10幕 国書
「妹子よ。私は今から国書を書きたいと思っている。」
ある日の昼休み、急に太子がそう言い出した。僕は、
「いや、お前は昔の人かよ。」
とツッコむが、彼は聞こうともせず、
「それに伴って、妹子を朝貢したいのだが、いけるよね?」
「いけないわ!」
僕は答えた。
「まぁ、どっちにしろ、国書は書きたいのだよ。」
「はい。勝手に書いてください。」
「じゃぁ、あとは任せた。我が忠実な僕よ。」
そう言って教室から去る太子に、
「自分で書けよ!あと、お前の僕になった覚えはないぞ!」
と言ったら、
「妹子くん。歴史上の人物にそんな口の聞き方はいかんぞ。」
と返された。そんな彼に、僕は
「いや、歴史上の人物と同姓同名ってだけでしょ。それなら、太子も謝ってくださいよ。僕も歴史上の人物ですよ?あなたの基準で考えると。」
と論破してやったが、
「妹子は違う。」
と差別的なことを言われた。僕は、
「それ、差別でしょ。」
と言ったら、
「差別ではない!区別だ!キリッ!」
と言って、決め顔をした。僕はわざわざ効果音口にせんで良いわ!と思いながら、国書に筆を入れようとした。
すると、太子に止められたので、
「任せたって言いましたよね?」
と聞くと、
「よく考えてたら、お前に任せたらロクなことにならないことを思い出したのだよ。」
と返された。いや、お前が書いた方がロクなことにならない気がする。
「じゃぁ、私がカツ丼好きなことでも書くか。」
ほーら、言わんこっちゃない!僕は、
「国書に自分の好物をかく人始めてみたわ。」
と言ってから、
「ちなみに、誰に向けて書くんですか?」
と聞いてみると、
「煬帝校長!キリッ!」
「それ、手紙だろ。キリッ!じゃねえよ。」
僕はそうツッコんだ。
「そういえば、私、家ではパン一主義者なんだよね。」
太子が急にそう言い出したので、
「どうしたんですか、急に?そういえば、前に言ってましたけど。」
と言うと、彼は筆を入れようとした。
「それを書くなよ!お前のプライベートなんて誰も知りたくないわ!」
僕そうツッコんだ。
「そもそも、太子は煬帝校長に何を求めているんですか?」
続いて、僕はそう聞いてみる。すると、太子は
「まず、アメリカやロシア、中国に優位に立つために、生徒共和国が独立国であるを認めてもらうってのがある。」
と言い出したのだ。僕はツッコんだ。
「まさかの、世界征服目当て!?てか、生徒共和国ってなんだよ!生徒達だけでくに作っちゃったのかよ!」
と。
そのツッコミに太子は、
「作っちゃったのだ。生徒共和国とは、生徒によって成り立つ、人口約2人、面積4800平方センチメートルの小さな国だ。」
と答えたので、
「いや、そんな少ないのに概数使わんでいいだろ!それに、面積4800平方センチメートルって小さ過ぎだろ!机2個分ぐらしかないよ?国として成り立ってんのか、それ!?」
と、僕はまた、ツッコミ入れた。
と、こうして、国書、もとい、手紙が完成した。
「日出る処の天子、書を日没する処の天子に致す。つつがなきゃ...って!これ、パクりじゃねぇか!」
と言うと、
「でも、盗作ではないぞ!その書には、もう著作権はない!」
と返された。
「行け!遣隋使よ!」
「いや、飛鳥時代じゃないんだからさ。」
僕は、その書で彼の頭を叩いてから、仕方なく校長室に向かって歩き始めた。
「もし、殺されたら立派な葬式を挙げてやるからな。」
「物騒なことを言うな!」
僕はもう一度、書で彼の頭を叩いて、今度こそ校長室に向かって、歩き始めた。




