6 帝都ヴェルティア
という訳で1週間ぶりの投稿です。かまぼこです
...いつも通り文章が汚かったり誤字脱字があったりしますが暖かい目で見ていただけると幸いです
それではどうぞ
...あ、よかったら感想や高評価等お願いします
「……この後ってどうするの?」
幼女に誘われ魔王軍に入ると決めて10秒後、決めたのは良いがこの後の事を何も考えていなかった私は、素直に聞くことに
とりあえずここ”奈落の底”から脱出?はすると思う。けど……普通に攻略するということはないよねぇ
まあ……魔王軍の【幹部】っていう歩くチート的なものがいるし正攻法でも出来ると思うけど、
「えっと……国まで魔法で転移しますが……何か問題でもありますか?」
歩くチート(私が名付けた)こと、魔王軍【幹部】……(長いので以下略)、クレアちゃんは平然とした表情でそう教えてくれた
うん……もうツッコまない。ここは異世界なんだから「転移」とかいうパワーワードが当たり前に出てきてもおかしくない
あっ、「転移」って何かって?えっと……「転移」ってのは魔法や専用のアイテム等で目的地まで一瞬で移動すること……かな?(定義はよくわかりません)
「問題がないようでしたら、これを装備して下さい」
と言ったクレアちゃんは、「鏡、展開」とぼそりと呟くと彼女の【アマテラスの鏡】を開いて何やら操作し始めた。その表情は超笑顔です……何を取り出すんでしょうかねぇ?
「てってれ~~【なんか黒いフード付きの黒ローブ】」
某ネコ型ロボット風の口調でクレアちゃんが取り出したのは……黒いフードがついた普通の黒いローブ。ネットで「黒色ローブ 黒フード付き」と検索したら出てきそうな衣装だった。
「一応念のために聞いておくけど、これは……?」
流石に名前も分からない衣装を装備するわけにはいかないよねぇ
「えっと、こういうときは【鑑定】を使ってみて下さい」
……あ、グ○れということですね分かりました
という訳でグー○ル先生と呼ぶことにした
「【鑑定】っ!!」
ぴろんっ
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「固有名《黒影のローブ+27》分類:衣装 ☆14 状態:最高 所有スキル【影S2】」
この世界の衣装には、スキルが付与されているのが普通なのだろう。これも地球とは違う点だ
という訳で目の前の画面を操作し、【影S2】というスキルの説明欄を読んでみる……
……長かったのでまとめます
①:発動中【国民】に気付かれなくなる
②:①の効果はこのローブの状態が普通以上の場合のみ適用される
見た目通りの性能でした……
「えっと……装備ってどうやってするの?」
そういえば、今はまだ学校指定の紺色のブレザーを着ているんだった……全然汚れとかないから気づかなかったよぅ
「そのまま、今着ている服の上から重ねて着て下さい」
クレアちゃんにそう言われたので、そのまま着て見ることに……若干サイズ合わないんですが
「よいしょ……」
何の素材を使っているのかは検討も付かないが、ずっしりとした重みがあることは確かだ
1分ほどかかったものの、何とか着ることが出来た
フードを深めに被り、装備完了。これで出発の準備は整った。
クレアちゃんは笑顔で手を差し出してきた。私はそれを握り返す
「それでは出発しますよ【転移】っ!”ゲート・オブ・ヴェルティア”!!!」
クレアちゃんの明るい声と共に、私の視界は真っ白になった。
―数秒後―
「姫様、目を開けてみて下さい」
というクレアちゃんの声に私は目を開ける
「うわぁ……」
高層ビルや豪華絢爛でファンタジーな異世界風の建物(良いたとえが全く見つからないぐらいに凄すぎる)が広がっている。更に言えばそれらのほとんどの建物に明かりが灯っているではないか
明るすぎで今が夜だと分からなかったんですけどってちょっと待って……
「人間にエルフ、獣人に龍人、それに悪魔まで……凄っ!!!私本物を見たの初めてなんですけどぉぉぉ」
そこでは、クレアちゃんの言った通りで多種多様な種族が仲良く生活しているみたいだ。
私の想像していた「殺伐」とは真逆で「平和」過ぎるんですが……ここって本当に魔王様が統治しているの?
というか今気付いたんですがここって広場の真ん中でめっちゃ目立つ場所ですよねぇ
なんか沢山の視線を感じるんですけど……
「おっ!クレア様が戻ってこられたぞっ!!」
「本当だっ!クレア様だわ!」
「クレア様、おかえりなさいませ!」
……どうやら私への視線じゃなくて、クレアちゃんへの視線だったみたいで、彼女は次々と【国民】と思われる人たちに声をかけられている。魔王軍の【幹部】だけあって、人気が凄い。その場のほとんどの人が気付いてこっちを向いてるよ……
「皆様っ!!ただいまです!!」
【国民】の声に手を振りながら笑顔で答えている……そこに「緊張」の二文字は見当たらなかった
それにしても今着ているこのローブってすごいねぇ 数百人規模で見られているのに誰一人として私のことに気付いてないんですけど……これ、お値段いくらなんだろ?感覚的に高級品だとは思うけども……
等と二割くらい現実逃避していた私に
「さて、行きますよっ!私の手を離さないで下さいねっ!」
クレアちゃんは【通信】スキルでそう言うと、私の手を引いて歩き始めた。
「……魔王様、報告します。クレアが巫女様を連れて帰ってきました」
扉越しに、アユハの報告が入ってきた、俺は「報告お疲れ様、準備の方に戻っていいぞ」とだけ告げておいた。
「……想定より少し早かったか。まあいいだろう。どちらにしろ、もうすぐ会えることに変わりはないのだからなぁ……くっくっくっ」
俺は部屋の壁に金の額縁に入れて飾ってある、一枚の写真に向けてそう呟いた。
そこに移っていたのは、2年前に別れた白い髪の少女と、まだ魔王ではなかった頃の、俺じゃない俺の姿だった
「くっくっくっ……今夜は楽しくなりそうだなぁ」
俺はそういうと、自分の部屋を後にした。
読んでいただきありがとうございました。
最後に謎のキャラが出てきましたが、彼は一体誰なのか...
次回もでき次第投稿します
ではまた