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 だが不思議な疎外感とでも言えば良いのか、違和感と呼べば良いのか、自分に馴染まないという感覚が付き纏う。

 どこにも、あるいは誰にも所有権がないという感じか。

 それは墓も同じだ、と思い至ったのは偶然だったのかどうか。

 墓所のシンとした雰囲気が子供の頃から好きだったので、何かにつけわたしはて墓巡りをしたが、そういった想いで墓を見たことは一度もないはずだ。

 林立する公団住宅が、ふと墓に見えたことはあったが。

 そんな違和感に囚われながら、アパートの内階段を登る。

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