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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第四章  音の調べ
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69話 masquerade

「んー、全然ないんだが…。」

「まだ、探し始めたばっかりやろ。ウィル、魔力探知でどうにかならんか?」

「反応がないですね。」

「また、遮断されてるのか!?」

「いえ、まだわかりません。この屋敷は広いですから、今いる位置から遠いだけなのかも。」

「そうか!遠いのか!やっぱりこの屋敷ぐるっと一周しようぜ!」

「まぁ待てよ。」



テオが今にも走り出しそうな、ソレイユの肩をがっしりと掴む。

すると、ガチャッと正面扉が開く音がした。

彼が来たのだ。

テオのソレイユの肩を掴む手は、ソレイユの口を抑えていた。



「シッ。アイツが来たわ。」

「俺の魔力探知にもかかりました。間違いなくザックです。」

「たまたま、おんなじ日に来るとか俺等のこと大好きやん。」

「フォンシーレの倉庫の時みたいに何日もかけて探しているのかもしれません。」

「アイツも大変やなぁ。」



今回はどうやらザック一人ではないらしい。

ザックの後ろには豪華なヴェネチアンマスクをつけた人がいる。

マスクの人は黒いフード付きのローブを羽織っていて、全身が見えない。

ただ顔のマスクだけが黒い闇の中で白く怪しく浮かんでいる。

目元を覆うマスクから、チラリと顔の傷が見えている。



「後ろのマスクは誰やろ。」

「見たことがありませんね。」

「まぁ、多分西の国軍の奴なんやろな。一応みんなに連絡しとくか。」










そのころ、屋敷の二階ではカレン、リュンヌ、メグが本がズラリと並ぶ部屋で魔導書を探していた。



「魔導書って本なんでしょ〜?こういう本がいっぱいのとこに、あると思ったんだけどねぇ〜。」

「黄色っていうからすぐ見つかると思ったのに。」

「他の場所も探してみましょうか。」

「そうね。あ、待って!テオから連絡だ。」


「リン、ザックが来たで。あともう一人、マスクつけたやつもおるわ。」

「わかった。報告ありがとうね。」



プツンと通信が切れるとリュンヌが口を開く。



「ここから正面玄関は近いから、もう少ししてから別の場所に移動しましょ。」

「わかった〜。」

「ではもう少しここを探しましょうか。」












「ライトさんどうですか?」

「魔導書も設置型魔法の源も見当たりませんね。シュガーポットのような形というのは分かるんですけど…。

前に壊した時もう少し、しっかりと見ておけばよかったなぁ。」

「もしかしたら、魔法によって源の色や形が違うかもしれませんし…。あ、失礼。テオから連絡です。」


「あ、ニーニャ。ザックが来たわ。あと、もう一人マスクつけとるやつもおるねん。」

「マスク?」

「うん、目元だけ覆ってるタイプのやつ。」

「新たな西軍メンバーでしょうね。わかりました、連絡ありがとうございます。」


「マスク…、一体どういう人物なんでしょう。」

「わかりませんが、警戒したほうがいいですね。次の場所を探しましょうか。」

「はい!」

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