らんだむは恐ろしいよ!
毎日読んでいただきありがとうございます。
話しが全然進んでいないのにチート追加です、はい。
ブクマや感想頂けるとうれしいです。
「いやぁ、ごめんよ~。まさかVRで酒の匂いで酔っちゃうなんて思わなかったからさ」
頭を下げて謝ってくるミカさん。グレーのウルフカットの髪型で、細めの釣り上がった目は申し訳なさそうに垂れ下がっている。爽やかクールなお姉さんみたいな感じだね。
「そんなに謝らないでよ。ボクも気にしてないから」
「本当に悪かったよ」
ニシシと笑う姿はとてもかっこいいね。僕が怒っていないのが分かってほっとしたみたい。ほぼ初対面の相手を突然撫で回して、さらに酔わせたら申し訳無くなるよね。まあ、ボクは許すけどね。やさしいから!
ふぅ、少し頭が回るようになってきたよ。果実水の様な飲み物を飲みきってミリちゃんにお代りをお願いする。
「それにしても、見た目からしてほわほわしてると思っけど、意外と話し方はさっぱりだな。中学生みたいなのにしっかりしてるよ」
「そういうミカさんは男っぽい話し方だね」
「よく言われるよ。直そうと思ったこともあるんだけどあたしにはこの話し方があってるからさ」
ボクの中で評価が頼れる姉御にランクアップしそうだね。おっちょこちょいの波動を感じるけど。……ん?チュウガクセイみたい?
「ボクは19歳の大人だよ!!」
「「え…?」」
テーブルを叩いて叫んだボクを呆然と見つめるミカさんとミリちゃん。そして周りで騒いでた人達。あっ、飲み物のお代りありがとう。けど驚きすぎじゃない?
後なんで関係人たちまでびっくりしてるのさ!それに、なんだかボクたちが入ってきた時より人が増えてる気がするよ。確実に増えてるね。立って飲むぐらいなら他のところ行きなよ暑苦しいよ!
「え、ルカってどう見たって中学生ぐらいにしか見えないよ…?」
「私は同い年位だと思ってました…」
「失礼だね、来年には二十歳のボクを捕まえて中学生や同い年なんて」
もうぷんぷんだよ。確かにすこーし年齢平均よりも身長低いし幼く見えるかもだけど、中学生なんて。たまーによく間違えられるけどそれは棚上げだよ。
「そ、それよりもルカちゃん宛にお荷物が届いていたのでこれをどうぞ」
強引に話題を変えてきたね。一度間違えるくらいなら気にしないから別にいいけどね。
ミリちゃん手渡されたそれは、いかにもプレゼントボックスですといった白い箱が赤いリボンで巻かれたものだったよ。
「お、初心者限定のプレゼントじゃん。意外と役に立つ物が入ってるよ」
へー、はじめたばかりの人に届くみたいだね。直接手持ちにくるんじゃなくて宿に届くあたりゲームっぽさがなく現実みたいだね。
中身を開けてみると色々入ってるよ。
「えーと、回復薬セットとランダム技能チケット。それとランダム特殊技能チケットにランダム熟練度獲得チケットだね」
回復薬セットは体力と魔力回復ポーションがそれぞれ10個ずつ。
ランダム技能は、ランダムで技能が一つ。ランダム特殊技能チケットは、ランダムで特殊技能が一つ手に入るんだって。
そしてランダム熟練度獲得チケットは、一枚で一つ熟練度を上げられるチケットが五枚から二十枚のランダムで獲得できるらしいよ。
「はぁ、なんでこんなにランダム好きなのさ…」
いくらなんでもランダム多すぎだよね?もう最初のランダムでお腹いっぱいなのに。ボクにログアウトする前に試練を与えるなんて嫌がらせ以外の何者でもないよ!
「あたしはランダム好きだけどな。何が出てくるか分からないドキドキ感がいいじゃん」
「いい物が出過ぎた時はそんなこと言っていられないよ?」
「まあそうそう良い物なんて出ないからなぁ。あー、あたしも熟練度獲得チケ欲しいなぁ」
ボクの中疲れた顔に気付いて無さそうだね。そんな物ほしそうな顔してもあげないしあげれないみたいだよ。
譲渡不可になってるから。使用期限もついてるしね。
「熟練度獲得チケットって、大盤振る舞いじゃないの?」
だって最低でも四枚あれば初期技能を最大に出来るからね。それに二十枚も当たれば魔術系技能なら上級も最大にできるんじゃないの?
「確かに大盤振る舞いだけど、バランス取れてると思うよ。使用期限が二日だから最初に持ってる技能ぐらいしか使えないからね。ただ成長が早くなるだけだよ。効率で行ったら上級とか派生のほうが上げにくいから使うべきなんだけどね」
へぇ~、最初から壊れてる物持ってるボクにあげちゃったらダメじゃん。熟練度上げにくいユニーク技能が最大になっちゃうよ。チートのインフレ起こしそうだよ…。
「考えても仕方ないから、早く使っちゃいな」
ボクには使わない選択肢がなさそうだよ。だってミカさんのワクワクした顔を見たら使わない訳にはいかないんもん。絶対ソシャゲとかで、強いキャラが欲しくてじゃ無くてガチャ引きたくてお金入れる人だよ。
「じゃあ熟練度獲得チケットから使うよ」
一回手持ちにしまったチケットを、アイテム欄から選択して使用する。
再び目の前に現れたチケットが光って消えて、そこに現れる二十枚の小さなチケット。可愛くて強運って罪だね!むしろ凶運な気がするよ。
「おおー、運いいなぁ。二十枚も出るなんてかなりなスタートダッシュになるよ」
その言葉とは裏腹な羨ましそうな顔。ミカさんも顔に出るタイプみたいだね。あげられるならあげたいぐらいだよ!
「何に使うかは後で考えるから、次は技能取得チケットだね」
「ルカならユニーク技能を出しそうだなぁ。期待してるよ」
もう持ってるんだよね、ユニーク技能……。期待されちゃうとランダムさん頑張っちゃうから期待しないでよ。
一枚ずつやると嫌な予感がするから、ニ枚を取り出して両方まとめて使用する。
チケットが光って消える。聞こえるのは静かな息遣いのみとなったよ。いや、なんで周りのお酒飲んでた人たちも静かになるのさ。おかしくない?さっきよりも人が更に増えているよ。こらそこ、上半身裸は目に悪いから服着なさい。
「それで、何が出た?」
肩を掴まれて揺さぶられると頭がゆーれーるー。
毎度の事ながら、ボクに思考放棄は許されないらしいよ。
深いため息を一つ吐き、表示されてるシステムメッセージに目を向ける。
チケットを消費して新しい技能を獲得しました。
【複製Lv1】
チケットを消費して新しい特殊技能を獲得しました。
【再生Lv1】
「普通の技能が複製で、特殊技能が再生ってものが手に入ったみたいだよ?普通そうな技能だね」
ほっと一息。名前的に普通に手に入りそうだから安心だよ。良かった良かった。
「ちょっと待って、あたしは複製も再生も聞いた事無いよ。効果を教えてくれない?」
えっ、ミカさん知らないの?なにか嫌な予感がするんだけど…。
躊躇いがちに効果を聞いてきたのは仕方ないかな。こういうゲームだと無闇矢鱈とあまり出回っていない物の効果とかを聞くとマナー違反になったりするからね。誰だってユニークの効果は隠したいものだしね。
まあ僕のはユニークじゃないから大丈夫だよ。たぶんね!
【複製Lv1】
武器や魔術を複製することが可能となる。使用するには魔力を消費し、武器の性能や魔術の等級で消費魔力は変動する。複製したものは任意解除可能。また時間経過で消滅する。
【再生Lv1】
自己回復の上位技能。傷がつくとすぐに体が再生を始める。部位欠損も自動修復する。
「自己回復は古参プレイヤーで持っている人がいた気がするけど、再生や複製はいないと思うよ。」
「じ、じゃあ再生は上位技能だとしても、複製はよく分からないってこと?」
「そういうこと。ヘタしたら複製は今のところユニークかも知れないね。ただ取得の仕方がわからなくて誰も持っていないレア技能の可能性もあるけど。それにしても本当に強運だなぁ。あたしにもその運分けてよ」
最後の方にミカさんがなんか言ってたけど、よく聞こえなかったよ。
つまり、再生はそのうち使う人が出るかもだけど、複製は今のところ謎って事だね。へーそうなんだー。
きょうはなんて日だ!
一日目終了時のステータス(熟練度チケ使用済み)
《プレイヤーネーム》ルカ 《性別》女 《種族》白狐 《ロール》慈愛の魔王
《状態異常》
千年の眠り
《一般技能》
【鉄扇LVMAX】【和服LV1】【魔導の極みLV3】【魔装LVMAX】【器用LV1】【和服製作LV1】【錬金LV1】【装飾LV1】【付与LVMAX】【複製LV1】
《控え》
【鉱石採掘LV1】
《特殊技能》
【神通力LV3】【浄天眼LV1】【転化LVMAX】【契約LV1】【再生LV1】
《称号》
【魔力と親しきもの】【天狐】【不当の騎士の友】【慈愛の魔王】




