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元の世界に帰るために本探してみた!  作者: 紅葉
第三章  それぞれの関係
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60話 能力

俺とヴァイオレットはダイヤに呼び止められ、空間魔法でできた部屋に残った。



「ヴァイオレットに先に説明しておくと、ライトは空間魔法が目で見えているみたいなんだ。」

「話って城の防衛の?」

「そうだ。この城の空間魔法の防衛システムはかなり古い型だから変えどきだと思ってな。

そこで、お前の力を借りてみようと考えたわけだ。空間魔法が見えるって言っても、限度があると俺は思うんだよ。」

『ライトでも見えないような空間魔法ならザックと言うやつにも破れないということか』

「そういうことですか。」

『あれほど新しく魔法を貼り直してほしいって言ったのに、放って置くから…』

「まぁ、これから定期的に新しくするよ。ライトはこの城の空間魔法で何が見えてるんだ?」


「俺が見えたのは今のところ、ニーニャさんの先生の秘密の中庭だけだね。」

『先生?』

「多分俺の前の世話係のことだ。ヴァイオレットは会ったこと無いからな。」

「ニーニャさんの話を聞いた感じあれも古い型の空間魔法なんだと思います。」

「古い型ね。俺がこの城に置いている設置型魔法のトリガーは見えたことあるか?」

「それはないですね。」


「なるほどね。どうやらライトが見えるのは”十五年以上前の型の空間魔法”みたいだな。」

「また十五年前…。」

『どうして十五年前なんだ?』

「俺、一回この城の設置型魔法だけ置き直してるんだよ。それが見えてないなら、十五年前を境に空間魔法を見る能力が発動しているんじゃないか。」

「じゃあ、ザックが使っていた魔法は十五年以上前の型の魔法ってことか!」

『ニーニャの先生が魔法を使った時期がわかれば、もっと詳しく能力がわかりそうだな。』



ダイヤは腕を組んで考える。



『なにか引っかかるのか?』

「俺の魔法に新しい型の魔法を混ぜるとなると、どうやるべきか…。」

「でも、俺が古い型の魔法しか見えないだけで、”新しい型の魔法=ザックに破られない”ってわけではないんじゃ…。」

「案外そうだったりするぞ。俺が魔法学校で教師をするって決まった時に一から勉強し直したからな。

何年前から魔法の型が大幅に変わったかは、正直わからんが。俺が学校で習ったものとは、かなり仕組みが違うから古い型の魔法を使うやつは、新しい型の魔法のことわからないかもな。」

『一度試してみよう

失敗することばかり考えていても前には進めないぞ』

「だな、一回やってみよう。明日の朝には全部張り替えるから、何かあれば言ってほしい。」



俺とヴァイオレットは頷く。

ヴァイオレットがフワフワと部屋を出るのに続き、俺も部屋を出ようとする。

ふと思い出したことがあり、ダイヤに伝えた。



「俺の能力って複数あるのかな。人形の光が言ってた感じ能力もお助けアイテムも一つなんだけど。」

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