にジャストガードして・・・、感覚が狭まってどちらかがダメージを負う!」


「盾使うんならそこまで極めたいじゃん?ここで弁慶してたけど今日はいい日だ!嵐も祝ってくれてる!」


 橋げたに支えるロープにモンスターにとグレネードを狙いつつ撃ち込み爆発させるけど、景気のいいカコーンって音が木霊する。確かに両手持ちだから片手よりもジャストガードはしやすい。しやすいけど、引き撃ちやら跳弾やら狙ってもコレ!?


 なに?本職バレー選手とかさもなくばプロゲーマーとか!?リアルスキルはゲームで規制対象にはならない。だってそれは本人が出来る事で個性だから。でもねぇ、それを崩すのもまたプレーヤーの楽しみなんだよ!


「さしずめ私は牛若丸です、ね!」


「さぁてな?99本目の刀持ちかもしれねぇぞ?ほら、雷だ!」


 雷を散らして電撃やら火の粉がばら撒かれるけど、コレ自体は今は脅威じゃない。だって馬車は通過して爆発リスクは少なくなっているから。仮にこの人を仕留めるとするならやり方はいくつかある。ジャストガードミスを狙って雷に焼いてもらう。反応限界まで面制圧してみる。戦意を喪失させる。興味の対象を別に移す等々・・・。


 ボッカんボッカん雷の落ちる吊り橋の上でやる事じゃねぇ・・・。バフ盛って速度勝負してもなんか反応して来そうだし、そうなるとなにかこう・・・、興醒めさせる様な何かが・・・。


「あん?無手?黙って死ぬ気かよ?それならそれで叩き潰すけどな。」


「さぁ?さっきも言った様に先を急いでるんですよね。まぁ、だからと言ってキルされる言われもないんですが。」


「どうせリスポーンするだろ?何回でも挑まれてやるぜ?」


「いえいえ、それにはおよびませんよ。きっちりと通過させてもらいます。で、ジャストガード以外は使う気あります?」


「探りか?まぁ、それの練習してんだ。今はつかうきねぇよ。まぁ、お互いノーダメで逃げれば追うけどな。」


「よかった、変に足掻かれたら更に面倒が増えますからねぇ・・・、飛び蹴り!」


「反動利用して無手で攻撃か?わりいがそんな見え透いたもんガード出来るぞ?」


 吊り橋のロープへ飛び蹴り、それを足場にして更に加速!無手での攻撃?そんなのは手が痛くて仕方ない。なにせ盾をぶん殴るって事だからね。だから、別の一手をここに入れる。2枚の盾は全面を守り反動で加速した俺がなにをするのか見定める様に瞬きもしない。


 ぶつかるギリギリまでは何もしない。何かすればぶち当たった俺が悪い。フットスタンプで急降下して眼の前で止まり、更にジャンプして・・・。


「頭を撫でなにし・・・。」


 陸亀さんの頭頂に触れあん馬で手を付いて回る様にして位置を入れ替える。いや、反応して上むいたから額かな?殴り魔とかなら盾を掴んで引っ剥がそうとするかも知れない。でも、俺は盾なんかに興味はない。なにせ今は護衛クエスト中だしね。だから。


「採取。」


「は?いっつぅ〜!」


「これで1ダメージですね。じゃ、そういう事で〜。」


 盾で受けないならジャストガードじゃない。採取はあくまで毟り取って素材をゲットする事が目的だから攻撃じゃない。でも、1ダメージは確かに出る。それが毟られたからかは知らない。この体になってココットルで散々グリフォンやらの羽を毟ったから、採取にそこそこ定評があるぜ!まぁ、普通にプレーしてたら採取にはなれるよ?PVPで使おうと思わないだけでね。


 ただ、これで脳が取れたら相手は即死するんだろうか?スライスなんかは核が取れたら即死するし。走りながら背後を見ると陸亀さんは棒立ちしてる。本当に真面目というか約束は守るタイプなんだろうな。下手したら納得出来ないと言って追ってきてもおかしくないし。


「ちっ!ガチに牛若丸かよ・・・。採取・・・、採取か。ハハッ、確かに1ダメ入ってらぁ。俺もカンストして強くなったと思ったけど・・・、このゲームまだまだやりがいがあるじゃん。」


 なにか言ってるけど落雷で言葉は聞こえない。まぁ、恨み言やら騙されたじゃなきゃいいか。馬車に追い付くために止まったり走ったりしたているうちにどうにかこうにか追いついたよ、うん。ただ、レイスやらに囲まれてるけどねぇ!


「人の馬車襲うな悪霊が!エンチャントアストラル!」


 大麻を取り出し霊体特攻付与!流石にグレネードぶっ放したらここまでの苦労が水の泡だ。なにせ対岸はすでに目の前で少しすれば日華へ入れる。ここで大爆発とか目も当てられない。


「戻ったが契約者!相手の手数が多い!」


「進めって言われたけどこのまま進んでいいんだよな!?」


「お、お、お、が、が、ガタガタする!ビリビリする!それになんだこの悪霊は!雨で多少は冷えたけど本気でイライラして来たぞ!」


「幼体落ち着いて!もうすぐ!もうすぐで日華だから!橋も終わるから!そこどけレイス!」


 ギリギリ橋を渡り終え、一旦馬車を修理してから晴れた陸路を進む。馬車は結構ボロボロで妖精王に話を聞けば落雷は免れたものの、レイスやらゾンビバードからは散々嫌がらさされたとか。確かにホロなんかにも穴が空いてるし、突き刺さった骨を引っこ抜いたらゾンビバードの頭がキショい声を上げるとかしてたな。まぁ、演出だから消えるんだけどさ。


「よ、ようやく日華か・・・。長かったぜ・・・。」


「終わった風に言ってるけどここ経由地だからね?コムズ。ここでづらかろうって言うなら・・・。」


「言うなら何なんだよ姐さん。」


「頭を尻の形にする。」


「頭を尻の形?割れてるじゃねぇか!」


「さぁ?形をそうするて言ってるだけだからねぇ。窪んでるだけかもよ?」


「契約者よ、それではどの道・・・。」


「大丈夫、大丈夫。そう言う宇宙人も昔のアニメにはいたし。で、楽器に心当たりは?コムズが楽器があればって話だからここまで来たけど。」


「大丈夫だぜ、寺院へ行けば知り合いが売ってくれるはずだ。」

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髪の毛毟り?!なんて凶悪な技なんだ!
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