91/113
♯89 Heavy Rain 34
残された4人の間に、痛いほどの静寂が流れる──
(……艾さん? あいつといったいどんな約束をしたんですか?)
爻の声は聞こえないため、茉莉が復唱して伝える。
「……私が負けたら……この世界は奪われる」
『おいおい。ここはあんたの世界なんじゃないのかよ? “可能性の分岐点” の守護者が代わるってことは、ここだけじゃなく、他の世界にも影響が出るって……』
もう1人の茉莉が言葉を遮るように話し始めた──
「私達が言い争っても、何も変わらない。今はとにかく、艾さんが爻と話せるようになるか、姿を認識出来るようにするしかない」
申し訳なさそうにする艾に爻は……。
(……よく分からないけど、艾さんは悪くないよ。2人とも……力を貸して)
『そうだな。艾ちゃん……言い過ぎたっ! 何とかしよう!』




