4.34 佐久の巫女の覚悟
佐久の巫女の覚悟
オヤジは、南の国の動きを佐久の巫女や婆様に話していた。
浅間山の婆様の小屋で話が進んでいた。
「オヤジよ、それは危ない。既に動いていると思うぞ」
「婆様もそう思うか、いかがすれば良いでしょうか?」
「オヤジ殿、移動するグループの皆を春日山に入れ、向かい入れたはどうでしょうか?」
「我らが動くのか。巫女様、何故そのようなことを、、、」
「よく考えてみてください。私は直江津王国の血筋、国を助けるのは当たり前じゃないですか?違いますか?」
「しかし、佐久は直江津王国とは違う道を、、、」
「佐久があるのは直江津王国があったからです。オヤジ殿の先代が連れてきてくれて、実りのある暮らしもできているのだと思ったています」
「なるほど、巫女様のお考え、よくわかりました。移動するグループを動かします。しかし、直江津王国にはなんと申しましょうか」
「私も行きます」
なんと、巫女様はここまで決心していたのか。オヤジは、深く頷き、膝を立てて礼をした。
夏の日差しが強い日であったが、浅間山は静かに噴煙を上げていた。
直江津王国の執務室に巫女が来ていた。
王と宰相が対峙していた。
佐久の巫女は、オヤジ、若、弓使いを連ねている。
「王よ、佐久の巫女として、南の国に対峙したいと考えております。」
オヤジが続けた。
「南の国では、船をひきいれ、兵をかまえているようです。力で直江津王国に攻め入ると考えられます」
「なんと、それは誠か?」
「はい、南の国ては、平地に縄文を引き入れ米作りを進めていますが。うまく行っていません。縄文が逃げてしまうのです。そこで、直江津王国に直接攻め入ろうとしてるようです」
巫女が続ける
「我らは、直江津王国と血筋のある土地柄、知ったからには、我らが排除いたします」
宰相や王が驚愕する。
「何でそこまでしてくれるのだ。お前様達にはそんな義理もないだろうに、、、」
王は、ハッキリと感じた。女巫女の言い伝えで、民を大事にしろと言う言葉が浮かんだ。そうか統治するとは、かような事か。と気が付き、頭を下げた。
佐久の巫女は、王の姿を見て、恐縮したが、巫女としての精一杯を使って答えた。
「王よ、直江津王国があればこそ、我々は生まれました。南の国のような力で来るものに対抗せずに、いられましょうか」
直江津王国の王と宰相が、助けてくれと頼んできた。そして巫女は春日山の巫女のいた場所の奥に入ることの許しを得て、移動するグループと共々山に入るのであった。




