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(´・ω・`)


「着ぐるみの旦那、助かったぜ、ドロップアイテム持っていってくれよ。俺らは、今回はここで引き上げだ。」


「この中に勇者はいる?」


「なんだ?急に、ちっこいの?いないけど。いたら、勇者協会に入ってるだろう。」 


「なら、コレを貰う。危険なモノ。こちらで処分しておく。」


「そういう事だ。他の物はいらぬ。」


 欲をかくと、失敗するから、ここらが落としどころだろう。冒険で稼ぐつもりは、今のところ、無い。レベル低すぎて無理だ。


「そうか、恩にきる。」



 魔導バイクに乗り、颯爽と分かれる。なんか、この魔道具の方が、おじさんより活躍している気がするのだが。気のせいか。


「レイよ、さっきのアイテムはなんだったのだ?」


「選別の枝。」


【選別の枝】

 勇者を選別する危険な木。服用すると、強烈な作用を及ぼし、超常に近づく。勇者以外の者は耐えられない事からそう呼ばれる。素質の無い者は死ぬし、素質のあるものは、肉体が変質する。

 迷い木等の徘徊系ツリーモンスターが稀にドロップする。


「たしかに、危険物だな。」


「ん。」


 過去に何かあったのか、そこで会話が切れる。なんとなく気まずい。放置が正解なのか、誘い受けなのか分からない。


 気まずいままダンジョンを後にした。何も語らない。ただ小さいお手手の温もりがそこにある。


「次は、どこに行けばいい?」


「マリナのとこ。」



 魔獣キャンディー社。甘ったるい匂いのするお菓子の城に到着する。子供に絡まれて仕方無いので裏口から入る。前回、レイはこちらから入ったそうだ。そういう事は、先に教えて欲しかった。

 マリナのお部屋に行く前に、ショップによる。


「いらっしゃい、レイちゃん。」


「ん。いつもどおり、全部。」


 奥からバンバンと、ダンボール箱が運ばれてきた。平然とアイテムポーチに入れていくレイ。


「え、買いすぎではないか?」


「分かってない。すべてコンプしてこそのファン。ゼルの着ているラプラスなりきりセットは、その景品。」


「マジで?」


「ええ、そうですよ。レイちゃんしか持ってません。」


「ん。私、天才。」


 若干、引き気味の店員と、誇らしげに、ナイチチを張る残念ハーフエルフのレイがいた。

 どんどん運ばれてくる飴の入ったダンボール箱。絶対食べ切れない。その箱1つ1つに魔獣ラピュラスの小さな縫いぐるみがついている。


「なぁ、レイ、こんなに、同じ縫いぐるみを集めて、どうするんだ?」


「んん。分かっていない。良く見て、ここと、ここ。全然形が違う。」


「え?誤差の範囲だろ。こんなの間違い探しのような。店員さんは、キチンと分かってるのか?」


「たぶん、違いが分かるのは、マリナ店長と、レイちゃんぐらいかですかね。あはは。」



 唐突に理解する。大金を稼いでいるのに、お金が貯まらない原因は、コレだ!


 無駄遣いを辞めさせるのが、正解。しかし、無償提供された魔道具と比較すれば、お釣りがくる。より高い視点で全体で視る。


「レイ、偉いぞ。ファンの鑑だ。」


「ふみゅう。」


 とりあえず、今回は、もふもふで、甘やかす事にした。



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