出会い、そして...4
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拙い文章力ですが、引き続き書き続けますので、よろしくお願いします。
<毎週土曜日掲載>・・・来週は、8日間連続投稿します!
「はぁはぁ・・・ぜぇ、っはぁはぁ・・・・・・」
あの遭遇から急ぎ森の入り口近くまで戻り、今は少し歩けば街道に出ることができる場所に居る。
しかし・・・途中からは全力で森の中を進んだため、ブレナンと自分を除く3人は消耗し尽くした感だ。
「・・・全員、怪我は無いな?」
「「「「・・・」」」」
「よし、講習は中止だ。 直ぐに、街へ撤退するぞ」
「でもっ!」
ニールが口を開くが・・・
「異論は認めない! お前たち程度の技量で、どうこう出来る事じゃない!」
「その程度も分らんのなら、今すぐ荷物を纏めて田舎に帰れ!」
「・・・」
まあ、当然の判断だな。
ブレナンを入れても、この面子であれは無理だ。
それに・・・この遭遇がこのままで終わるとは、思えないんだよな。 なんとなく・・・
「よし! では、戻るぞ!」
「「「はい」」」
「・・・」
「ん? ジーク、何か異論があるのか?」
「いや、ブレナンの帰還の判断には従うが、俺達を置いて先に行ってくれないか?」
「おま! 状況が分ってるのか?!」
「ああ、分っている。 理由があって、俺も言ってる」
「・・・言ってみろ」
「一応確認するが、今危険度が高いのは、この森に限ってだよな?」
「・・・現、段階ではな。 だが、近辺もそうとは限らん」
「それだ。 この遭遇がこの森だけじゃなく、周辺でも発生している可能性もある。 なら、ブレナンは最速で街に帰還し、この事をギルドに報告する必要があるよな?」
「まあ、それはそうだが・・・それとこれとは」
「いや、聞いてくれ。 ローナン達は疲労していて、ブレナンの速度には付いて行けない。 休息を取りながら、進むことになる。つまり必然的に、帰還が遅れることになる」
「・・・」
「それに、森に入らず街道沿いなら、そうそう危険に陥らないのでは?」
「しかしだな。 俺もお前たちを無事に、街に返すまでが依頼だからな・・・」
ブレナンは俺の意見に渋っているが、ローナン達も付いて行けないことが分っているからか、特に口出ししてこなかったから続ける。
「ブレナン・・・あんたの態度からも、ゴブリンとオルクスが一緒に居るなんて、本来なら在りえないことなんだよな?」
「そうだ・・・」
「ましてやこの森は、街から見て北東方向で、比較的近い位置に在る。 更に奴らは、南に向かった。 つまり街に近づいている。 なら、その情報は急ぎ、持ち帰る必要がある。 違うか?」
「・・・」
「森の中で、俺達に言ったよな? 生きて情報を持ち帰れと、その情報の有無がと」
「だから、ブレナンには先に帰還してもらっても、俺達は森に近寄らず遅れても街道を歩いて戻れば、そう危険に合うことはないんじゃないか?」
話を聞いて思案顔だが・・・
「・・・ああっ! 分った! まあ戻るだけなら、お前たちだけでも大丈夫だろう。 ただし、警戒だけは怠るなよ? 開けた街道なら、異変があればすぐ気付ける」
「ああ、それは大丈夫だ。 任せてくれ。 3人に比べ旅をしていた俺は、まだ余裕があるからな」
「ここで別れるが・・・お前ら、無事に帰って来いよ!」
そう言うと、ブレナンは街に向けて駆け出した。 さすがはベテラン・・・と言うところか、その姿は直ぐに見えなくなった。
ふぅ~、思ったよりも、冷静に話を進めれたかな。
状況も良くないし、足手まといは大人しく、のんびり帰った方がいい。
さて! では、新人組みも帰るとしますか!
「おい! お前! ジークだったよな?」
「ん? ああ、ニール。 どうかしたか?」
「なんでそんなに、冷静でいられるんだよ。 お前も、俺達と同じだろ?」
「ああ、そうだな。 新人冒険者と言う意味ではな。 ただ、俺はちょっと違うんだよ」
「違う? 何がだ?」
「詳しくは言えないが(魔物です)、似た様な経験がある・・・かな?」
「何だよそれ!」
「まあまあ、それよりも一旦この森を抜けて、視界の確保できる街道に出ておこう」
「・・・」
ニールは不納得顔だが、まあ今はこのままでいい。
それよりも・・・
「ローナン? フィオナ? 大丈夫か?」
「ああ、まだ落ち着かないが、歩いて帰る分には問題ない」
「は、はい・・・だい、じょうぶ、です」
う~ん、疲労と精神的な疲れかな? まあ、帰る分には、大丈夫そうだな。
そのまま連れ立って、森を出て街道へと向かう。
その後は、警戒しながら街に向かい進むが、街道周辺は平穏そのもので、特に注意を払うべき事は起こらなかった。
休憩を取りつつも俺はその合間に、近くを探索しては薬草を集めて回った。
討伐報酬が無くなったから、少しでも資金調達しなければ・・・常時依頼で良かった。
「さあ、分岐点まで戻れたぞ。 街までは、あと少しだ」
そう声を掛けると3人の顔にも、少しだが元気が出たように見える。
それにしても、道中は人とも合うことが無く・・・採集依頼の際も多少は、人とすれ違ったりしたけどな?
3人は・・・まあ無理もないけど、無言で歩き続けている。
って、結構辛いよ? 会話無いの・・・
そんな時、後方から何か聴こえた気がし・・・その場で立ち止まり、そちらを見やる。
ローナン達は・・・前や足元を見てるので、気付いていないようだ。
遠くに黒い点が見え、それは徐々に大きくなりつつある。
後方に土埃も舞っているようで、馬車か何かが速度を上げて、こちらに迫って来ているようだ。
森での件もあるので3人はそのまま先行させ、俺は最後尾で警戒しながら街の方へと移動していく。
振り向くと黒い点は大分近づき、対象が何か判別でき・・・っ!
荷馬車が、魔物に追われている! 不味い!
「おい! 街へ向かって走れ! 全速力で! 早くっ!」
そう叫ぶと、驚きつつも3人は、走り出してくれた。
今の彼らは状況把握よりも、逃げることを優先させるべきだ。
ただ俺の方は、その必要が無いと言えば・・・無いっていうか、試す機会も無かったので、アレ以来のこの”力”少しばかり使ってみるか!
良きにつけ悪しきにつけ、使い方に慣れてなければ、今後困ったことにもなりかねない。
蛮勇じゃないが、他に人が居なければ・・・いいよね?
「・す・・・れ」
「・ャッ、ギ・・ャギ・」
徐々に声が聞こえ、対象との距離が縮まってきた。
「たす・て・れ」
「ギャ・ャッ、ギ・ッ・ャッ」
見えてきたのは荷馬車と、それに乗る男性と少女が一人ずつ。
少女が手綱を必死に掴み、男性が棒か何かで牽制している。
その後ろ・・・と言っても、荷台にしがみ付いてるゴブリンが2体。
更にゴブリン3体とオルクス1体が、その後から迫ってきているのが見える。
まあ、追ってきているのは・・・まだ距離が離れているから、取り急ぎは荷台のゴブリンか?
街の方へ振り返ると、3人もかなり離れてくれている。
これなら、権能を使っても、問題(?)にはならないだろう。
改めて荷馬車の方へ振り返り、意識を内へ集中していくと、装身具が全て淡く光だした。
久しぶりの感覚に身を浸し、頭に響く声に意識を傾ける。
『我らが主よ。 我らに求めよ』
『我らが主よ。 我らに命じろ』
『我らが主よ。 我らはそれに応え』
『我らが主よ。 我らはそれに答え』
さて、まずは荷台にしがみ付いてる奴を、こちらに向けさせないといけないな。
色欲に命じる。
『色欲! 奴らを、こちらに引きつけろ!』
『愚かしくも、汚らわしき者らよ。 我に、囚われるがよい』
その瞬間、新たな獲物として俺に、奴らの意識が向いたのが分った。
執拗にしがみ付いていた荷台から飛び降り、前のめりに転がりながらも立ち上がり、醜悪な笑みを浮かべ向かって来た。
身なりは・・・ぼろ布と棍棒のみか。
「ギャギャッニゲ、ウマウギィ」
「ギィッ、ギャギャギャァッ!」
「ギャギャギャッ、ハヤギィクウ」
荷馬車は横を通り過ぎ、真っ直ぐ過ぎ去っていく。
ガラガラガラガラガラッ・・・・・・
さて、長剣と小盾を構えつつ・・・
次は、憤怒と傲慢に命じる。
『憤怒! 戦う術を! 駆逐する力を貸せ!』
『傲慢! 自由を奪え!』
『『愚昧なる者らよ。 我に、消されろ』』
「ガァッ・・・ガァアアアアアアッ!」
体中に何かが満ち溢れ、周りの動きが酷く遅く感じられる。
あの時とは違い。 どう動けば・動かせばよいか、今回はハッキリと意識することが出来る!
勝手に身体が動くのでは無く、自分の『意思』で・・・いける!
ゴブリンの位置は・・・自分の右側近くに1体と、その左奥にもう1体だ。
左手の人差し指と中指で対象を示すと、その影が別の生き物の様に伸び、ゴブリンの四肢と胴を拘束していく。
急に起こった異変で、相当驚いているな・・・そこへ向けて一歩踏み出すと、一瞬で彼我の距離は詰められ、眼下には微動だに出来ない相手が、無防備にも首や胴を晒している。
まずは左奥のゴブリンに、袈裟懸けに剣を振り下ろし、勢いそのまま振り向き様に、切先を手前に居たゴブリンの背へ突き立てる。
共に致命傷の手応えを感じ、影の拘束を解くと同時に、2体はその場に血を流し倒れ伏す。
「っし、次!」
一時、時の流れが戻った風に感じ視線を上げると、こちらに残りのゴブリンとオルクスが迫っていた。
が、距離はまだまだ開いている。
暴食に命じる。
『暴食! 全てを、喰らい尽くせ!』
『愚劣な者らよ。 我らの、糧となれ!』
剣を左手に持ち替え、右手を横に薙ぎ払う。
それだけで、先行したゴブリン2体が上半身を失い、血飛沫を上げつつロセウス色の臓物を垂れ流し、数歩歩いてから倒れる。
残ったゴブリンとオルクスは何が起こったのか分らず、仲間(?)の作った血溜りの前で立ち止まっている。
それらを視界に入れ・・・今度は右手を手刀の形にし、胸の位置で左から右へと水平に振るう。
その直後、オルクスはその胴体を上下に別ち、上半身が贓物を撒きながら後ろに倒れ、下半身は暫らく立ち尽くし、同じく血と臓物を溢しゆっくりと膝から崩れ落ちた。
残りのゴブリンは位置的に首が飛び、噴水の様に血を噴き出しながら倒れた。
ふぅ~・・・終わった、な。
装身具を身に付けて以降、ここまで”力”を使ったのは初めてだが、暴走も無く・・・以外に、冷静に制御出来たと思う。 うん。
しかしこの”力”は、まだまだ未知の部分が多いな。
暴食の射程距離にしても、今のは弓矢の射程ほどはあった。 実際は何処まで・・・
To be continued...
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