(´・ω・`)
「そろそろ、赤の森を奪還するか。」
「ん。ゼルありがとう。」
「いや、レイが頑張ったからだ。本当に良く頑張ったな。偉いぞ。」
朝から、ケーキを食べながら談笑する。少し買い過ぎてしまったらしい。貧乏人が金を持つと色々と狂ってしまう。
1億円のアイテムバッグとか、ホントどうかしている。前の世界じゃ100万円貯めるのも夢のまた夢だったというのに。
「クリーム。ほっぺたに、ついてるぞ。」
「とって。」
「ほらよ。あーあ、何やってんだ。」
「ふふ。」
レイの口元を、ハンカチで拭こうとしたら、すっと避けられて、着ぐるみのモフモフした手の部分に、顔をぐりぐり押し付けられて、拭かれた。
着ぐるみがクリームで、ベタベタになったよ。こっちは困った顔してるのに、「してやったり」の顔をして笑ってくるレイは、可愛い。美しいが、なんというか、それを超越して可愛い。これが、尊いという事か。
汚れてもこの世界には、完全洗浄がある。おじさんには、使えないが。
今日は、珍しく引きこもりのレイもお出かけする。色々と準備があるのだ。立ち上がり、決意を宣言。
「さて、赤の森奪還プロジェクトを、そろそろ最終段階に移行しようか。」
「ん。」
「あっ。」
何時ものお出かけのように、そっと、手を繋いでくるレイ。何気ない動作で避けられなかった。もっとも反応速度がゴミなおじさんは、ほとんどの事を避けられない。
無意識に、握られた小さなお手手。しかし、ゼルの手には、クリームがついている。
つまり、べっちゃり。穢れなき美少女のお手手を、おじさんの油でテカる手で汚した。湧き上がる、くせになりそうな背徳感。
「ゼルぅ、汚い。」
「あぁ、すまない。」
いや、というか汚したのはレイちゃんなのだが。ぷんぷんと怒られた。
「クリーン。本当、手間のかかる悪魔なんだから。」
「ありがとう、行くぞ。レイ。」
文句を言いながら嬉しそうだ。なにかと世話を焼くのが好きらしい。ダメンズ製造機のレイ。
「ん。ゴーちゃん行ってくるね。」
ゴーレム戦隊に挨拶をして、部屋の扉を開ける。
開いた扉は、外の世界に繋がり、刺激的な朝日が、出迎えてくれた。
そう、こんな表現をする程に、彼女は、引きこもりである。




