第61話 吹き荒ぶ烈風
「アム様、どうしましょう!誰もやつらを止められません!」
「フィステリアも強くなってるみたい、もう一度あいつのキラキラした顔をみてみた〜い!」
「アム様……やはり世界樹はなんとしてもホワイトエルフから守り抜かなければ…」
男はプリズム達の方へ向かっていった
……
「よーし、もうすぐ着きそうだね」
「油断するなよ」
その時だ
「ここから先は一歩も踏み入れさせません!」ダークエルフの男が現れた
「誰だ!」
「某はヴォルトと申します、あなたたちを始末しに来ました!死んでもらいましょう!」
「誰が死ぬもんですか!」
「その発言、撤回させていたしましょう!」ヴォルトは扇であおいで、プリズム達の方に、風を送った
その瞬間、ものすごい強風が巻き起こり
プリズム達は吹っ飛ばされてしまった
ヴォルトは扇を媒介として使用する【空嵐術】の使い手だ
「これは、まずいですね」
「あたしに任せて!」
ドロップはヴォルトを重力で床に叩きつけた
「こんな攻撃、アム様の事を思えば何でもございません!」
「なんで、何回も叩きつけてるのに平気なのよ!」
「すごいタフなんだね」
「某を倒せないようでは偉大なるアム様を倒すことはできないでしょうね」
そう言いながら、ヴォルトはまた強風を巻き起こした
「バリア!」
プリズムが跳ね返すと逆にヴォルトが吹っ飛ばされた
「今回はバリアが使えるみたいだな、お前らは飛び道具も試せ!」
「分かりましたわ、ロケットパンチですわ!」
しかしロケットパンチは風で弾き飛ばされ当たらなかった
「なるほど…大地よ!消え去れ!」
メアナイトは地面に催眠をかけた
その瞬間、地面が消えた
あたり一帯に深い大穴が空いている
「あんた、何やってんのよ!」
ドロップは重力でプリズム達をその場に止まらせた
ヴォルトだけは落ちていった
「流石に高い所から落ちたら死ぬでしょう!」
「…某を侮ってくれちゃ困りますねぇ」
ヴォルトは二つの扇を持って、羽ばたくように動かして空を飛んでいたのだ
「あんた、どうすんのよ!」
「あ、いいこと思いつきましたよ、扇よ、我が元に来い!」
メアナイトは扇に催眠をかけた
扇はメアナイトに向けて飛んでいく
しかし、ヴォルトも扇に必死に捕まって飛んでくるのだ
「こっちに来るわよ!」
「逃しませんよ!」
そのままヴォルトはドロップを殴って気絶させた、そしてついでに扇を奪い返した
ドロップが気絶したことで重力操作ができなくなりプリズム達が逆に落ちていく
「ドロップよ!我らを空中に留めよ!」
メアナイトはドロップに催眠をかけた
ドロップは操られているので、たとえ気絶していても能力が使える
「よし、何とかなったね」
「あ〜だるいな、俺帰ってもいいっすよね?」臆病なシャープは帰りたいようだ
「シャープ君、黙っててくれ」
「ああ、舐められたものでございますねえ!」
ヴォルトは扇を持ちながら体を回転させて、竜巻のように突進してくるのだ
「ピピッ!Librizing Modeの起動を強くお勧めするよ!」
「言わなくてもやれよ!」
「ピピッ!それはLibraは悪くないよ!プリズムもメアナイトもUnlimited Styleや Hazard Stateは基本的にいちいち解除してないよ!」
「ああ、そうかそうか!」
「ファイ、あぶない!」
プリズムはファイにぶつかろうとするヴォルトをバリアで弾き飛ばした
「ありがとう!」
「じゃあ、ファイ頑張って、バリアをはっておくよ!」
「分かった!」
ファイはLibraの翼で飛びながら、ヴォルトに突っ込む
「何をなさるおつもりでしょうかねぇ!」
ヴォルトはファイに風を送った
しかしバリアで跳ね返され
ヴォルトは体勢を崩した
「よし、今だ!」
ファイはハンマーに着火して殴った
「ははははは、この瞬間を待っていましたよ!」ヴォルトは燃える扇子を回転させて飛びながら突撃する、炎を纏った赤い竜巻のようだ
ヴォルトから熱波が放たれている
「なんでだよ!」
「某の扇は絶対に燃えるはずのない特殊な素材で作られておりましてね、しかし、あなたの能力【着火の極意】を持ってすればそれすらにも着火が可能とお見受けしたところですが、これにより扇は燃え続けるわけです」
「何故、俺様の能力を知っている!?」
「あなたのことは下調べしておきましたのでね」
「くそっ!」
「ということで、死んでいただきます!」
ヴォルトの突撃をファイは必死に飛び回ることで避け続けている
「おい、お前らも戦えよ!」
ファイが叫ぶ
「無理ですよ!飛べる大王様とは違って、僕たちは今はドロップさんに支えてもらって、かろうじて留まっているんです、攻撃しに行こうなんて無理ですよ!」
「待て、フィステリア!お前のロケットパンチって燃えるのか?」
「なるほど……わたくしの拳は鉄のように頑丈で、本来なら燃えないはずですわね、本来ならですが!」
「分かった!」
プリズムはフィステリアの拳に着火した
「待ってください大王様!ロケットパンチを撃っても、また風で弾き返されて……あ、そうか!扇よ、我が元に来い!」
メアナイトは再び扇に催眠をかけた
扇はメアナイトに向かって飛んでいく
ヴォルトも当然、必死で飛んでいく扇に掴待っている
「ファイヤーロケットパンチですわ!」
このタイミングでロケットパンチ!
こんな状況ではヴォルトも扇を使えない
当たったヴォルトはそのまま気絶して、地面真っ逆さま!
「ぎゅあっ…!?」
地面に体が触れる
純粋な重力
純粋な自由落下
しかし落ちた距離が長過ぎた
ヴォルトは体が潰れていた
即死だった
「よし、地面よ!元に戻れ!」
再び地面が元に戻った
そしてヴォルトはそのまま埋葬されてしまったのだった
このタイミングでドロップの催眠を解除
「おい、メアナイト!お前いま何した!?」
「地面を戻しただけですよ!」
「お前……それをもっと早くやれよ、空中で戦う意味なんかねえだろ」
「たし…かに…」
次は結構重要な伏線回です!お見逃しなく!




