討伐...4
年末年始、連続投稿4日目です。
拙い文章ですが、ここまで続けれました。
来年も続けますので、面白いと思っていただければ幸いです。
皆様、よいお年を~~ノシ
いよいよ、イムペラートル オルクスが動き出した。
森に散っていた冒険者もほぼ全てが、この場所に集結して着ていて、少なからず負傷者を出しつつも、回りの雑兵を半分近くまで減らせている。
彼我の戦力比は、大きくこちらに傾いてるはずだ。
動き出した奴の周りには、数を減らしているが、ミーレス オルクス13体程が付き従っている。
更にオルクスの他に、奇妙(?)な一団が従っている。
布に穴を開けただけの着衣、貫頭衣(?)の様な格好をしている。 なんだろう?
そうこうしていると、双方の距離が縮まってきた。
ブレナンをはじめ各所から、異口同音に声が戦場に響く。
「「親玉が来たぞっ!」」
「「”Ⅳ:クァットゥオル”以上のランクは、全員で奴に対処するぞっ!」」
「「”Ⅴ:クィーンクェ”の連中は、3人一組になって回りの雑魚を掃討し続けろ!」」
「「いくぞぉ-------っ!!」」
「「「「「おおおおっ!!」」」」」
一斉に、イムペラートルへ向け殺到する。
俺はブレナン達から離れ、他パーティーメンバーと共に、残ったゴブリンやオルクスの討伐へ向かう。
3人一組と言う指示だったが、やっぱりあぶれる者はいて・・・はい。 そうですよ・・・
さて、どうしようかな?
(仮)Ⅴ:クィーンクェの俺と違って他は、お互い連携を取って危なげなくオルクスも討伐している。
う~ん・・・悩みながらも、近くに来たゴブリンを切り伏せる。
っ!! そうだ! こんだけ人が居たら、魔術を試しても大丈夫だよね?ね?
試す機会も場所も無かったし、ここなら失敗しても大丈夫だよね?ね?
って、こんな混戦の中、試そうと思うのもアレだけど・・・(てへっ)
戦場のど真ん中でつっ立ってる訳にはいかないので、一旦戦場から離れて森の近くへと移動する。
回りに近づく魔物がいないのを確認し、改めてギルドの書庫での事を思い出す。
っと確か、水 ・ 火 ・ 風 ・ 土、この循環を感じ取ることで行使と発現が可能だったよな。
でも、感じるって、どうするんだろ?
すると、装身具が淡く光だし頭に声が響く。
『我は、憤怒』
『我は、風と水を』
『我は、強欲』
『我は、炎と土を』
『『共に、操らん』』
ん? ぅん~、そう言えば・・・そんな事、前に聞いたような。 聞かなかったような。
『どうすればいい』
『『求めることを、想像すればよい』』
『想像ね・・・』
目を閉じ、意識を内にではなく外に向け・・・
チカッ・チカチカッ・・
っ?!
頭の隅で、何かが光った。 それは段々と激しくも穏やかに、たゆたう大河の流れのように大きく・・・・・・
意識下で目を開けるとそこは暖かな命の光に溢れ、俺はその流れの中に身を任せ宛もなくただただ漂っていた。
命光は身の内からでは無く、遍く場所から溢れ・零れ、その大きな流れを形作っていた。
光を手で掬おうとするが、留まることなくすり抜けていく。
いつまでもこの流れに身を任せたい思いに駆られるが、遠くで戦いの音が聴こえ・・・・・・
目を開くとそこは・・・先ほどまでの世界ではなく、血臭漂う戦場が広がっていた。
戻ってきた? あの感覚はいったい・・・っそうだ! ここは戦場だ。
意識を現実に引き戻しつつ、先ほどまでの感覚を思い出す。
すると、何かが外より集まってくるのが分かった。
それらを集める感覚で意識し、起こしたい事を想像していく。
水 ・ 火 ・ 風 ・ 土
スヴェンが行ってたことが、見た事として想像し易いが、前世の映画やアニメで見たものでは、巨大な炎の柱や爆発がしっくりくる、かな?
え~っと、炎となると・・・そうだな。 火の柱が立ち上るとか、火の玉が降り注いで爆発するとか、う~ん。
よしっ! 木立位の高さの炎壁が直進しつつ、対象に到達したら空まで火柱が立ち上って、業火で焼き尽くすってどうかな? 成功したら、派手じゃない? まあ、成功しないだろけどね。
改めて回りを見回すが中央やその周辺も含め、目の前の敵に集中していてこちらに意識は向いていない。
さっ、駄目もとで外より集まった何かに、想像した事を流し込む感覚で伝えてみる。
対象は・・・・・・イムペラートル オルクス? 丁度、密集して固まってるし。
まだブレナン達も到達出来ずに、手前のオルクスを相手している状態だし、距離も十分離れてるから万が一にも怪我しないよね?ね?
そうと決めれば、集まった何かを意識した方向に押し出す形で・・・
『『我に、任せよ』』
カッ!!
ドッッゴォォォオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・・・・・ン!!!!
キィィィィイイイイイイイン・・・・・・・・・
ゴォォォォオオオオオオ・・・・・・・・・・・・・
パチッ、パチパチッ・・・
眩い光に咄嗟に手で顔を遮った後、耳を劈くような轟音が鳴り響き、肌を焼くような熱風が過ぎ去っていった。
咄嗟の事で目を庇いきれず、薄ぼんやりとした景色が視界に写る。
徐々に視界が回復してくると、その先には焼け残りの草の根方を、煙が水底に動く影のように低く這う光景と、視線の先には無残にも焼け焦げた複数の巨体が、その形だけを保って彫像のように在った。
「・・・・・・・・・」
戦場からは先ほどまでの喧騒が消え、ただ炎が燻り燃える音と、草木から立ち上る水蒸気の音だけが聴こえ、他には何の音も聴こえてはこなかった。
あれ? なんで? 何?これ?
・・・・・・っ!? やっべ! 本気、ヤバイやつだ! 何でこうなった!?
あれ? 初めてだよ? 軽く想像しただけだよ?
えっ? えっ! え------------っ!
・・・・・・・・・・・・やり過ぎました。
って、何故だ-----------っ!
っ!!? 視界が揺れる。 急に眩暈が・・・ごぼっ!
がはっ、うぇっごほっごほっ、げぼっ・・・・・・
っはぁはぁはぁはぁ・・・・・・
急に何が・・・いや! それよりも、ブレナン達はどうなった?!
まさか! さっきのに、巻き込まれてないよな?な?
立ち上る煙や蒸気が晴れてくると、そこには一直線に消し炭となった場所と、巻き添えになっただろう魔物が、その両脇に屍を晒し転がっていた。
急に襲ってきた眩暈や吐き気も少し落ち着き、遠目に見やる冒険者達も倒れてはいるが、動いていない者はいないようで、衝撃で後方へ吹き飛ばされただけのようだった。
巻き添えで誰も死んでいないようでほっとしつつも、此処にいるとヤバイので森の中へと隠れつつ、近くのメンバーの元へと寄って様子を見る。
「ぅううっ・・・何が起こったんだ?」
「わ、分からんが、炎の壁が突然迫ってきて・・・」
「あぁ、おい! 全員無事か! 負傷者は! 無事なものは、返事をしろっ!」
「クソがっ! 耳が馬鹿になってやがる! 耳鳴りがして、うまく聴こえねえ!」
「目がまだ見えないぞ! なんなんだ、あの光はっ!?」
「いいから、まずは起き上がれ! 一旦、集まるぞ! 近場の者で固まれ!」
「何が起こったか分からんが、奴らも混乱してるはずだ! 離れてると、逆に殺られるぞ!」
中央に集まっていた冒険者達も吹き飛ばされた場所から、よろよろと立ち上がりつつも周囲を警戒し集まり始めている。 流石は、ベテランってとこだな。
こっちは・・・”Ⅴ:クィーンクェ”全員、呆然として固まってるな。(ついでに魔物も・・・)
「煙が晴れてきたぞ! イムペラートル オルクスも向かって来てた、はず・・・・・・」
「おい! オルクス達、も・・・・・・」
「なに呆けてやがる! 奴らが来・・・」
「・・・おい。 あれ・・・・・・」
「うん? どうし・・・」
そう・・・彼らの前には全てが炭化して、姿形だけが残ったオルクス・ミーレス オルクス・イムペラートル オルクスが、その屍を晒しているのだった。(ゴブリンは消炭に・・・ははっ)
ぜ、全員が言葉を失い、ただその場に立ち尽くしてしまっている。
ど、どどど、どうしよう。
いや! ほんと、軽い気持ちだったんですよ! ほんとに!!
初めてでこんなんなるって、誰も思わないでしょ?でしょ?ね?
えっと・・・その・・・あの・・・・・・ごめんなさい。 誰に謝ってるか分かんないけど・・・
「・・・はっ、おい! 全員、武器を構えろっ!」
「何か分からんが、イムペラートル オルクスが居ないなら、後は雑魚ばかりだ!」
「そうだ! 一気に、残りを片付けるぞ!」
「「”Ⅴ:クィーンクェ”共もいいなっ! いくぞ---っ!」」
「「「「「おおっ!」」」」」
おっ、茫然自失から立ち直って、残りの魔物掃討に移ったぞ。
立ち直りからの切替は、流石と言うか、早いな-。
そこからは一方的な展開で、残ったゴブリンやオルクスは次々と討ち取られていった。
当然、俺も戦いましたよ! ええ、殺りましたとも!
そうして昼過ぎに始まった戦いも、夕方前には粗方片付き今は、ギルドの構えた拠点に集合している。
目標の討伐も終えこの後は、一部を残して一度街へ戻り、明日改めて森を探索する予定だそうだ。
はぁ~、まあ大事無く無事に終えたけど、街に戻っても宿泊費無いしな・・・・・・どうしよ。
そんな事を考えてると・・・
「ふぅ~」
「おっ、ジーク! よ~しよし、無事だったな~」
「あぁっ、ブレナン。 って、わっぷ!」
「ぐははははっ! ちっこいの、どうだった? うん?」
「っぷはっ! オーロフ、く、苦しいって・・・ちょっ」
「なんだ? 生き残ったことを、喜びあっとるんじゃないか! 照れとるんか? がはははははっ」
「ボソ・・ぃ・ボソ・すご・」
「おん? スヴェンよ~。 こんな時ぐらい、もっと声を張らんか! 勝利の感動が、湿っぽくなるだろうが!」
「ははっ、まあいいじゃないか。 ジーク、よく生き残ったな」
「あっ、いえ・・・運がよかったんですよ」
「運も実力のうちだ。 あの混戦でも生き残れた実力、十分に誇っていいんだぞ?」
「・・・はい」
褒められても、素直に喜べないんだよな・・・
ま、まあ、誰にも見られなかったようだし、今度採集のついでに少~しだけ試そ。
ほんとに、少~しだけね。 少しだよ?だよ? やらかさない程度に・・・
「さ~て、街に戻るとするか!」
「そうだな! 帰って、酒を飲もう! 美味い酒を! わはははははっ」
「あっ、俺は残りますね」
「ぅん? どうした?」
「あっ、いえ。 手持ちの資金が底をついて、宿泊費が・・・」
「なんだ? あぁ、そんなことか。 それなら、気にしなくていいぞ」
「えっ!?」
「そうか・・・なったばかりだから、緊急依頼は今回が初めてだったな。 特にマスタも、言ってなかったしな。」
「今回の討伐に参加した”Ⅴ:クィーンクェ”以上の者は、参加報酬とは別に領主様とギルド持ちで、街での飲食と宿泊は全てタダだ! まあ、”Ⅵ:セクス”以下もだが・・・」
「えっ、緊急依頼って、全てがそうなんですか?!」
「ん? まあ、全てではないが・・・今回みたいなのは、な?」
「でも、ここの警備は・・・」
「そこは”Ⅵ:セクス”以下が、今日のところは担当することになる。 実質戦闘に参加してないから、ご褒美は明日以降ってことだな。 はははっ」
「さあっ! と言うわけで、帰って祝杯を上げるぞ! いいな! おめーらっ!」
「おうっ! がはははははっ」
「ボソ・・」
そう言えば報酬の事とか話が無かったけど、こう言うことだったのか・・・ありがとうございます。
となれば、街へと凱旋しますか!
To be continued...
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