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ラーセ防衛戦...6

遅れました・・・(汗汗)

一応、土曜日投稿守れました。(汗汗)

なるべく、隔週土曜日で頑張ります!

また、読んでいただけると、大変うれしいです。

拙い文章力ですが、引き続き書き続けますので、よろしくお願いします。


「はっ!! だ、だめ・・駄目よっ! ジークッ!駄目ぇーーーーーーーーーーーーっ!」

「「ヴィ、ヴィ!?」」

「「・・・」」


ラーセ南門を出ようとする最中、突然その場でヴィが叫びだした。

その場に居た人々は突然の事に、何事かと此方の様子を覗い見ている。


「ヴィ! ど、どうしたんだい?!」

「あ、ああ・・ど、どうした?!」


アイノとオーロフが各々声を掛ける中、それが耳に入っていないのか---。


「駄目駄目駄目駄目! 駄目よっ! 駄目だってば! ジーク!戻ってぇぇぇぇっ!!」


人混みを掻き分け、先へと駆け出そうとする。


「あっ! ま、待ちなっ!」


咄嗟の事ではあったが、人垣に遮られ留められたその脇を、アイノが抱えて押さえるが---。


「放して、放してよっ! ジークが、ジークが! あぁぁぁっ・・・」


尚も、取り乱したように暴れ、叫び続ける。

その様子を見ていた人の中で、ある者は訝しみながら、ある者は逆に不安を煽られ、と・・様々な思いでその視線を此方に向け---。


「オ、オーロフ・・こ、これ、ど・・どうしたら良いんかねぇ・・・」

「き、聞くなよ。 わ、分かる訳、ないじゃないか」

「ヴィ! と、とにかく落ち着きなさねぇ。 一体、何が---」


抱えられたヴィは尚も暴れるが、このまま場に足を止める事も出来ない。

何と声を掛けて良いか分からないが、少しでも落ち着かせようと---。


「っ! だ、駄目です! ジ、ジークさぁぁぁんっ!」

「そ、そうだよ! ジークぅぅっ!!」


思案に迷う中ヴィに続き、ターニャとコゥまでも、叫び走り出そうと---。


「えっ? ちょっ、ちょいと、あんた達まで! オーロフ!!」

「むうぅぅぅ!」


オーロフの目の前だった為、むんずと首根っこを掴み、動きを静止させられたが---。


「おい・・こらっ!動くなっ!」

「放してくださいっ!」

「放せっ! 放せよっ!」

「ああっ、くそっ!悪いが、ちと手荒に行くぞ」


そう言うと、暴れる二人を押さえつけ---。


「ちぃっ! この場じゃどうしようもないさねぇ。 オーロフ!さっさと街を出るよ!」

「ああ、そうだなっ!」

「ほらほらっ! どいとくれっ!」

「オラオラッ! 邪魔だ邪魔だ! 押し潰すぞ!」


対応に困る二人ではあったが、この場ではどうする事も出来ない。

アイノはヴィを抱え、人混みを掻き分けて進む。

オーロフも押さえつけてた二人を、さっと脇に抱え後に続いて人混みを押し退ける。

三人に何があったにせよ、まずはこの場を早く離れる事を優先させた。



◆◇



「グウゥゥァァァッ!!」


抱いた恐怖を押さえつけ、その拳で再度襲い掛かる。 その時には、驚異的な再生能力にて、失った左腕も既に癒えている。 万全の一撃・・そう、一撃---。


「失せろ・・・」


▲気・@毅(ア#$キ%)・・・憤怒(イラ)


巨人族の挙動を気にする事も無く、苛立ちを含む一言を発し、ジークは無造作に剣を一線した。


「ッ!!」


此方を見上げていた『ナニカ』・・いや、矮小な人族が取った無造作な行動。

たった今、それを叩き潰す為に振り上げた両手は、本能的な危険を感じ防ごうとしてしまった。


「・・・?」


が、特に何も起こった様子は無かった。 そう、何も・・・だが、防ごうとした。

瞬間その行為に苛立ちを感じると同時に、『所詮は有象無象の魔物より、多少強いだけの人族なのだ。 何を恐れていたのか、死と恐怖と絶望を与えるのは此方だ!』と---。


「バァッ、バボボボボッ! バガベ!ナジガジヨウド・・・ア、デ?」


ん? 急に視界が一転し---。


「ッ?!」


頭部に痛みを感じ、一瞬その単眼を閉じてしまった。

痛みを感じつつ眼を開け、視界を彷徨わせると・・何故か、地が直ぐ目の前にある。

何故だ? 疑問を感じるが答えを見出す前に、視界の中に人族が近づくのが見える。

だが、それもおかしい・・視界は人族を見上げる様にあるのだ。

まるで己が地べたに、這い蹲っているかの様---。


「・・・・・・」


疑問を感じつつも近づいて来るのであれば、今度こそ叩き潰そうと咆哮を上げようとする。

が、おかしい・・・声が、出ない? 口は動くが何も、出てこない---。


「おい」


訳が分からない状況に困惑していると、人族が見下ろす形で声を掛けてきた。

何か喋ろうと口を動かしていると、人族の足が振り上げられるのが見え---。


「ッ!!」


また、視界が一転した。

おかしい・・・何だこれは? こんな事・・・こんな事は、あり得ない!

怒りが込み上げる中、回転していた視界が止まり、視界が水平に固定され---。


「?!」


自然と眼が見開かれ、視線が捉えたその先には、己が・・己が身体が、首から上が無い状態で・・血を吹き出しながら、その場に崩れ落ちる瞬間が映る。

身体があそこに在ると言う事は、此処にあるのは---。


「おい」


また声がし、その方向に視線を向ける。


「いい格好だな・・・うん?」

「・・・・・・」


足が上げられ、踏みつけられている。 まさか、まさかこんな・・こんな事がっ!


「ああ・・・で、お前」

「・・・・・・」

「ん? ああ(笑)、頭だけじゃ応えられないか(くくくっ)」

「・・・・・・」

「で、だ。 お前・・何、喰おうとした?」

「・・・・・・」


何だ、何だ、何なのだ! こいつは一体、何なのだ!?

疑問は次から次へと湧くが、それに対する答えも、声を出す事も、身体を動かす事も---。


「まあ、いいか・・・死ね」


死ぬ? 馬鹿なっ!巨人族である---。


「ッ!」


最後に見た光景は、迫る血濡れた切っ先だった。


「くっ・・くくくくっ、あ~っはははははっ! はははっ、ぐっ・・ぐぅぅぅっ、ぐあああぁぁぁぁっ!!!」


突然苦しみ始めるジーク・・・その全身は黒い痣に覆われ・・・・・・。


『ぷ~~くすっ! くくっ、くくくっ』



◆◇



所変わってラーセでは、北から城壁に向かい押し寄せる。 魔物の波、波、波・・・日が昇り、辺りを明るく照らすが、其処だけは夜の闇を切り取ったかの様だ。


その全容は物見・偵察等から、凡そ以下の通りと推定され---。


ゴブリン : 通常種、ミーレス(兵士)マギーア(魔術)の混成 約3000体前後

オルクス : 通常種、ミーレス(兵士)の混成 約2000体前後

オウガー : 約500体前後

トロル : 約300体前後

それらに交じり、巨人族 : 100体前後


それ以外にラーセ近郊で、見かけられる魔物が多数従う。

風霜狼(ベントゥスゲループス)水晶猪(クリュスタッルス)氷雪岩亀(グラキエス ニックス)吹雪鷹(ヒエムスアッキピテル) 等々・・・雪原の魔物。

数はそれ程多くないが、多くが傷ついている事から、恐怖に支配され付き従っている様だ。


凡そ7~8000体前後の魔物が、ラーセを飲み込まんと迫っている。

その光景は人々を絶望に染めるに、十分に、十分過ぎるものだった・・・・・・更にその後方には、他と一線を画す巨体の巨人が---。


その大半はまだ城壁まで距離があるが、一部の魔物は既に城壁近辺に辿り着き、城壁を登ろうとする者と、後続に押される形で城門方向へ流れる者が---。


「今だっ! 放てぇ――――――っ」


城壁の先端部分に当たる所から、先頭集団に向けて雨の様な矢が降り注ぐ。


「「「「ギィヤッ! ギィィィィッ・・・」」」」

「「「「グボォッ、ゴモボッフォッツ・・・」」」」


群がる魔物に次々に矢が突き立ち、断末魔の叫びと血臭が漂い。 僅かに見える地面には、倒れ伏した魔物と矢の、奇怪な草原が一瞬で出来上がった。

だが、その歩みが止まる事は無く、それらを踏み潰しながら次々魔物は迫り来る。

それに対し、矢の雨も止む事無く降り注ぐ。

続いてバリスタからは、石や金属の弾、極太の矢、矢羽のついた槍、複数の小型の矢、火炎瓶などが、次々と打ち出され降り注ぐ。


それらを掻い潜って城壁にたどり着いた魔物は、城壁上からの投石や煮えたぎる油に焼かれ、次々と死屍を積み重ねていく。

城門付近に到達した魔物も同じ様相を呈し、一部の状況だけを見れば人族が優位に、戦況を推移させているかのようだった。


そんな中遂に巨人族が迫り---。


「「「「グロォワワワワァァァッ!」」」」


『『『ガガァァァン!!・・・・・・』』』

『『『ゴガァァァァン!!!・・・・・・』』』


手にした戦槌(ウォーハンマー)や、樹木を引き抜いただけの棍棒(クラーワ)の様な獲物で、繰り返し城壁を叩きつけ始めると、城壁全体が揺るぎ守備兵達も思わずよろける。


「何をしているっ! 奴らに何もさせるなっ!」

「し、しかしっ! 魔物達に矢は通じても、巨人族には全く効いておりません・・・」

「弱気な事を言うなっ! 効かない訳が無い! 眼を狙え、足を、手を狙えっ! 兎に角、奴らに何もさせるなっ! バリスタ部隊も、槍を打ち込めっ!!」

「「「はっ!!」」」

「いいか! 我々が奮戦せねば、城壁内の市民も、家族も、皆死ぬしかないのだ! それらを守るため、奮戦しろぉっ!!」

「「「「「おおおおっ!!!」」」」」


城壁の上では各部隊長が、兵士達を叱咤、鼓舞しながら、始まったばかりの戦いに、全力を挙げるべく立ち向かっていた。

その頃、同様の事が城門側でも行われており、鉄で補強された分厚い城門も嫌な音をたてて軋む。


「だ、大丈夫さ・・今まで、この門が破られた事は無いんだ・・・」

「おいっ! くだらない事言ってないで、もっと木材や石を持って来いっ! 門の前に、積み上げるんだっ!」


城門の裏側では兵士達が右往左往し、部隊長の指示で資材を持って門を補強する。

そして、内門の上では---。


「いいなっ! 万が一第一の城門が破られても、この内側の広場で奴らは足止めされるっ! 其処へ上から矢をご馳走してやれっ! 人族を甘く見るとどうなるか、奴らに目に物見せてやれっ!!」


『『ガゴォォォン・・・(ミシミシミシ)』』


「ゴウッゴウッゴウッ! ユゲイッ! ゴドヨブナボド、ザッザドゴバジデジマベッ!」


「「「「ギャオッ! グボォッ!」」」」

「「「「ブモッフォッツ!」」」」


To be continued...

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