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5 魔王軍に入らない?


「異世界物の魔王って大体敵……悪い方の側になるんでしょ?勇者側の1人として召喚されているはずの私が入る場所じゃないよね……?」


 ここは、 入口から20階層は初級冒険者向き、そこから下の85階層までは攻略するのがかなり難しい超高難度ダンジョン


 全105層で構成されたここ”ルーファニカ大迷宮”の最下層、通称”奈落の底”にて、私は目の前で正座をしている魔王軍幹部、クレアちゃんに質問した。


「はぁ……」


クレアちゃんは「しょうがないですねぇ……」と言いたげな顔でため息をつく


私の質問したことが何かおかしかったようである。


「えっと巫女様は……何か重大な事を勘違いされているようですねぇ」


「か……勘違い?」


「はい、巫女様は最初から勇者側の1人として召喚された訳では無く、私達魔王軍の1人として神に呼ばれたのです。」


 この世界に来てからずっと心の何処かにうかあった疑問。私ってどうして1人だけで召喚されたんだろ


 私の記憶が正しければ、授業中の学校で開いていたノートに現れた文字を見つめていたことでこの世界に召喚された……はず


「……もしかして私だけ先に召喚されたけど私が目覚めるまでに時間があったから神様的な人が他の人を追加で召喚させたということ?」


 今度は正解だったようで、クレアちゃんの可愛げのある笑顔が拝めました。


「はいっ!その通りですっ!今回の召喚のメインは巫女様ですよっ!他の人達……巫女様のクラスメイト?達はただのオマケですよ」


 心の中で軽くガッツポーズ。この『私がメインで他の人はおまけ論』は今後、私の心の支えになりそうです。あれ、じゃあどうしてここで死にかけたの……?


「記憶に残ってるのは……”聖都オーディア”っていう勇者達の拠点で勇者達と一旦合流して、一緒にここのダンジョンに来てレベリングをしてたら……」


「『消えろ、貴様の様な裏切り者は俺たちのパーティーには必要ない』って勇者に言われてここに捨てられたのですよね。」


「……!どうしてそれを!?」


「巫女様が寝ている間、身体を少し調べさせて貰ったのですよ。その際に記憶も覗いちゃいました♪︎」


「……!?」


「あなたは巫女様。とはいえ……私とは初対面ですからね。万が一を思って警戒はしてましたが……もうその必要は無くなりました♪︎私はあなたの味方です。思う存分頼ってくださいね、姫様♪︎」


 私を見つめる真っ直ぐな瞳。どうやら、嘘は付いて居ないようです。


「それで……魔王軍ってどんな組織なの?」


 近くの壁に背中を預けて、楽な姿勢で座った私はクレアちゃんに尋ねます。まずは情報収集からしましょう。


クレアちゃんは、私の正面に体育座りすると先生の様な口調で話し始めた


「それでは、魔王軍についての説明をします。魔王軍とは、初代兼現魔王の魔王べリアル様によって作られた巨大な組織です。所属人数は……数十億人ぐらいですね」


「す……数十億ぅ~~!?」


 流石異世界……人数の規模が桁1つ分位おかしいんですが


「あ、一応補足しておきますけど、今私達がいるこの世界……”オラクリア”の中で最も勢力が大きい国”ヴェルティア帝国”の国民全員が所属しているので数十億とかいう数字が出るのですよ」


「なるほど。国民全員が所属してるんだったらそんな数字が出てもおかしくないね……うん」


 ここは地球じゃない異世界……よし、納得。 地球での常識はほとんど通じない、と心の中で自分に言い聞かせます。


「……続けますよ。魔王軍には、大きく分けて5つの役職があります。一つ目は【魔王】名前の通り魔王で、軍の中で最も偉い人です」


「そのままの説明だねぇ……」


 もっと他に何かないの……とまではツッコまないようにしました。どうせ後で分かるので……


「次は【黒の巫女】姫ちゃんの役職ですね。基本的には魔王様と共に行動し、軍の管理や内政、他国との外交……等様々なことをしていただきます。」


 政治なんかやったことないよ私……というか女子高生が政治なんかやっちゃっていいの?


 等ツッコみところが多数あったので、クレアちゃんにテレパシー的な奴で聞いてみると


「何とかなりますよっ!私もしっかりとサポートしますっ!」


と満面の笑みで返ってきます。うーん、不安しかないんですが……


……あ、今使ったのは【通信】っていうスキルで、第三者に知られないように会話ができるらしい。なんか知らない間に習得してたよ


「3つ目は【幹部】です。これは6人の普通の女の子で構成されている魔王様の直属の部下ですね。」


「6人の女の子……」


……普通の女の子って軽い感じに言うけど、私からすれば【幹部】って言ってる時点で、目の前のクレアちゃん含めて全員普通の女の子じゃない気がするんだよねぇ……


「4つ目は【部隊】です。【幹部】の6人がそれぞれ持つ軍のことで、日本でいう【じえーたい】?みたいなものですね」


……え?今この子日本て言わなかった?なんで日本知ってるの?というかロリっ子が【自衛隊】とか言うと破壊力やばいね……いろんな意味で


「5つ目は【国民】です。まあ、そうですね……人間やエルフに悪魔、獣人……等、様々な種族で構成されていますよ」


うわぁ……もう登場する種族がファンタジー世界の奴そのものなんですが


 そういう存在、昔から会ってみたかったので私個人的には嬉しいのよね~


 そしてクレアちゃんの言い方だと、種族間の争いがほとんど無いと思われるは気のせいだろうか


「他に聞きたいことはありますか?」


 クレア先生は上目づかいで私を見つめてくる。こういう質問っていつもどう答えていいか分からないんだよね……素直に「有る~♪」って言うと話を聞いてない奴扱いをされそうなので気が引けるのよね


 あ、一応クレア先生はもっと詳しく説明してくれたけど、物凄い長かったので簡易的にまとめました


①.【部隊】には【支援】【精霊】【防御】【前衛】【後衛】【魔術】がある


②.私【黒の巫女】は【幹部】よりも高位の存在である


③.休日有り、自由時間有り、毎日のお祈りとかはなし


④.魔王様が最高の異世界ライフを保証してくれるそう


……あれ?なんか良いことしか書いてない気がする……これが主人公補正って奴かな?


「どうです?魔王軍に入りますか?」


……考える必要はない。私は魔王側の人としてこの世界に召喚されたのだから……


「うんっ!入るよっ!」


私はこの世界に来てから始めて?の笑顔で答えた。


「それでは巫女様っ!改めてよろしくおねがいしますねっ!」


「うん!」


私のこれからが決まった。魔王軍で、生きていく……


魔王軍視点の異世界生活とか、めっちゃ楽しみなんですけど……





という訳で次の目標


異世界に慣れる……かな?


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