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cards[トランプ]  作者: しるしん
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19/43

被験体番号018(war)

war=戦争

《お前、世界からの使者か?》


俺の問いに、ラミは間を空けて答えた。


「......何の事?」


《...違うのか?じゃあなぜ代表を探している》


「...!なぜそれを!?」


《あぁ、すまん、カマかけた》


「......」


また下唇を噛み締めている。


《まあ、お前が理解していなくても、世界からの使者であることは間違いないみたいだな》


「...お前、何か知ってるのか?」


《知ってるも何も、その代表を決めるのは...


俺と神の仕事だ...》






昔、3年前の話だ。

俺がまだ傑作品だった頃の話...


俺の声が、まだ美しかった...

まだ綺麗な身体だった頃...


俺は、とある人間に飼われていた。




「二ーファ、今日の歌、最高だったよ」


「ありがとうございます」


「今度はウチの館でやっていただけませんか?」


「都合が合えば、是非」


「こんどいろんな被験体を集めてコンサートするんだ、よければ君も参加しないかい?」


「ご主人様に聞いてみますね」


「二ーファ、そろそろ帰ろうか」


「...はい、ご主人様」


...今日も疲れた。


いつまでこんな事続けなければいけないんだろうか。

褒められるのは嬉しいけど、これじゃ身体がもたない...

スケジュールもぎっしり、困ったものだ。


世界はまだ、被験体が誕生して間もない頃。

その頃、1番出来のいいとされていた被験体が俺だった。


被験体の生産は遅く、種類も少なかった為、世界から非常に注目されていた。


故に、被験体の盗難や、殺人も少なく無かった。


人類は滅亡の一歩前、科学者が被験体を奪い合ったり、人類滅亡を望む狂人が希望を潰すために俺達を狙う。


さっき俺に声をかけてきた人間達も、裏で何を考えてるか分からない。


もしかしたら、隙を見て科学者に高額で売りつけるかもしれない。


人類滅亡賛成派なのかもしれない。


だから、今の被験体は自己防衛の為に武器を付けているらしい。


まあ俺は持ってないけど。


「二ーファ、今日もお疲れ様。」


「...」


この人は俺のご主人様。

俺が唯一信頼出来る人間だ。


どんな時も俺を庇い、護ってくれた。

いつもこの人には迷惑をかけているからこそ、何か恩返しをしたいとは思っているが...

俺に出来る事なんて、細胞を渡し、歌を唄う事くらい。

ご主人様はそれで充分だと言ってくれるが...


「ご主人様、次は何をすればいいんですか?」


「えーっと、今日はもうないかな。

次の仕事は明日だね、朝に研究施設に細胞渡して、それから...」


「これから仕事無いんですか!?」


勢いで、食い気味に言ってしまった。


「うん、もう仕事はないよ」


「だったら!」


「けどごめんね、私が忙しいんだ...」


「......」


「いろんな手続きと会議や残業があってね...」


ご主人様はとても忙しい人...

会議なんかも、実際参加しに行ってる所は見たことない。

いつもモニター越しで、人をあまり寄せ付けない。


俺を他の人間から遠ざける為でもあるみたいだが...


そう、例えば...

ご主人様を捕まえて、俺と交換なんて取り引きを要求されることもあるのだ。


実際にあった事なのだから、仕方ない。


その分、ご主人様には人間からの信頼が低い。

その信頼を築く為に、ご主人様はいつも忙しくしている。


たまには、俺もご主人様も休みをとって、ゆっくりお話とかしたいけど...


「二ーファ、君はもう部屋で休んでおくれ。」


「...ご主人様も、身体に気を付けて下さいね」


「うん、心配してくれてありがとう。」


ご主人様の言う事はちゃんと聞く。

ご主人様を困らせない事が、俺に唯一出来る事。


「それでは先に休んでますね。」


「出来るだけ、休みをとれるように努力するから。いい子にしてるんだよ。」


「...はい!」


そう言って、俺達は別れた。


きっと俺は浮かれていたんだ。

だから気を抜いていた。


後ろから近づいたその気配に

気付けない程には。

二ーファの過去編!!

二ーファが美しい時!!

よっしゃ描いてみよ!!!

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