表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した侯爵令嬢の奮闘〜前世の記憶を生かして研究開発したら溺愛されました〜  作者: みずのあんこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/32

13〜ギルフォードside2〜


 病から回復して以降、娘は今までにはなかった行動をとるようになった。やたらと本を読んだり、領地についての質問をしてきたり。一瞬、後継者に名乗り出るのか?と思ったが、そういうわけでもないようだ。質問は多岐にわたっていた。



 そうかと思えば部屋に篭って、質問はおろか話すことも少なくなった。こちらから話しかけようとしても、何かを考えてるのか一点を見つめてぶつぶつ喋っている。一体どうしたというんだ…?


 さすがに心配になってきて、家族旅行に誘った。娘が生まれてからは長い旅行は行っていなかったから、妻や息子も喜んでくれた。


 学生の頃から仲の良かった友、バーナードの領地。昔は夏休みになると遊びに来ていた。お互い結婚してからは忙しくなり、すっかり疎遠になっていた。



「お前の娘はすごいな!」


 バーナードにそう言われたのは、港町の懐かしさにも慣れた数日後。一緒に酒を酌み交わしている時だった。

話を聞けば、領地の貿易にかなり良い話を聞かせてくれたと言う。話を聞いてびっくりした。そんなにも知識を得ていたのか。

 バーナードには、いろんな本を読み知識を蓄えていたと話すと「素晴らしいじゃないか!ぜひ嫁に欲しいなっ!」というので酒に任せて殴っておいた。まだそんな話は聞きたくない。


 そう思っていたのに公爵家の客人(デビ)という子と親しくなってしまった。娘の成長が早すぎてつらい。



「…客人(デビ)はどういう子なんだ?」


 つい気になって聞いた。だが、親とうまくいってないらしく保護を頼まれた、とだけバーナードは言った。


べルーファス公爵家に()()()ほどの客人?


公爵は爵位最高位。その家が「預かった」ではなく「頼まれた」? 必然と相手は決まってくる。




『王家』。




 確認は取らなかった。世の中聞かない方がいいことはたくさんある。だが、私が気付いたことも友は気付いているだろう。これでは意識するなと言う方が無理だ。

 客人(デビ)侯爵家別荘(うち)に来る時、しっかり出迎えてしまった。自分の身に沁みた貴族としての素養が憎い。

 しかし、我々に臆することなく話す言葉や仕草で確信に変わる。だが今の国王にはあの年頃の子どもはいない。いないはずだ。

 …だが、もしも……王家の隠し子だとしたら?


 …間違いなく、大問題だ。

ただその場合は公爵家の『客』ではなく『養子』として迎えるのではないだろうか。より秘匿するために。


「…お前が考えてることは予想できるが、それは違うから安心しろ」


 何度目かの晩酌。学生の頃から変わらない物知り顔で、ふふんと笑う友に少しの苛立ちを覚えたが、王家のスキャンダルじゃないことには、ほっとした。


(では、あの子は()なのだ…?)


疑問は解消されないまま、旅行は終わった。


  


⭐︎



 その後、娘にも婚約者ができた。旅行時にあった『客人』と同じ愛称になる、デビッド・ナヴァル。

 正直気に入らない。娘をどこか馬鹿にしているような態度も垣間見える。

 だが、娘は思い出のフィルターがかかっているせいか惚れているらしい。

 婚約者の爵位は伯爵。あの『デビ』ではないのだと思うが…。



「…あの子は私とって可愛い娘だ。どうしてもわがままを聞いてしまう。」


 だから例え、気に食わないお前でも婚約者として据えている。あの子が望んでいる限り。

 言外にそう言ったつもりだったが伝わったのかどうなのか。


娘の婚約者は「…お任せください、侯爵様」そう言って腰を折った。



ここまで読んでいただき、本っ当にありがとうございます(♡ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾

少しでも面白い、また続きが気になるなぁ、と思って頂けましたら、ブックマークや下の★★★★★で応援していただけると、大変執筆の励みになります。


投稿したらポストしています。

よければフォローお願いします。

https://x.com/mizunoanko000?s=21&t=eAiLfjibkiIfxwWXg9stjg

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ