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13話 ハートレイ都市での生活

 グレンがハートレイに運ばれてから今日は5日目になっていた。毎日マルスに回復を受けているのだが、その顔は何か引きつっていた。

「マルスさん、今日もあの人たちが俺の世話ですか......?もう動けるんですけど......」


「はは、言うことを聞いてくれなくてね」

「なんだ、グレン君。サーシャ様は目が大きくてあの綺麗な金髪と合ってて可愛いじゃないないか。それにベティだってあの赤みがかった髪と大人っぽい顔で団員の中でもすごく人気なんだぞ?そんな二人に身の回りのお世話をしてもらうなんて天国じゃないか」

「おいおい、ベティはともかくサーシャ様の前ではそんなこというと不敬罪に問われるぞ?まあ間違いねえけどさ。」


「みんなよく見てえるね。こういうの慣れてなくて......確かにみんな綺麗だと思うから余計に居心地が......」

 団員の者の声にも困った表情でグレンは呟く。


 ハートレイに酷い状態で着いた次の日から、ベティとサーシャが朝からグレンの身の回りのお世話役を開始していた。

 伯爵の次女ともあり、メイドの二人組もサーシャ様にそんなことをさせることはできない。と一緒にその役目を負うことになり部屋には4人がグレンと過ごした。


 グレンが3日経った日に目覚めると、身の回りの世話をその4人がやっていた真相を知り、すぐに変えるようにラインハルトに打診したのだが、ベティとサーシャに泣き出しそうな顔で懇願され継続となってしまっていた。

 村で寝込んだ際は母のレイが面倒を見てくれていて、また同年代の異性の友人はアリスくらいであり、ましてや同年代の人にお世話になること自体が初めてのグレンは何か気恥ずかしさがあったのだった。


「はは、まあグレン君はあの二人の英雄みたいなものだし。うん、そうだな今日からは魔力を使ってみてもいいよ。部屋から出るのは、ラインハルト様に聞いてからにしよう。後で私から言っておくよ。お世話役に関しては自分から本人に伝えてね?」

 と笑顔で笑うマルス。グレンが動きたくて仕方ないことをひしひしと感じており、過保護にしても負担になるとわかっていた。


「よし!ありがとうございますマルスさん! はあ自分からみんなに伝えるよ......」


 グレンが負った傷は、ほぼ完治していたが、左手の火傷は少し爛れた跡は残った。あれだけの傷を負いここまで早く回復しているグレンを見て、素性を知らない団員は奇跡が起きていると驚愕していた。

 4日目には痛みや横になる時間が長ったため最初はふらつきがあったが、今は自分で身の回りのことはできる程であった。しかし完全に回復するまではと例の4人はグレンの部屋に来ていたのだった。



 マルスや団員からの治療が終わり一人でいるとノックする音が聞こえた。


「お邪魔するぞ。」

「ディーンさん!ガロンさん!よくなったんだ、!よかった」

 そこにはディーンとガロンがいたのだった。


「おう。情けねえところを見せちまって合わせる顔がなかったんだがな......今回は本当に助かった。ありがとうな」

「グレン君。ありがとう。君がいなかったら今頃ここに立ってはいなかった」

「だいぶ傷も良くなってな。グレン聞きたぞ、凄かったんだってな。トビが興奮した声で話してた。俺も一から修行仕直しだな」

 そんなディーンにガロンは少し前の時を思い出していた。

 ディーン達がここに来る以前、ディーンのところにマレイン、ベティ、トビ、ガロンが集まり、最初は護衛対象に助けれられたという恥ずかしさや、やりきれなさが立ち込めていたのだが、ディーンがそんな団員に喝を入れたのだった。


「俺らの力が足りなかっただけだ。そんな落ち込む時間があったら今すぐ修行しろ!

 お前らは知らんだろうがな、グレンは5歳の時から過酷な修行をずっと続けてきてたんだぞ?ここにいる誰よりもあの歳でやってきたんだ......

 俺は自分の力に自負していた。だが蓋を開けてみたらこの有様だ。隊長の中でも俺は弱え、恥ずかしいことこの上ない。

 世界は非情で残酷だ。今も魔物に理不尽に殺させれているやつもいるだろうよ。だから力が必要なんだ。俺と一緒に一からやり直すぞ!」

 それぞれディーンの言葉を噛みしめる。その目には闘志が芽生えていたのだった。


「はは、俺も早く治して鍛錬しないと。身体がなまっちゃうし、鍛錬するために来たからね」

「おう、早く良くなって俺とも付き合ってくれ」

 ディーンは右手の力瘤に手の乗せ、笑いながらそう言って2人は部屋から出て行った。



「あーそろそろ身体を動かさないと。村だったらすぐに動けるけど、ここでは約束を守らないとな〜。魔力を使うぐらいならいいって言ってたし、?」

 村では傷ができた際も、身体を動かせる状態であればすぐに鍛錬を再会していたため、今の状態がもどかしかったのだった。

 そう言ってグレンは体内の魔力を流し始めていく。以前と同様に鍛錬を行うと、どこか雷光の流れをよりスムーズに感じ、今なら自分の意思で魔力を何かに形づけられると思うほどであった。

(なんか、すごい軽い? 今なら何でも作れそう......)

 グレンは魔力を少しづつ体内からから手の中に集め、1つの剣を作るようにイメージしていく。手の中からは次第にバチバチと音が鳴りだす。

 少しづつ剣の柄ができ始め、光が頭身になり始めた矢先、バタンと部屋の扉が開いた。


 大きな音で集中が途切れ、手の中の魔力は霧散していく。目を開け扉を見るとそこにはべティが立っていたのだった。


「やっぱり!! グレン君もう魔力を使って大丈夫なの!?」

ベティがじっとグレンを見つめる。

「はは、いやーその、身体が訛っちゃってて。魔力動かすくらいなら大丈夫だってマルスさんから許可はもらっているよ?」


「そ、そっか。急に入ってきてごめん! 魔力を感じて急いで入っちゃった、またなんかあったら困るからって......。けど急に大きな魔力を使ってはだめよ?」

心配そうなベティをみてグレンもいたたまれない気持ちになった。


「ごめん。そうだね、最初は魔力を流すくらいからやるよ。あ、あとマルスさんからラインハルトさんに部屋から出ていいか聞いてくれるって言ってくれたんだ。やっと部屋から出れる!」

「本当にびっくりする回復力ね......。よくなってよかったわ! けど身体を激しく動かすのはまだダメよ?」


 その時後ろからサーシャとメイド達がやってきた。

「おはようございます、グレンさん。ベティさん今日は早いんですね? 魔法の訓練はいいのですか?」

「ええ、朝に様子を見にきただけですから。もう少ししたら訓練に行きますけど」

 ふふふ、とお互いの視線がどこか牽制し合っていた。


「あ、あの。突然ですけど自分のことは自分でもう出来るので、そのお世話とかは大丈夫というか......。こんな姿村の人が知ったら甘えてんじゃねぇって怒られちゃうし」


「「「「え?」」」」

 何故かメイド達からも驚きの声が上がっていた。


「で、でもグレンさん......魔法士の方々は7日目までは身体を動かすのも控えていた方がいいとおっしゃってましたよ? 何か私が至らない点がありましたか......?」

「そ、そうです、グレン様、!無理をしてはいけませんよ?」


「いやいや!身体が元々頑丈なので! もう歩くことも問題ないし走れるから!自分のことは自分でやりたいなあと」


 そんな苦笑いを浮かべるグレンにベティが思いもよらない助け舟を出した。

「そうね......団長の許可もあるしあまり困らせては行けないわね。グレン君がそう言うなら私たちの役目は今日で終わりにしましょ。私の方から団長に伝えとくわ」

「え! ベティさん......分かりました。ですが、その無理をしては行けませんよ?」


「はは、大丈夫だよ?みんなのおかげで早く治ったよ、ありがとう」


「もう!さっき魔力をーー」

「いやいやいや!何もしてないです!」

 ベティが言おうとしたことをグレンはそれを遮った。

(ここで変なことを言われたら絶対に続けるってサーシャさん言うから!)

 サーシャ達はなんのことと首を傾げている。


「ふふ、分かったわ。そしたら私は訓練に行くわね。サーシャ様もお戻りになられては?」

「分かりました......グレン様また何があったらすぐに! 言って下さいね?」

 と言って4人は部屋から出ていった。

 そうして、ベティとサーシャのグレンのお世話役としての役目は今日でひとまず終了となったのだった。




「あーー!グレン様のお世話役が終わちゃった......!」

「もー!ベティさんめ! 押したら絶対にグレン様は役目を継続できのにー! ですよね?サーシャ様!」

 部屋に戻ったサーシャ達はグレンのお世話役が解かれ残念そうに唸っていた。


「これこれ、そんな事を言ってはいけませんぞ?」

「だって、セバスさん!」

「ふふ、2人ともグレン様の虜ね?」

「「なっ、ち、違います!」」

 とメイドの2人は少し頬を紅潮させる。


「けど、そうね。残念なのは本当ね。やっぱり人を惹き付けてしまう何かを持っているものねグレンさんは」

「お嬢様......」

「ふふ、大丈夫よ? 変なことは考えていないわ。私にはもう決まった人がいるから」

 サーシャが異性に興味を持つことにびっくりとセバスは驚くと共に、サーシャの人生が決められている事に悲しくもなっていた。

 セバスも長年執事をしており、色んな人を見て来たが、中でもグレンは確かに今までとは違う神秘的な物を感じ興味を持っていた。ラインハルトがわざわざ護衛をつけここまで連れてきたことや、あの魔物と戦う姿に確実に何かあると感じていたが、主であるサーシャがグレンの素性を何も言わないため、踏み込むことはしなかった。


「さっ、私たちは役目が終わったら外に出ていいと許可を貰っているし、今度外に出るときのために計画をたてましょうか」

「分かりました! サーシャ様! 都市の北東部にすっごい美味しいスイーツがあるみたですよ?」

「おしゃれな服もいっぱいあるみたいです!」

 サーシャ一行は都市の行きたいお店をリストアップしていくのだった。



「よっベティ!」

「ベティ。グレンの様子はどうだった?」

 ベティが訓練場にいくとディーンやトビ、ガロンが集まっていた。

「隊長、みんなおはよう。今日部屋に行ったら魔力操作を行っていたわ。それも濃い魔力を使って......」

「くっく、そうか。あの状態からもう動けるとさすがだな」

「よかった。本当に。」

「それからグレン君から今日限りでお世話役はやめてって言われちゃったので......」

「ほう。さすがに動ける状態でお世話なんてされたらな。これで訓練に打ち込めると思えベティ」

「はい。」

 と少し残念がるベティを見て他の物は苦笑いを浮かべるのだった。

 


 そんな会話をしているのを露知らず、グレンは申し訳ない気持ちがあったがやっと解放されたんだと喜んだ。まだ外に出る許可は貰っていないため、魔力を操作することに集中しようと意気込み鍛錬を行っていく。

(なんか、以前よりあの魔物と戦ってからより、雷光をより感じる事ができるようになったな。少しコツを掴んだのかな。さっきのができるようになったら、あの絵の人にみたいに戦えそうだ)

 グレンは以前、リュウゲンから見せてもらった過去の大戦でグレンと同じような雷光を使う一族の者を思い出していた。自分も同じように雷光で武器を作りながら戦えるかもしれないことに俄然やる気が漲っていた。


 目を瞑り自分の中でいろいろなイメージをしながら雷光を体内で流し続けていると、扉からラインハルトとレオンがノックをして入ってきた。

 

「ほう。実際に目にするとすごいなグレン。体内で濃い魔力を感じるぞ」

「すごい! グレン君。本当に独学でそこまでやっていることにびっくりするよ、!」


「ラインハルトさん、レオン!集中しすぎていたみたいだ。返事もせずにすいません......」


「ガハハ、かまわん。早くグレンと戦ってみたくなってしまったわ!」

「お父様! 僕が最初です!約束したじゃないですか! じゃなくて、えーとグレン君、突然ごめんね。もうお昼だから呼びにきたんだよ」

「おお、そうだったな。グレン、マルスから状態を聞いた。今日から部屋を出ても問題ないぞ。昼食を俺の家族と共に食べないか?早く紹介させろって言われてな」

「よかった! やっと出れるんだ!」

 グレンがヒマを持て余していることを知っていたラインハルトは今日くらいから、普通に過ごせるようにマルスに状態を確認するように伝えており、家族の者にも紹介をすると伝えてた。グレンの喜んだ様子を見て、笑顔を作ったのだった。



 グレンはラインハルトに着いていき、部屋に入ると大きな机とその上に料理が並べられていた。

 上座の隣の席には茶髪にウェーブがかかった清楚な女性と、その隣には同じ髪色をした可愛らしい顔をした女の子が座っていた。


「こんにちは。グレン君。怪我をしてここに来た時はびっくりしたわあ。サーシャさんや色んな人を救ってくれて感謝しているの。本当にありがとう。改めて挨拶するわね。私はマリア・ハートレイ。ラインハルト様の妻よ。グレン君をお招き出来て嬉しいわ。自分のお家だと思って過ごしてね」

「わ、わたしはリサ・ハートレイです!レオンお兄様の妹で、8歳になります!グレン様に会えて光栄です!」


「ふふ、リサはラインハルト様やレオンからグレン君の事を聞いてて凄く会いたがってたの。実際会ってみてグレン君かかっこよくてびっくりしたわ。リサもこれからよろしくね?」

 キラキラした目をしながら、どこか頬が紅潮しているそんなリサをマリアは微笑ましく笑っている。


「はい!グレン・アビスです。挨拶が遅くなりすいません。今回鍛錬のためにお世話になります。よろしくお願いします」


「まあ、礼儀正しくて。そんな固くならずにね」

「ガハハ、グレン。マリアが言ったように自分の家だと思って過ごすんだぞ?さあリサも後で色々話を聞かせてもらえばいい。ご飯にするぞ」


 昼食が始まり、グレンは村での生活や家族のことをマリアやリサからの質問で答えていく。時折、まあ!とマリアとリサは驚きグレンの話しを聞いた。

「グレン様は弟や妹がいるのですね! 私もレオンお兄様以外にお姉さまとお兄様がいるんですよ! カリンお姉さまは結婚していて王都にいます。エルトお兄様は王都の魔法高等学院に行っています!」

「へ〜そうなんだ! レオンから聞かなかったら2人も姉や兄がいるんだね。学校か。本でしか読んだことないや」

「ふふ、グレン君は学校に興味あるのかしら?」

「そうですね。どんな所なのか気になりはします。知らないことばっかりなので」

 ははと頭をかきながらグレンは笑った。


「え!それなら僕と一緒にこの都市にある中等学院いってみない!?」

「まあ! それはいいんじゃないかしら! どうかしらラインハルト様」

「ガハハ、グレンが戸惑ってるぞ? しかしそうだな。グレンが行きたいなら俺の方から学院に話は通せるぞ?」

 突然の話しの流れにグレンは戸惑う。

「いやその......行きたいですが魔法の鍛錬に来たので、そんな時間はないかなと......」


「うむ。もっともだな。それなら聴講生としてならいいんじゃないか。毎日行くんじゃなくて、行きたい講義があるときに学院に行けばいい。それなら鍛錬にも支障はないしな。何せ学院に行くのは今しかないぞ? そこでしか学べないことも沢山あるだろうしな」

「ふふ、名案だわラインハルト様。グレン君どう? 無理にとは言わないけど学院でしか学べないこともあるわ」

「そうだよグレン君。僕も一緒に行けたら嬉しいし!」

「グレン様! 初等科も隣ですし、私も一緒に学院に行けたら嬉しいです!」

 ラインハルト達に次々と言われたグレンは確かに学院に一度は行ってみたい気持ちもあり、聴講生として受けることができることは願ってもないことだった。

「わかりました。ありがとうございます!聴講生として行ってみたいです」


「よし! 後で学院には言っておく。早くても来週にはいけるだろう」

レオンとリサはグレンが学院に行けることに喜びラインハルトにお礼を言った。



 そうして和やかに昼食の時間は過ぎていき、ラインハルトはグレンを執務室に連れてきていた。

 そこには団長である面々も一緒にいる。

「グレン。昼食後にすまんな。今後の事とお前が戦った男に関して話したくてな」

「大丈夫です。あの盗賊がどうなったか気になっていたのでありがいたいです」

「うむ。ではエバンス調査したことを話してくれ」

 調査を受けていた第一師団団長のエバンスが手に持った紙をみて話し始めた。

「はっ。あの者たちはやはりこの王国出身ではないことがわかりました。アスティア大陸の東にあるチェルノ帝国の者だったようです。そしてあの盗賊はチェルノ帝国での奴隷であり、主人が死んだことで逃げるように西へ西へとここに行き着いたとのことです」


 第二師団団長のグレイブが唸った。

「チェルノ帝国? なんとまあ遠い国から来たもんだな」

「確かにそれなら少し納得が行くような気もするね」

「そうだな。グレン君にも少し説明しようーー」

 エバンスはグレンが地理に疎いことを知っていたため、大まかな説明を始めた。

 

 チェルノ帝国は、アスティア大陸の真東にあり、東の海に面していた。そのためイルベス大陸と一番近い国である。イルベス大陸は魔人や魔族が多く暮らす大陸であり、あの黒玉の魔道具を作った一族もその大陸に住んでいると言われている。この国周辺では今も戦争が起こっており、バレンティア王国も周辺諸国と小競り合いはあるものの、比較にならないほど平和とは真逆の国であった。それに加えイルベス大陸とも近いとなっては魔族が襲ってくる可能性もあり緊張状態が長年続いている。

 そのためマルスが納得したように、あの魔道具がチェルノ帝国にあった可能性は高く、そこから来た盗賊が何かしらの方法で手に入れここに流れ着いたことが、エバンスの話しを聞いて一番の可能性だった。


「ーーと、簡単に言ったらこのような感じだ。まあ今後も調査は継続する。想定外のことが起きていることも考えられるからな」

「ありがとうございます。知らないことが多かったですが、大体はわかりました。同じことが起こることは少ないということですね」

「うむ。そうだな。可能性の話しをしたらキリがないがな。我々のそうであって欲しいという願いも入っている。エバンスよ、引き続き頼む。グレン、盗賊のことは心配はいらん」

「はっ」

(戦争が今も起こっているなんて想像も使いないな......奴隷も本当にいるのか。はあ知らないことが多いな〜)


「よし、次は今後の事に関してだ。先ほど言ったように鍛錬の合間や、行きたい時に講義を受けれるように学院には伝えるから好きなように講義を受けてよい。そして鍛錬に関してだが、教えてくれる者がもうそろそろ着くはずだんだがな。まさか本人が来るとは思わずだな......グレン頑張れ」

「ん? ラインハルトさん、何かあったんですか?」

「そのな、グレンに指導する者は実力があるものではないといけないからな、俺の師匠に誰かいないか聞いたのだが、まさか本人が来ると言い出してな......」

「あ、ああ。グレン君、ご愁傷様......」

「くくく、いい先生が来てくれるじゃねえか。よかったなグレン」

「お前たち。一応我々の師匠でもあったのだぞ?」

「師匠と言っても数回じゃないか。才能がないって言われてさ」



 ラインハルト達の歯切れの悪い反応もみてグレンも心配そうな顔をするのだった。

こちらの方がしっくりくる気がしたので、タイトルを少し変更しました。

本日も最後まで読んで頂きありがとうございます。

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