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レベル1だけどユニークスキルで最強です 作者:三木なずな

第三章

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201/215

201.レイアの思いつき

 ニホニウム、地下八階。
 今日はレイアと一緒にやってきた。

 降りてくる途端出くわした三つ首のゾンビ、目の前に出てきたから俺はとっさにリペティションを使った。
 究極周回魔法リペティション、一度倒した事のあるモンスター無条件で倒してしまう魔法。

 無敵、反射、弱点の三つの首をもち、かなり面倒な倒し方をしないといけないこのゾンビも問題なく瞬殺した。
 種を拾いあげた。

 リペティションは強力だけど、いや最強だけど、その分「依存」がその先に待ち構えている気がする。

 今日は周回する、とかで決めてやるのはいいけど、初回とか二回目とか、そういうレベルでのダンジョンで使う様なものじゃない。

 今日も、腕を磨くことにした。

「私はどうしたらいい」
「どうだな、まずは装着だ」
「了解」

 レイアは即答して、プロテクターに変身して俺に装着した。
 いつものながら鮮やかで、いい歳こいてまだ残ってる少年心をくすぐる光景だ。

 頭の中に合体とかクロスとか、そういう単語が浮かび上がってくるのをよそに、レイアに指示を出した。

「ゾンビが出たら追尾弾を撃て、一発でいい」
『わかりました――撃ちます』

 レイアはアームを伸ばして、銃で追尾弾を撃った。

 現われた三つ首のゾンビ、首が三つあるのにレイアは命令を忠実に守って一発だけ撃った。
 その忠実さがダンジョンの中では大きな武器になる。

 追尾弾はホーミング軌道を描いて飛んでいく。
 俺は瞬時に追尾弾の軌道を見抜き、どの首に向かってるのか把握した。
 そして通常弾を撃った。

 直進する分通常弾の方が早い、追尾弾に追いついて弾で弾を弾いた。

『お見事』

 レイアの喝采の声の中回復弾を撃って、更に首を切り分ける。
 真の弱点の首が判明したから、それを通常弾で撃った。

 ドロップした種を拾いつつレイアに説明する。

「追尾弾が向かってくのは反射だ、判明したいけど当てちゃダメ、だからああした」
『了解した――マスター』
「どうした」
『強化弾を使った追尾弾ならどうだろうか』
「……おお」

 手をポンと叩いた、そういえばそれは試してなかった。

「やってみる、いったん解除して離れろ」
『了解』

 レイアは人間の姿に戻った。
 強化弾マシマシの追尾弾、可能性は二つある。

 そのうちの一つを考えてレイアをあらかじめ離れさせた。

 弾を込めなおす、追尾弾を一発と、他は強化弾で埋め尽くした。
 強化弾、発射自体しないが、一緒に込められた弾丸の効果を上げる特殊弾中の特殊弾。

 それが追尾弾にかかったらどうなるか――。

 撃った直後、目の前が真っ白になった。
 ガツンとなにかに殴られた衝撃、反射で来た追尾弾のダメージだ。

 あらかじめ込めていた回復弾を自分に撃って回復。

「マスター、大丈夫ですか」
「ああ大丈夫だ。どうやら追尾機能じゃなくて、威力のみアップみたいだ」
「すみません、変な事をいって」
「いやよく言ってくれた」

 乏しい表情のなか申し訳なさそうにしたレイアだが、俺に言われてびっくりした。

「手持ちの武器の性能と効果を把握したくてリペティションをつかわないでいるんだ、そういう意味じゃむしろ失敗の方がいい。そっちの方が印象が強くてずっと覚えてるからな」
「そうですか」
「ありがとうレイア、これからも気づいたことは全部言ってくれ」
「……はい」

 気持ちうつむき、返事までちょっと間が空いたレイア。
 そんなレイアと再び合体して、ゾンビを倒していく。

 レイアにもっと何かさせられないか、そう思って追尾だけじゃなくて追尾弾を弾くのもやらせてみたが、レイアの精度は低くてそれは上手く行かなかった。

 二つの弾丸を打ち出した後に合わせて融合弾を産み出す技術、それをほぼ百パーセント成功出来るおれだからこそだ。

 だからレイアには追尾弾だけを撃ってもらったが、正直初回とあまり変わらないし効率も微妙だ。
 こんなもんか……って思っていると。

『マスター』
「どうした」
『試してみたいことがあります、いいですか』
「いいぞ、やってみろ」
『はい……っ』

 気持ちいつもより張り切ってるレイアは人の姿に戻った。
 そのままアブソリュートロックの石を使って無敵モードになって、どこかに消えていった。
 何もいわれなかったからしばらくその場で待ってると、レイアがゾンビをぞろぞろ引き連れて戻ってきた。

 俺もやった事のある、タフネスさを活用してモンスターを集めるやつだ。
 ゾンビはざっくり20体、分別が必要なのを考えると結構まずい状況だ。

 それを作りだしたレイアは俺のところに戻ってくるなり。

「装着します」
「ああ」

 詳細を聞かないで好きにさせてやった。
 むしろこれがいい。
 何もいわれないで、その場の臨機応変な判断を求められるシチュエーション、俺がリペティションに頼らないでやってるのはこれが欲しいのもある。

 レイアはプロテクターになって俺に装着した。
 そしてモンスターの分の追尾弾を撃った。

 四丁の拳銃から乱れ撃った追尾弾、ホーミングの軌道。
 それで20体のゾンビの反射首は把握したが――打ち落とせない。

 俺の二丁拳銃で連射しても追いつかない。

『加速します』

 レイアは自分に加速弾を撃って、次の瞬間通常弾がメチャクチャ連射された。
 まるでガトリングガンを撃ってるかの如く、銃声が連続で轟き、通常弾が追尾弾に向かって行った。

 数は、ざっと百以上。
 ほとんどは外れたが、下手な鉄砲も数打ちゃ当たるを地で行くように、ばらまいた弾丸が追尾弾を全部打ち落とした。

 間髪いれず今度は回復弾を撃たれた、それで半数の10体のゾンビの弱点が判明、俺はそれを即座に撃ち抜いた。

 残り10体、首の配置が換わったのをみて、レイアは更に追尾弾を撃って、一瞬で全部打ち落とした。
 加速するレイアのフォローで20体のゾンビをあっという間に瞬殺した。

 加速が切れて、元に戻ったレイア。
 プロテクターから人間に戻って、俺を見あげる。

「どうですか、マスター」
「上手くやったな」
「はい。この階層なら加速弾を使ってもいいと思いましたから」
「うん? ああそうか。ニホニウムのダンジョンは結局階層ごとに7日しか潜らない、ならば毎日一発加速弾を使っての攻略はありっていえばありか」
「はい」
「そういう考え方もあったか……ありがとうレイア、よく気づいてくれた」
「はい……」

 心なしか嬉しそうなレイアの横で、俺は加速弾を使った攻略も考えてみた。
 加速ありなら、もう少し戦略に幅ができそうだ。
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