9幕 電球
「はい、どうも、みなさん。エジソンです!よろしくお願いします!」
次の理科の授業で担当のエジソン先生がそんな風に名乗ったので、僕は
「お前はユーチューバーか!」
と突っ込んでしまった。
すると、太子が
「そうに決まってるじゃないか。だって、ここではまともな設定なんてないからなぁ!その中に、ユーチューバーって設定があるんだろう?」
と言った。僕は続いて、彼に突っ込む。
「メタいな!おい!」
「メタい?どういう意味?メタルスライムっぽいってこと?メタルスライムみたいに輝いているってこと?ありがとー!」
すると、彼は変な勘違いをして、結果、得意気になってしまった。
さらに、松尾芭蕉が出張ってくる。
「2人とも特に太子だ消され川。芭蕉、忠告の一句。」
彼は、また詠い始めた。たしかに、僕たちユーチューバーとかメタルスライムとかグレーなこと言ったけどさぁ...。消され川ってなんだよ。消される、でしょ。
そんなアホな会話をしている内に、先生の授業は始まっていた。しかし、その先生には、やはり問題があった。
「みなさん。こちらが私が考えた電球の仕組みですね。フィラメントっていう光を出すところに、竹炭を使いました。いや、わざわざ竹炭にしますかね?竹って絶対そのままの方がいいですよねぇ。と、思うかもしれませんが、そらは違いますよ。電気の世界には、電流の流れにくさを表す抵抗というものがあります。その抵抗が、大きいと熱を出しやすいのです。竹は約10000MΩ~約10000000MΩもの抵抗があります。あっ、Ωは抵抗の単位、Mは100万倍って意味ね。なぁんだ。結局、抵抗大きいじゃん。わざわざ、炭にする必要ないじゃん。と、思うかもしれません。熱を出すことに関しては、全く持ってその通りです。かっこ笑い。ですが、炭にすると熱によって光も出るので炭にしました。」
いや、せっかく理科っぽいのに、ぽいのに。何かが違う。第一、教科書に載ってないし、本当にユーチューバーでも目指してんじゃないの。と思いながら、この辛い授業を聞き続けた。
「ご視聴ありがとうごさいました。チャンネル登録よろしくお願いしまーす。」
エジソン先生は最後までブレずに、そう挨拶をして、締めくくった。いや、ご視聴ありがとうございましたって...。誰も見てねぇし。聴いている人を2、3人だし。小学校で初体験した校長先生の長い話より辛かったし。もし、エジソンチャンネル的なチャンネルがあっても誰が、チャンネル登録するかよっ、て感じだし。そのことで、僕は珍しく、バカ2人とも意見があった。
結局、まともな先生はいなかった。特に、さっきのエジソン先生はマジでヤバかった。シャクシャイン先生は...まだ、ましだったものの、お世辞にもまともとは言いがたかった。全く、この学校はどうなってんだ?僕はため息をついた。




