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君色レイニードロップ  作者: ひな月雨音


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#69 Heavy Rain 14

 よもぎは突如入ってきた光に目を細めた。



 いつも通りの景色──


 いつも通りの匂い──



 説明が無ければ、自分が置かれた状況を判断するのは容易では無い。


 ただ、よもぎは瞬時に理解したようだった。



 “いつも通りの景色──”


 “いつも通りの匂い──”



(……“あなた” が誰で、何をしたのかは分からないけれど、まずは挨拶が先ね)



 一度深呼吸すると、よもぎは少しだけ笑みを浮かべながら続けた。



「……ただいま……私の世界」



 そう──


 ここはよもぎの過去の世界──

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