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討伐...2

今年も、もう終わっちゃう・・・。汗汗

年末年始、連続投稿2日目です。

評価やコメントも頂けると、今後の励みになります。

拙い文章力ですが、引き続き書き続けますので、よろしくお願いします。

<毎週土曜日掲載>


勝手に決まったよ・・・って、何で?!

ギルマスに続いて部屋を後にし、閑散としたギルドの中を酒場へ移動した。

別に酒を飲むわけじゃないが、ブレナンと話をするためだ。


「すまなかったな。 なんか、勝手に決まっちまって・・・」

「あぁ、いや別にいいんだが、俺みたいな新人・・・どうするんだ?」

「ま、まあ、そこは、なんだ。 何とかなるさ、多分・・・・・・」

「・・・・・・」


ジト目で見てしまうが、仕方がないか・・・自分の行動のせいもあるしな。


「ふぅ~。 ”マスタに決められた”から仕方なく、というわけでは無いですが・・・明日は、よろしくお願いします」

「お、おおぅ、任せておけ。 明日集合の時に、仲間達にも紹介するわ」

「はい。 お願いします」

「よっしゃ! 今日は俺が飯を奢ってやるから、場所を変えてパーっとしようや。 な?」

「ほれ、立て立て、行くぞ。 さあさあ・・・」


その後はブレナンに連れられ、近くの酒場に移動して食事を取り終え、その場で別れそれぞれの宿屋へ帰った。

・・・・・・何故こうなった?! って、あああああああっ!

討伐証明の提出と報酬・・・忘れてた。

今晩泊まったら、残金なんとっ! 銅貨8枚・・・・・・

トホホホホッ・・・金欠だ。


◆◇


翌朝、街門前に集合する。

人通りの無い入り口前では、冒険者達がそれぞれの組で固まり、付き合いのある組と話をしたりしている。

それにしても回りを見ると、男女比は9:1で圧倒的に男性が多い。

朝といっても、これだけ人が密集すると体臭が・・・うぷっ。 目が痛い・・・。


俺はそんな中を一人、ブレナンを探し歩いていると、輪の端のほうにローナン達がいた。

向こうも気付いたようなので、手だけを上げて軽く挨拶しておく。

今日は別行動なので、近寄って話し掛けることはせず、そのまま探そうと・・・


「おぉい、ジーク! こっちだぁ!」


名前を呼ばれたので振り向くと、ブレナンが大きく手を振っていた。

よかった。

このむさ苦しい体臭の中を、まだ彷徨うと思うと・・・うぷっ。(2回目)

合流すると、他に2人・・・


「よう! ジーク。 昨日は、よく寝たか?」

「えぇ、まあ。 それより、本当に俺が参加するのか?」

「なんだ? 昨日マスタが言った通りだ。 今日は、俺達と一緒に行動するが、先に紹介を済ませとくか」

「まず俺達は、”新しい絆(ノヴァ ネクサス)”。 この街で新たに出会い、そして行動を共にし始めた仲だから、このパーティー名を名乗っている」

「で、そこの巨漢の暑苦しいのと、根暗な優男が・・・」

「おいっ! 誰が巨漢の暑苦しいだっ! 誰がっ! こんないい男を捕まえてだな・・・」

「ぼそっ・ぼそぼそっ・・」

「って! 人が喋ってるのに被せるな! で、おめーも、しっかり喋れ! 毎度毎度、辛気臭いだろうが! あぁんっ!」


ん? なんだろう。 この感じ・・・・・・


「ああっ、もう分ったって! すまんな、ジーク。 初対面を和まそうと思ったが、冗談(?)が通じる奴らじゃなかったわ。 ははっ」

「じゃあ改めて、がたいのいい方がオーロフ。 細身の方がスヴェン」

「オーロフは見ての通り、重装の盾職(タンク)だ」

「おう! よろしく頼むぜ、ちっこいの! ぐははははっ!」

「スヴェンは・・・まあ、魔術師だ」

「ぼそっ・ょろし・く・・・」

「・・・んで、俺は戦士だな。 もう一人居るが、それはまたの機会にな」

「あぁ・・・俺は、ジーク。 まだ職と呼べるものは無いが、今日はよろしく頼む」

「おうおう! 礼儀正しいな! まあ今日は、俺の背中に隠れてな! かわいい後輩は、守ってやるからよ! がはははははっ!」

「・・・」


おおぅ、むさい髭面でウインクって・・・ま、まあ、お世話になるんだし・・・ははっ


改めてメンバーを見てみると・・・


オーロフはがっしりとした肉体と長身に、鎖帷子(チェインシャツ)を着込み、その上に全身を包む鎧(フルプレート)を纏っている。

左手には、身体を覆い隠す程の大楯(スクトゥム)と、腰に片手用の戦槌(ウォーハンマー)を提げ、背中に長大な斧槍(ハルバード)を装備している。

傷だらけの顔に、口元の髭が強面に仕上げてる。 それに相当に、重装備だな・・・動けるのか?


スヴェンは細身の中背に、灰色の丈の短い外套(ローブ)を着ている。

よく見ると外套(ローブ)隙間から、鎖帷子(チェインシャツ)と、胸部だけの皮鎧が見えた。

手には杖のように長い、先端に藍の宝石が付いた杖を持っていて、腰の前に短剣を携帯している。

外套(ローブ)と繋がった頭巾で、表情はよく分からない。 それと、こちらも結構重装だけど、細身に見えて力はあるようだ。


ブレナンは昨日のような軽装では無く、他の2人と同じ様に鎖帷子(チェインシャツ)を着込み、胴鎧と肩周り・腰周りを覆う板金鎧(プレートアーマー)と、切ると言うよりは千切るに近い、幅広で肉厚な両手剣(バスターソード)を背負っている。


誰も彼も、重装備だな~。

回りの冒険者は、動きやすさ重視の軽装が目立つし・・・ブレナン達って肉体派(?)冒険者ってことかな? まさか! 脳筋!?

そんな事を考えていると・・・


「それよりジーク。 お前、その格好で行くつもりか?」


ん? ああ、装備の事か・・・講習で借りた装備は返したからな~。


「・・・まだ装備を整えるだけの、資金も無いしな」

「まあ、そうだろうと思って、ギルドから借りといた。 さっさと身に付けとけよ」


そう言うと、講習の時に使った装備一式が、ブレナンの足元に用意されていた。


「えっ、いいのか?」

「ああ、許可は取ってある。 マスタが勝手に決めたんだから、この程度は融通を利かせろって言ってな」

「だって、そうだろ? 新人が最初から装備一式を整えるなんて、どっかの金持ちのぼんぼんぐらいさ。 だから気にせず、さっさと仕度しろって」

「色々と、すまない」

「んにゃ、死なれる方がよっぽど困るさ。 こんな装備でも、気休め程度にはなる。 だが、森に入ったら、俺達から離れるなよ」

「ああ、そうする・・・」


お互いの自己紹介も済ませ、用意してくれた装備を付けていると・・・広場に野太くよく通る声でが響いた。見ると街門横に台が設置され、そこで昨日同様マスタが話を始めた。


「一人も欠けること無く、よく集まってくれた!」

「昨日話した通りだが、まず斥候職を先行させ、中の状況を探らせる」


マスタの横に身軽な格好の、4人の男女が控えている。

彼らが斥候か・・・


「斥候の帰還は、昼頃を予定している!」

「それまでは、練兵場で待機だ! いつでも動けるように、各自最終の準備を調えてくれ!」

「斥候の帰還後は、単独も含め代表者は集まってくれ!」

「情報の共有後、”Ⅴ:クィーンクェ”以上は森へと向かってくれ!」

「俺を含めギルド職員は、街から出て東の森手前に、拠点となる地点を作る!」

「”Ⅵ:セクス”以下は後方支援として、そこから街への連絡係や荷物運びを行ってもらう。 以上だ!」

「では、各自散開!」


マスタがそう告げると、斥候の4人は街門を抜けていった。

ここからは待ちの時間だが・・・今でも十分大事だが、これ以上に成らなければいいけど。


◆◇


そこから暫らくは各々個人やグループ毎に時間を過ごし、マスタを中心にギルド職員も拠点設営の準備で右に左にと忙しく動き回っていた。

そして日が、中天に差し掛かった頃に・・・


「斥候が帰ってきたぞ!!」


ざわざわざわっ・・・・


門番からの一声が聴こえ、ギルド職員が街門へ駆けていった。

暫らくすると、職員が斥候を伴って戻ってきた。

戻ってきたのは1人だけのようだが、その様子は酷くボロボロだった。

右手を負傷しているようだが、命に別状があるようには見えなかった。


「おい、あれって・・・」

「ああ、斥候職が負傷するなんて・・・」

「やばい感じだな・・・」


そこここで、会話する声が聞こえる。

どうも斥候が負傷することは、珍しいことのようだな。 それだけ、危険度が高いということか・・・


「ジーク、そろそろ出ることになるぞ。 準備といっても・・・特に無いだろうが、心積もりはいいな?」

「ああ、大丈夫だ。 それよりもアレは・・・」

「あぁ、まだ3人戻ってきていないが、偵察や探索・逃走に特化した斥候が、負傷してくるのは普通じゃないな」

「恐らく俺達が遭遇した以上に、魔物が集結しているんだろうな。 それも、森の広い範囲で・・・」


ブレナンと話していると・・・


「お前たち! 斥候が帰還し、断片的だが状況が入った!」

「奴らはゴブリンとオルクスの、混成集団なのは間違いない! しかも不味い事に、イムペラートル(将軍) オルクスが確認された・・・」


おいおいおい、ブレナンが言ってた災害級じゃないか!


「奴らはイムペラートル(将軍) オルクスを中心に・・・」


マスタの話ではこうらしい。

森の中で発見した集団に、斥候が危険を犯して接近したことで、ある程度の魔物の推定数が判明したらしい。


◆◇◆◇


イムペラートル(将軍) オルクス 1体(確定)


以下推定


ミーレス(兵士) オルクス 15体前後

・オルクス 30体前後

ミーレス(兵士) ゴブリン 30体前後

 (マギーア(魔術) ゴブリンが含まれる可能性有り)

・ゴブリン 100前後

 (森の中に散らばっている為、これより多い可能性有り)


◆◇◆◇


・・・・・・って、軍隊じゃん。 行くの?これ?ホントに!?ええっ!!


マスタが話を続ける。


「発生した理由は分らんが、想像以上の大戦力が街に迫っている!」

「領主様と騎士団や衛兵は、この街の防備に全ての戦力で付く!」

「後方の防備の心配は要らん! 我々は全力で、敵戦力の殲滅へ向かうぞ!」

「「「「「「おおっ!!」」」」」」

「マジかよ・・・」

「おおっし、獲物に不自由しないな!」

「っしゃ----っ! 稼ぐぞ野郎共ぉ!!」


やけっぱちな感の者もいるが、全員やる気なんですね・・・チラホラ儲け時だとか言ってるし。

で、肝心の冒険者側の戦力だけど・・・街の人口の5%がそうらしい。

サロの街が人口一万程度だから、500名前後が冒険者となるのか。


◆◇◆◇

 

Ⅱ:ドゥオ サロには居ない...

Ⅲ:トレース 20名(主力)

Ⅳ:クァットゥオル 50名

Ⅴ:クィーンクェ 100名

Ⅵ:セクス 130名

Ⅶ:セプテム 以下...


◆◇◆◇


こうして見ると、戦力的には互角なのかな?

だけど、相手は”Ⅲ:トレース”が束になって、討伐できるかどうかが居るんだよな。

さて、どうしたもんだろう・・・はぁ~。

まあ、なるようにしかならないんだから、邪魔にならないように立ち回って、生きて帰ることだけかんがえよう。 うん!命を大事に!ってね。


To be continued...

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