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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第5章  魔法学校へ行こう
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93話 confidence

俺は心臓をバクバクと跳ねさせながら、ドアをノックする。



「どうぞ。」



優しい女性の声が聞こえた。

俺はそっとドアを開き、中に入る。



「こんにちは、遠いところからありがとうございます。私は学校長のマーガレットです。」



中にいたのは、白髪ロングの少女。花の冠と緑色の目が特徴的だ。

瞳が緑ということは、人間に近い種族…。



「俺は、ライトです。よろしくお願いします…。」

「後ろの方はお友達ですかね?申し訳ないのですが、今回は二人でお話したいので、お帰りいただけますでしょうか。」

「廊下で待っていてはだめですか。」



ウィルがマーガレットに聞くと、彼女は少し驚いたような顔をしていた。



「えぇ、それなら構いませんよ。」



マーガレットは優しく答えた。

俺はウィルとメグを廊下に置き、校長室のドアを閉めた。









俺を手前の席に座らせ、マーガレットは向かいに座る。

廊下につながっていたドアとは別のドアから、この学校の教師らしき人が出てきた。

その人は、お茶とお菓子を机の上に置くと、静かに退出した。



「すみません。ご迷惑かけてしまって。」

「いえ、大丈夫ですよ。優しいお友達ですね。」

「はい。良い友達を持ちました。」



俺がそう言うと、マーガレットは柔らかく微笑む。

彼女は紅茶を一口飲むと、また口を開いた。



「では、本題に入ります。これをどうぞ。」



彼女が渡してきたのは緑色の表紙にトヤヘリノの古代文字、緑色の魔導書だった。



「これ…。」

「南の国の王シェム様に言われ、東の国の方々にこれを託すことを決めました。

昨日ダイヤに渡そうと思ったのですが、彼があなたに渡してほしいと。」

「どうして僕に、」

「ダイヤが私に見てほしいものがあるそうで。」

「見てほしいもの…。」



見てほしいもの…、多分俺の能力のことだ。

これは、見せても大丈夫なのだろうか。でも、ダイヤがマーガレットに見せたいということは、見せてもいいのか?

俺は頭の中でぐるぐる考え、声に出す。



「ダイヤがマーガレットさんに見せたいものは、僕の能力だと思います。」

「ライトさんの能力ですか。具体的にどのような能力なのですか?」

「空間魔法を見る能力です。口で説明するより、目で見てもらったほうがわかります。」



俺はそう言って緑の魔導書に触れる。

すると、いつものように視界がぼやけ、俺の能力が発動した。

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