ギルド...2
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拙い文章力ですが、引き続き書き続けますので、よろしくお願いします。
<毎週土曜日掲載>
街門前に戻ってきて壁沿いに西向きへ歩くと、そう離れてない場所に倉庫のような建物が見え、”剣と剣”が交差した看板が揺れていた。
ここも入り口は開かれていたので、中に入っていくと・・・中は灯りに照らされてなく、日暮れ時とあって室内は薄暗かった。
いや、右側の酒場(?)には、既に大勢の人で賑わっていて、その一角だけ明るく照らされていた。
ここもかなり広い作りで、正面には受付窓口が複数あり、それぞれに人が並んでいた。
ただ、受付の数は商業ギルドと違って少ないみたいだけど、受付横が一段低くなっていて何故か横幅が広くとられている。
う~ん、なんだろね?
とにかく空いてる列に並び、順番が来るのを待つことにする。
・・・少しすると順番がきたので、窓口の女性に要件を伝える。
「あの、すみません」
「はい。 当ギルドに、どのようなご用でしょうか? ご依頼ですか?」
「い、いえ、あのですね」
ここでも、簡単に事情説明を・・・
「・・・と言うわけでして、身分証の発行を行いたいのですが」
「そうですか。 承知いたしました。 では、冒険者登録いただければ、ご要望は満たすことが出来るかと」
「冒険者登録ですか?」
「はい。 此方の規約をお読みいただき、問題なければ登録書にご署名ください」
登録書には名前を書く欄があり、規約には注意事項と規約が書いてある。
この世界の識字率は分らないけど、文字が読めない奴はどうするんだろう?
と、思っていると。
「ご署名は、お名前のみで結構です」
「文字が読めないのでしたら、規約に関してはわたしが、代わりに読み上げますよ? 署名も基本ご自身でですが、こちらも代わりに代筆しますが」
・・・そういう事らしい。
「いえ、大丈夫ですので・・・」
内容を要約すると、こんな感じだった。
◆◇◆◇
冒険者ギルドの利用に関して...
・ギルドに登録することで、ギルドのサービスを受けられる。
サービス内容に関して...
・仕事の仲介/斡旋、報酬の受け渡し、素材の買取、貨幣の両替等のサービス。
・ギルドによる身分の保証。
登録情報に関して...
・登録された情報は首から下げるプレートと、冒険者カードにて自身が管理すること。
・紛失時の再発行は可能だが、罰金が発生する。(銀貨5枚)
冒険者ギルドの脱退に関して...
・ギルドに申し出れば、脱退が可能。
・再登録も可能。
禁止行為に関して...
・各街の法令に違反する行為
・ギルドの品位を貶める行為
・他冒険者の妨害する行為(殺害も含む)
・依頼の売買行為
禁止行為が認められた場合、罰金と資格を剥奪とする。
また、殺害行為に関しては、ギルドより追っ手がかかる。(懸賞金有り)
違約金の発生に関して...
・請け負った依頼失敗は、報酬額の1.5割を違約金として支払う。
・期限は3ヶ月間。 支払えなければ、資格は剥奪となる。
その他
・冒険者はその実力に応じて
Ⅰ:ウーヌス(英雄)
Ⅱ:ドゥオ(ベテラン)
Ⅲ:トレース(中堅)
Ⅳ:クァットゥオル(一人前)
Ⅴ:クィーンクェ(見習い)
Ⅵ:セクス(駆け出し)
Ⅶ:セプテム(初心者)
までの7段階で分けられる。
原則として、自分のランク上下1つ以内までしか請け負えない。
また、ランクに応じた規定回数を達成することで、昇格することも可能だが希望しなければ、そのままのランクでいることも可能。
降格は一定回数連続で、依頼を失敗すると1つ下がる。
義務に関して...
・魔物の襲撃などで、街より要請を受けた場合、それに従う義務がある。(強制)
・また、緊急事態において、ギルド職員に従う義務がある。(強制)
上記義務に従わない若しくは、勝手な離脱等があった場合、資格の剥奪及び再登録不可となる。
◆◇◆◇
と言う感じの内容だけど、まあランクを上げるつもりも無いし、旅を続ける間だの資金調達には利便性もあり、且つ身分が保障されるのが最も大きいな。
「何処か、お分かりにならない点はございますか?」
「いえ、問題ありません」
「そうですか。 では、此方にご署名を」
用紙に記入し、受付へ渡します。
えっ? 何で、字が書けるかって?
権能を使った際に文字の基本も、知識として入ってきたからです!(某青○ぬ○の、○記パ○かよ!)
「ありがとうございます。 では、登録手数料として、大銅貨5枚お願いいたします」
「お手持ちが少ないようでしたら後日、お支払いでも問題ございませんが?」
「あっ、大丈夫です。 では、此方を・・・あっ、これって継続費用とかって」
「大丈夫ですよ。 規約にも有ります通り、発行するプレートとカードを紛失しない限り、追加で費用は発生しませんので」
それを聞いてほっとしつつ、カウンターに銀貨1枚を出して、差額の大銅貨5枚を受け取る。
これで手持ちは、大銅貨8枚と銅貨3枚か・・・とほほっ。
「では、登録完了まで少し、こちらでお待ちください」
その場で待っていると、背後から人の気配が・・・
「おい、そこの兄ちゃんよ~?」
「・・・」
「おい、聞こえてるだろ~?」
「・・・」
「おい! 新入りの癖に、無視とはいい度胸だな!ええっ!」
ああ、やっぱりですか・・・転生前に読んだ本でもあったけど、これってお決まりと言うか、絶対やらないといけないのかな~。
ええ、もう、はいっ! テンプレですよっ! そうですよっ! はぁ~・・・面倒くさい。
「えっと・・・俺のことでしょうか~?」
「そうだよ! オメー以外に、誰が居るってんだよ!」
「ははっ、そうですよねぇ~・・・」
まあ、当然お上りさん風で、新規登録者は絡まれますよね?
でも、”アレ”はヤバイから、どうやって穏便にこの場を乗り切ろうかな・・・
「で、オメーさんよ~。 新規登録か? ああっ!」
「え、ええ、まあ、そうですね。ははっ・・・」
「ならよ。 先輩である俺達に、授業料のひとつも払ってくれや」
「はあ、授業料ですか・・・」
よく見ると、酒場の方から仲間だろうか、囃し立てる声が聞こえてきた。
「おい、ガンツ~。 あんま、虐めてやるなよ~?」
「おいおい、縮こまってるじゃね~か。ぎゃはははっ、可哀相によ~」
「ほらほら、こっち来いよ。 俺達は、そいつより優しいからよ~。 くくくっ」
う~ん。
まあこれ以上、変なことになる前に、行って話だけでも聞いてみるかな。
「・・・分りました。 右も左も分りませんので、先輩方のご教授よろしくお願いします」
「おお!? えらく、物分りが良いじゃね~か」
「じゃあなっ! あっちの酒場で、一杯飲もうなっ! なっ!」
酒場に行くと他にも大勢の人が、酒を飲みながら騒いでいたけど、その目線は此方をさり気なく観察していた。
「よ~しよし、よく来たなぁ~。 まあ、まずは一杯いこうじゃねえか」
「ええ、はい・・・」
「お~い! こっちに酒たのむわ~」
給仕の女性が近づいて来て・・・
「あいよっ! 何にするんだい?」
「じゃあ、先輩方と同じものをと、先輩方にも一杯お願いします」
「あいよっ! ちょっと待ってな!」
給仕の女性はさっと下がると、直ぐにケルシウィアをなみなみと注いだ、小さな木樽(?)のようなジョッキを、人数分持ってきてくれた。
代金を聞くと大銅貨3枚だそうだけど、新人さんということで1枚まけてくれた。 あはっ・・・
「おおよっ! いいね、いいね~」
「オマエさん、話も分るし、気前もいいね~」
「ほんじゃ、新たな冒険者の誕生に、乾杯しようじゃねか! なあ?」
「おお! ほいじゃ、乾杯---!」
うん? 思ったよりも、陽気な人達なのかな?
「んぅくっ、んぅくっ! ぷはぁ~~。 ははっ、うめ--な~」
「おっと、誘いに乗ってくれたんだ。 挨拶ぐらいはしとかないとなっ!」
「俺はグラートで、そっちのはマリュウ。 んで、ガンツだ」
「あっ、俺はジークフリートです。 ジークと呼んでください」
「ほお、ジークね。 珍しい名前だな」
「まあ、名前なんざ、そいつを覚えれれば、何でも良いしな! はははっ」
「えっと、先輩方は・・・」
「おいおい、堅苦しいのは無しでいこうや! 俺達は名前で呼んでくれれば、それで問題はないからよ!」
「では、グラート・・・」
そうして酒も入って話していくと、さっきの様なことは毎回やってるそうだ。
理由としては、冒険者と言う職業に夢を見て入ってくる新人を、ここで勧誘して仲間にしたりして育成し、無茶な依頼をして死んでしまうことを防ぐ等を、暗黙の了解としてここに居る者たちが行ってるそうだ。
・・・なんか、見た目と違って良い人達だね。
で、彼らの事を簡単に言うと・・・
最初に声を掛けてきた方の、ガンツは前衛の戦士で、大盾と斧を装備した盾職だそうだ。
で、グラートも前衛の戦士で、盾と剣を装備した近接職だそうだ。
最後にマリュウは、槍と魔術を使う魔槍士(?)だそうで、中後衛職だそうだ。
彼らは同じメンバーで、ずっと冒険者を続けていて、今は中堅の”Ⅲ:トレース”なんだそうだ。
最初はどうなる事かと思ったけど、酒を奢ることで話を聞くことも出来たし、どうやら素直に従ったことで、受け入れてももらえたみたいだ。
先輩って・・・大事だよね?ね?
それなりに酔いが回ってきた頃には、ギルドの初心者講習受講の話や、初めは採集等でこの辺りの地形や植生、獣や魔物の生息域を把握しつつ、無理せず経験を積んでいくことを諭された。
また、昇格して一人前になったその時は、一緒にパーティーを組もうと誘ってもくれた。
本当に、先輩って・・・大事だよね?ね?(2回目)
そうこうしていると、受付嬢が声を掛けてくれた。
離席の挨拶をして、受付に向かっていった。
どうやら無事、冒険者登録は完了したみたいだ。
受付に行くと認識票みたいな、首から下げる形のプレートと、何で出来てるか分らない材質のカードを、手渡され手続きは完了と言われた。
その場で、先程のグラート達との話にあった、初心者講習の受講申し込みに関して聞くと、3日後に実施されるとの事で、受講費用は掛からないとのことなので、申し込みだけ先に済ませることにした。
後、暫く資金稼ぎの為に街に滞在しなければならないので、依頼表は何処にあるか聞くと入り口横に貼り出してるとのことなので、それらを一応確認して可能であれば受注して帰ることにする。
それ程多くは無いけれど、採集依頼がそこそこあったので、薬草採取(どの様なものでも、1束10本で銅貨5枚)を剥がし取り、受付に持っていって処理してもらう。
最後に近くの宿屋を聞いてみると、ギルド割引が効くとのことで、大銅貨4枚で1泊夜食付きを、紹介してもらうことが出来た。 大銅貨1枚でも安いなら、こんなにありがたいことはないです。はい。
ギルドを後にする前に再度グラート達に挨拶をし、ギルドを出ると紹介された宿屋に向かって壁沿いを、すっかり日の暮れた中歩いていった。
宿屋の名前は”若木亭”で、街門の直ぐ傍にその宿はあった。
小さな若木一本が絵が描かれた看板が、宿屋に灯された明かりで照らされて、軒下に揺れていたので分りやすかった。
ここも今まで泊まった宿屋と同じで、1階が食堂兼酒場になっていて、2階が宿泊する場所になっていた。
受け付けてくれたのは10歳位の女の子だったけど、直ぐに女将さんが出てきて応対をしてくれた。
その際にギルドの紹介だと言うと、食事の有無を聞いてくれた後、部屋へと案内をしてくれた。
その日は食事を取った後、そのまま眠ることにし、明日の採集依頼に備えるのだった。
To be continued...
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