挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
レベル1だけどユニークスキルで最強です 作者:三木なずな

第三章

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

187/197

187.一千万プレイヤー

 クロムダンジョン、地下一階。

 サメチレンでのゴタゴタが全部一段落した。
 表面上は協会長が変わるだけなのだが、次の協会長はセルの息が掛かったヤツが送り込まれるって話だから、実質サメチレンはシクロに呑み込まれた形になる。

 そのためにセルが生き生きと奔走している。
 ここまで来ればもう俺のやる事はない、全てが解決した。

 止まっている能力あげも再開したいし、明日にはシクロに戻る――って事で。
 今日はサメチレン最後の日、なじみの一階で鉄を(かね)に変えて、ニコラスあたりと宴会していこうかなとおもった。

 俺と合体したレイアのサポートで狩りはすいすい進んだ。
 レイアのアームでの弾丸装てんは結構助かるし。

「マスター、左前方にゾンビデーモン三体を感知」
「よし!」

 冒険者のサポートとして作られたレイアはレーダーのような能力もついている。
 さすがにアリスほど強いものじゃない。アリスのはレーダーだけじゃなく出現予測まで出来るが、レイアのはあくまでレーダーだけ。
 今ダンジョン内に存在している分をサーチ出来るだけだ。
 それでも十分強いけど。

 更に倒した後のドロップはレイアのアームが漏らさず拾ってくれる。拾ってポケットの中に入れてくれる。
 俺はレイアのアームが届く範囲に近づくだけでいい、後はレイアが勝手に拾ってくれる。

 ゲームでドロップに近づくと勝手に自分の物になる、そんな感じになった。

 レイアのおかげで、俺はモンスターを効率的に倒す事だけを考えていればよかった。
 だから俺は集中した。

 モンスターを倒す最高効率は言うまでもなくリペティション。
 リペティションを使わないで、いかに効率をそれに近づけるのか。
 いかに瞬殺するのかを、トライアンドエラーで繰り返した。

 銃を撃ったり、肉弾戦で迫ったり、格付けは大分おちるけど他の魔法を撃ってみたり。
 効率、に絞ってやってみた。

 そうして一日中、クロムに籠もった結果。

     ☆

 買い取り屋『おしどり合戦』。
 今日ドロップした鉄を計量してもらってる間、俺はレイアとアイテムの使い方を研究していた。
 レイアは依然として俺に装着したままで、アームの一本に石を持たせた。

「それがアブソリュートロックの石だ。使うと無敵モードになれる。使ってみろ」
「わかった」
「それを使うとこうなる――」

 アームに結構力を込めて殴った。
 本当は銃を撃った方がわかりやすいけど、店の中だったから。

「――ダメージはないだろ」
「はい、ゼロです」
「この状態で動けるか? レーダーとかは働くか?」

 聞かれたレイアはあれこれ試してみた。

「問題ないマスター。攻撃以外の能力は行使できる」
「そうか、じゃあそれはお前にやる。いつも使うようにしておけ」
「……わかった」

 手甲とプロテクターになって、アームを伸ばすレイア。
 傍から見れば一種のライトアーマーだ。
 そのライトアーマーがアブソリュートロックで完全防御の効果が加わった。
 俺にはあまり恩恵はないが、実質パワーアップした様なもんだ。

 そんな風に色々やって、アイテムの中からレイア向きのものが他にもないかと考えていると。
 集計が終わって、買い取りの店員の男が戻ってきた。

「お待たせしました。えっと、まず今日の鉄の買い取り価格が1ジン18ピロです」
「ちょっと下がったか」

 頷く店員。まあ誤差の範囲内だ。

「で、持ち込んで頂いたのは全部で3841ジンなので、合計で――」
「え?」
「え?」

 俺がいきなり声を上げたから、店員もびっくりして同じ驚きの声をあげた。

「ど、どうかしましたか?」
「いま、全部で3800ジンって……」
「ええ、そうですよ。何度もちゃんと計量したので間違いはないはずですが」

 どうかした? って目で俺を見る。
 いやそこじゃない、そもそも今回は魔法カートを持ってきてないから前もって計量なんてしてない。

 問題は……その数字が前の三倍以上だったからだ。

 三倍。
 数日前、レイアと一緒に初めてダンジョンに潜ったときはざっと倍だった。
 それが今日いきなり三倍になった。

 確かに今日は思いっきり効率だけを追求した、それにしても三倍って数字には驚かされた。

「つきましては全部で69,138ピロになります」

 約七万ピロ、結構な稼ぎだ。
 だが、俺はもうその数字を見ていなかった。

 今までの最高効率、その三倍。
 そして今までの最高稼ぎは、テルルでの三百万ピロだ。
 もちろんアウルムの追加ドロップはあるが、それを除いた数字が三百万だ。

 その三倍強。
 つまり……。

 俺は立ち上がって、店の外に向かって早足で歩き出した。
 いや、もはや駆け足だ。

「ちょっとお客さん!? またお金渡してませんよ!」

 背後から呼ぶ声も耳に入らなかった。

「マスター?」
「今からシクロに戻る」
「今から?」
「ああ、戻ったらすぐにダンジョンに入る。そしたら全力で行く、レイア、力を貸してくれ」
「……もちろんです、マスター」

 頼られた事で気持ちテンションが上がってるレイア。
 俺のテンションはそれ以上に上がっていた。

 三百万の三倍強、小学生でも出来る計算に、俺は久しぶりにわくわくしていた。

 そうしてレイアを連れて強行軍でシクロに入り、いつも通りの時間でダンジョンに一日こもり続けて。

 俺は、初めて。

 一日一千万ピロを達成したのだった。
10万ポイント目指してこれからも頑張ります!

面白かったらブクマ、評価してくれるとすごく嬉しいです!
面白かったらブクマ、評価してくれるとすごく嬉しいです!

■書籍版一巻、おかげさまで重版です!

ovsadtq5e4x9d2l175yb7dnkd29_sjg_9s_dv_1g
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ