表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
59/96

成瀬……殺す。


さて、VIP席から脱出した僕だが、気づけば出番が迫っていた。スイゲツとして、白沢と対戦する予定だ。

昨日宣戦布告をされてしまったので、気が重い。



控え室についた僕は「鴉」の点検をしていた。まだ前の試合は終わっていないようなので時間は十分にある。鞘から抜いた鴉はとても美しい。まだ実戦で使ってはいないが、フェイスの剣にも劣らぬ性能を持っているだろう。トーナメント表的には決勝までフェイスと当たらないと分かったんだけど。

控え室の扉が開いて、係の人が入ってきた。


「そろそろ試合ですので、こちらにお願いします」


僕はもう何回めかになる道を通り、試合場に向かった。今頃反対でも白沢が試合場に向かっているだろう。重そうな扉が開き、階段が現れる。これを登れば試合場だ。


「「うおおおおおおっ」」


階段を登り、闘技場の真ん中まで行くと、歓声が聞こえてくる。これの前の試合がよほどいい試合だったのか、会場はこれ以上ないほど盛り上がっていた。

反対側には歓声に少し驚いている白沢がいる。

僕はなんとなく手で狐を作ると、コンコンと動かしてみた。


「成瀬……殺す」


挑発に見えたのか、白沢は怒っている。妙に「殺す」が生々しく聞こえ、僕は身震いをした。


「あ、あのー白沢さん?怒ってらっしゃいます?」



『第2回戦、最終試合、始めッ!』



僕の問いをかき消すように、試合開始の合図があった。


「ライトニング」

「ーッ!」


速攻、白沢は魔法を放ってくる。僕は横に跳ぶことでこれを回避した。いくら白沢が怒っているとはいえ、僕の優位が崩れるなんてことはない。……はず。


「危ないな、」

「フレア」


僕の言葉に全く反応せず、白沢は再び魔法を放ってくる。今度は上に跳び回避した。それにしても、魔法の発動速度が上がっている。


「トルネード」


そうくると思ったよ。

上に跳んだ僕を、白沢は風で吹き飛ばそうとするだろうと踏んでいた。僕は竜巻に飲まれる寸前に「鴉」の柄に手を添えると、飲まれた瞬間、居合斬りで竜巻を縦に両断した。


「えっ?」


流石に驚いたのか、白沢が声を漏らす。


「まだまだ」


僕は着地すると、白沢に向かって走り出した。


「プール」


僕の目の前に突然水の塊が現れる。植木が高橋に使っていた手だ。一度見たものに引っかかる程、僕は優しくない。というかこんなのに引っかかるのは一吾とか高橋とか井上とか、抜けてる奴らだ。水の塊を軽く跳び越えると、


「あっ」

「……馬鹿」


僕は穴に落ちた。……ごめんなさい、僕は間抜けです。

上がろうとすると、上から次々に土の塊が落ちてきた。念力で操っている。それを斬ると、更に上から水が降り注いでくる。白沢の奴、本当に殺すつもりか。

僕は水が充満する前に全力で跳び上がると、上から魔銃を放った。


「くっ」


白沢は結界を張ってそれを防ぐ。一発じゃ埒があかない。


「掃射」


銃をかたどった手の先に小さい魔法陣を作って、連射する。

今度は何枚も結界を張ってなんとか防いだみたいだ。


「その程度?」


なかなかキツかっただろうに、白沢が薄く笑って挑発してくる。白沢が手を軽くあげると、そこら中に魔法陣が浮かび上がった。パチンッ、白沢が指を弾いた。


「デトネーション!」


次々の魔法陣が爆発し、闘技場を炎で埋め尽くす。


「やばっ」


流石にこれはまずい。僕は鴉を抜くと、全力で振った。


炎が分かれ、なんとか安全を確保できた。

これで白沢の切り札は防ぎきったかな?


「まだまだ」


白沢の切り札はまだまだあるようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ