第4話 無敗×涙
~バトルクライシス当日~
空は輝いていた、いつものように。
なのに、俺は何をしているのだろうか?
試合?生まれてこの方したことがない。まあ、試合といってもマジ攻撃炸裂か、、、。
バトルクライシス、世界の最強の魔導師が集う大会。各国の所領から各2名の出場権が認められている。
だが、ライラは自信と空腹に満ちている。ああ、空腹のほうは無視の方向で、、、。
でもなぜ俺はこんなものにでているのだろうか?
ついこの間までは、毎日が緩く、なんとものんびりした生活を送っていた。それなのに、ある日突然、覇王団兵に追いかけられ、S級魔法をぶっ放す女と戦い。そして今、その女とともにいて、一緒にバトルクライシスにでようとしている。
ねえ、どう思う?この俺の人生、素晴らしすぎるだろう??
参ったよほんとに、今までの生活との差。
でもちょっとこれが楽しかったりしたりする。だからついこんなとこまで来てしまったのだろう。
ふふ、この展開。俺への最後のチャンスなのかな??
素直に受け取ってやるよ、神さんよ!!
いつからだろうか?隣でミラがコーヒーを飲んでいた。
うーん、この容姿で強いんだからずるいよな。まあ、俺は全然かまわないんだが。
バトルクライシス、世界最強の魔導師が集う場。でもライラは不思議と怖くなかった。というかライラには自信があった、この大会で優勝する。それにパートナーはS級魔導師のミラ=ハーネスだ、どうやったら負けるのだろうか?
さすがにないか?いや、俺には自信がある。ほかのやつらに負けない、、、。
「ライラさん、ミラさん、そろそろ開会式です。準備をおねがいします。」
運営委員の者が伝えに来た。とうとうだ、この時が来た。
いざ戦場へ
~第1回戦~
光聖共和国所領[ミーティア]VS暗国覇王帝国所領[ゼウォス]
「って、うおぉぉぉぉぉぉ!!なんでいきなり覇王帝国トップ3とあたるんじゃ~!!」
いきなり絶叫。それもそうだ各国合わせて100国あるのにあたったのはトップ3に入る国だ。強いに決まっている。これが神の与えた試練というものなのだろうか?
まあいい、やってやる。
「これより、バトルクライシス第1回戦をはじめます。両者位置についてください。」
「ミラ、ビビッてるだろ?」
ミラはさきほどから固まっている、平気か?こんなんで大丈夫だろうか??
「平気です。でも、武者震いが止まらない。」
はっ、武者震いで動かんのかい。たのもしいなぁこいつはホントに。
相手はハデスとかいうのとゼウスだ、暗国覇王帝国にて神の名前を授かるのは、実力を認められた真の猛者のみだ。もっとも、この戦いはそんなやつばかりだろう。
「それではこれより第1回戦をはじめます。位置について、よ~い、、、はじめ!!!」
審判の掛け声とともに歓声が沸き起こる。
それと同時にハデスとゼウスが動き出した。
「我、闇の狭間で試練の力示さんと、闇刹那」
「我、飛燕の力と刹那をここに、䅣活殺」
二人の手元には杖だ!!黒魔法かぁ!?魔法陣もむずかしな、くそっやはり強い。
あれはAランク魔法か、ふん、だがまだまだだな。
「ミラ!いくぞ!!Sランク魔法だ!!」
ミラは小さくうなずくと素早く魔本を【換装】した。
「我、王となりて意味を示さん、雷帝華砲撃!!」
「我、炎火と神をここに求めそれを望む、大炎王火狼!!」
二人のSランク魔法は、魔法陣からまるで獲物をしとめるが如く相手の魔法を喰らい尽くす。それでもなお勢いは止まらない。
「あの小僧ども、Sランク魔法だと!?まずい!!ゼウス!後ろへ!!」
ゼウスがハデスの後ろへ回るとゼウスの手に魔本が現れ、素早く構築式を立てる。
「君との誓いここへと呼びもどす、無法充楯!!」
ライラたちの魔法はハデスの楯へと吸い込まれる、攻撃力さえ足りてれば吸収はされなくて済むのだが少々足りなかったようだ。
「自分らの魔法くらええぇぇぇ!!」
だがハデスの放ったそれは誰もいないところに直撃する。
しかし、どこを見回しても敵が見当たらない。
「どっどこにいやがる!?」
「あいつら、マジで強いぞ、、、。Sランクで行くしかないぞ、、、」
「致し方あるまい、初戦ではかくしていたかったが、、、。」
「それよりもあいつ・・ら・」
その時ハデスらの後ろで大量の魔法陣が展開される。その数計12個!!
3つはミラで、残りのはすべてはライラだ。
これには観客席から驚きの声が上がる、、、なんなんだあいつは、と。
「我、雷となりて王の心奪わんと、雷撃!!」
「我、炎と神の力ここに表す、大炎火!!」
12個の魔法陣から放たれた魔法はゼウスによける暇もなく飛んでいく。
ハデスも素早く魔法を唱える、三重魔法だ。
「我、魔鬼羅刹となる、魔弾!!」
Bランクの最小魔法だ、速さ重視だろう、正しい判断だ。
しかしそれではすべてはよけきれない、、、。
「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
直撃、ハデス、ゼウスのダメージは相当だろう。
ならばもう最大魔法で決着をつけに来るだろか??
「ふん、たいしたことないなトップ3も、、」
「ライラ!油断は禁物です!!」
「わかってるって。:
ハデスとゼウスが立ち上がる。さすがにタフだな。
「貴様らわかってんだろうな!!これで終わりだ!いくぞゼウス!!Sランク魔法だ!」
「おうよ!!」
ゼウスとハデスの杖が異様なまでに輝いている。
来るのだろう最大魔法が。すると二人は唱えはじめる、、、
「我、新の闇をここに、我狼闇王牙!!」
「我、真の深闇をここに、鴉闇王爪!!」
やばい、闇のSランク最高級魔法だ、雷帝と王火狼ではおそらく勝てない、、、。
くっ!しょうがないか、やるしかない。
「ミラ下がるんだ。」
「えっ!!?ライラ一人であの魔法には勝てないわ!!」
「まあ見てろって、これが必殺っていうのにふさわしい技だ、見せてやる。」
「ひっさつ??」
「我、求めるは炎帝、炎帝噴火山!!」
ライラが呪文を唱えると、あたりの地面が割れはじめ、だんだんと盛り上がってくる。
「終わりだ。」
SS魔法、この世にわずか15しか存在しないという。そのうちの一つ【炎帝噴火山】
これは、一瞬人工的に火山の噴火口を地面に作り、そこに現れるマグマが相手を襲う魔法だ。自然の驚異、ただの魔法、Sランク魔法でさえ足元に及ばないこの魔法は世界の最高魔法に数えられる。
もちろんゼウスとハデスの放った魔法など即効でお陀仏だ、、、。
大爆発、いや大噴火か?
ゼウスとハデスはともに勢いよく吹っ飛んだ。
気絶、完璧なライラ達の勝利である。
「しょ、、、勝者、ミーティア国!!」
審判の少し驚きの混じった判決がくだる。
観客席も静まり返っている、だれもが初めてであろう、SSランク魔法を見たのは。
「ミラ、平気か?」
「うっ、、、うん、ねぇライラ、あなたどこまで・・・」
ああ、そうか、そうだよな。あんな魔法を使える化け物、一緒にいたくないか。
「ああ、すまんな。もう、一緒にいら・・・」
「ライラすごい!!ねぇそんな魔法どうやって、、、えっまさか、もともととか言わないでよ!ねぇおしえてよそれ。わたしも知りたい!!」
笑った、、、この絶大なる力を目の当たりにして。
・・・ああ、こんなに暖かい仲間がいたのか俺にも。
ライラは涙した、今まではこの力を披露すると友人と思っていた者たちは去って行った。
でもミラは違った、この化け物を受け止めてくれた。
ライラは真の友を見つけた。
バトルクライシス第1回戦 ライラ&ミラ 勝利
ライラ達はだんだんと巻き起こる歓声とともにフィールドを後にした。
第4話 完




