怪奇要約2
各話のネタバレを含みます。
怪奇要約2
ここ最近対応した中で印象的だった怪奇をまとめる。後々分かった情報も併せておく。
夢の中の幽霊
場所…自分の夢の中
自分の夢の中に現れた幽霊。ぼろい服をまとい、肌は青白く、長い髪で顔が隠れている。何かブツブツとつぶやいていて、腐臭が漂っている。何故かとにかく追いかけてくるが目的は不明。その夢は明晰夢になる。初めの場面は現実味を帯びていたが、逃げていくうちに場面がどんどん変わっていき、体験したことのない場面や非現実的な場面に切り替わった。夢から覚めた夢を見て追い詰められたことで現実との境が分からなくなった。段々腹が立ってきて(夢の中の)近所に串刺しにして固定した。それ以来、明晰夢を見るとそこに突き刺されている。身じろいで近づこうとしているが痛みは感じていないようだ。今度始末してもらう予定だがどうやって夢の中に入るのだろうか。
新校舎の七不思議&旧校舎の七不思議
場所…文松中学校
文化祭前日に偶々あった藍風さんと城山さん、江崎さんを送ろうと中学校に入った時に遭遇した。厳密には別世界のようで少し過去の中学校を再現していた。七不思議以外のモノには基本的に会わなかった。新校舎の七不思議は生徒の間で最近流行ったもの、旧校舎の七不思議は2~30年前に流行ったものである。藍風さんが結界を貼ったらしい生徒会室を拠点にして校内新聞を読み漁って何とか対策をとった。遭遇したのは城山さんと江崎さんが原因の可能性がある。別の2人のなれの果てらしいものにも出くわした。向こうのものは持って帰れないし、向こうで起こったことはこちらに影響しないということで相当好き勝手をやったと思う。向こうに置いていったものはどうなったのか。
○新校舎の七不思議…こちらの世界にこの怪奇自体は単独で存在しない。
・『視聴覚室のPCは殺人鬼がつくったHPに繋がる』
殺人鬼がつくった殺人記録のホームページにつながるPCがあって、見てしまうと目が離せなくなり、最後まで見ると殺人鬼が出てきて殺されるというもの。殺人鬼に出くわすことはなかったがPCは勝手に電源がついていた。長々とした意味不明な文字列をキーボードで打ち込むのがその時取った藍風さん流のやり方。入力した文字列は覚えていない。
・『図書館には読むと呪われる本がある』
一面黒い本で、外国語でかかれた冒険小説らしい。読むと作中の魔女に呪われるというもの。上に指定された発行年数の10円玉を3枚重ねて置いておくのがその時取った藍風さん流のやり方。実際そんな本はない。
・『東側2-3F間の踊り場にないはずの大鏡を見ると鏡の自分と入れ替わる』
置かれていないはずの鏡を見ると運が悪ければ鏡の中の自分と入れ替わってしまうというもの。帽子に赤色のマジックペンを入れて近くに置いて、近場の手すりに青い正方形を5つ書くのがその時取った藍風さん流のやり方。鏡がないのは数年前に遊んでいた生徒が遊んでいてヒビを入れてしまい、割れる危険があるとして撤去されたため。
・『第2理科室の人体模型は自分の部品を本物にしようとしている』
自分が作り物であることを気にして、本物の人の内臓と入れ替えようと機会を待っているというもの。見た目は普通の人体模型。廊下で出会い、物理的に攻撃して窓の外に落としたことで何とか対処できた。そのときやろうとしていた藍風さん流のやり方は、右腕を段ボールで覆ってから水をそこに7回かけるというもの。
・『第1美術室に書きかけの口紅の絵を置くと血を抜いて絵の具にされる』
色の塗っていない口紅の絵が置いてあるとそこに来た人の血を抜いて絵が完成するというもの。絵画からは触手のようなものが生えている。絵にサバの味噌煮を当てて、石膏像にバケツをかぶせて、十字に口紅の絵を切るのがその時取った藍風さん流のやり方。
・『第1音楽室の肖像画は人の悲鳴を楽器にして音楽を作る』
肖像画の人物が夜中抜け出して、そこに来た人を拷問し悲鳴や骨の折れる音で演奏するというもの。アルコールランプの火をはさみで何度も切って、その中に肖像画の人物を吸い込み、蓋をして火を消すのがその時取った藍風さん流のやり方。
・『保健室の奥のベッドに反対向きに寝ていると人形にされる』
3つあるうちの最も奥のベッドに枕と逆に寝ると金縛りにあって人形になるというもの。煙草の煙を鉄鉱石に当ててベッドに置くのがその時取った藍風さん流のやり方。江崎さんが人形に毛布を掛けたのは何もかもが自分そっくりだったからだと思う。関節は球体だったけれども。
○旧校舎の七不思議…こちらの世界に怪奇自体は単独で存在しないが、元となった事件は実際に起こった。
・『4階2番目の女子トイレの首吊り死体』
いじめで首吊り自殺した女子生徒の姿が見えたりうめき声が聞こえたりするというもの。階と場所は城山さんの母親も覚えていなかった。2番目のトイレにぶら下がっているときに1番目のトイレの壁を7回特定のリズムで叩き、何故か黒電話に変わったところに札を貼るのがその時取った藍風さん流のやり方。実は女子生徒は自殺したのではなくてそう見せかけて殺された可能性が高いと思っている。あの時に見たロケーションや手法、証拠的に。もし本当ならもみ消したり、殺した人たちが普通にこの町を笑いながら歩いていて、そして当然の権利のように人の親になっていると思うとぞっとする。現場には証拠はもはや残っていないのでできることはないだろう。
・『焼却炉で燃えている男子生徒』
ある男子生徒が焼却炉で小動物を大量に殺して燃やした結果、その霊に殺されて、死んでからも同じように燃やされ続けるというもの。見た目は燃えかけた死体で、ところどころ崩れていて焦げ臭い。方位磁石で方角を確認し、焼却炉近くの地面の決められた方角に6本プラスドライバーを挿して、コンパスを壊すのがその時取った藍風さん流のやり方(そこに男子生徒が来るまで待った)。実際、動物虐待をした証拠をなくすのに燃やして問題になった男子生徒はいた。現在の消息は不明。多分死んだ。
・『体育館で頭をボールにしている男子バスケ部員』
顧問にいじめられた男子バスケ部員が自殺して、翌日ばらばらになって死んだ顧問は頭だけが見つからず、それ以来、その頭を球代わりにしてバスケをしている霊がいるというもの。ぼろぼろになった顧問の頭の代わりに新しい頭を探しているらしい。壇上に彫刻刀を刺して暗幕をかぶせ、そこに男子バスケ部員を近づけるのがその時取った藍風さん流のやり方。いじめられて自殺した男子バスケ部員も、交通事故で死んだ顧問も実際にいたが、時期はずれているし頭部も見つかっている。
・『プールの女子更衣室に出る女教師』
流産した中年の女教師が自殺して、女子生徒の子宮(たぶん、城山さんが口ごもっていた)を取り出して使おうとするというもの。太った中年女性が腐った何かを持っている姿をしている。右肩に黒いマジックペンで「蛇弯」と書いて薬缶のふたを開け、中に封印するのがその時取った藍風さん流のやり方。実際、流産した女教師がヒスを起こして使用中の女子更衣室に飛び込んで暴れまわったことがあった。当然表沙汰になることもなく、今は定年間近でどこかで校長をしている。
・『被服室にいるばらばらの女の子』
バラバラにされて殺された女の子が自分をつなぎ合わせるお手本に他の人を探しているというもの。間違った場所に脚や指がついていて、内臓も適当に詰め込まれていたようだった。鏡と皿の間に挟まれて動けなくなったところに札を貼るのがその時取った藍風さん流のやり方。実際にバラバラ殺人事件はあったし、犯人は捕まっていない。
・『2年4組の壁に埋まっている骸骨』
2-4の壁に埋まっている人骨が教室で遊ぶのに仲間を増やそうとするというもの。水を入れたコップに欠けた消しゴムと電池を入れてその水をこぼすのがその時取った藍風さん流のやり方。実際に工事をしていた作業員の死体は埋まっていた。後日協会経由で警察に通報し、無事発見されて埋葬された。この一件で旧校舎の取り壊しが再計画された。
・『職員室に現れる足を引きづった男教師』
同僚に不倫された男教師が、その後上手くいかなくなった同僚に逆恨みされて金属バットで撲殺され、それ以来復讐のために右足を引きずった金属バットを持った姿で職員室を徘徊するというもの。撲殺された後の格好で体の一部が変な方向に曲がっている。頭に洗剤をかけて、近くの壁に白いチョークで数字の羅列を書くのがその時取った藍風さん流のやり方。実際に不倫沙汰はあったが、男教師が足を引きずるようになったのは交通事故の後遺症で殺人沙汰は起こっていなかった。何も知らない生徒が仲直りをさせようとして修羅場になったことがあったらしい。
枝が3つついていたリンゴ
場所…P県味海市鹿沢地区の果樹園
枝が3つついていたリンゴ。食べると両掌にできものができて、それが次第に人の首から下のような形になるというもの。藍風さんと探したがそれらしいものも、原因もわからなかった。依頼者が満足したのでそこで終わっている。
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正確な物というのは、特に怪奇相手だとないということがよくわかる。だからバックグラウンドが必要になってくるのだろう。