おうおうバブさんのお通りや
お久しぶりです! 異世界トリップを果たした伊吹みおです!
六話目になって初対面の人もそういないと思うんだけど、いたりしたらごめんね! 話は最初から読もうね!
いやこのシリーズはぶっちゃけどこから読んでもだいたい話は通じるから、別に何でもいいんだけどね。一話完結って読みやすいし。
「いい加減この世界について説明するぞ。話はしっかり聞け」
黒髪短髪アキトさんが真面目な顔して喋り出す。片手に台本を持って。
「おっけー。でも文字数いっぱいだと理解出来ないから簡単にね。赤ちゃんにも分かるようにね」
何故赤ちゃんが出てきたと疑問に思うアキトさんマジイケメン。顔に惚れる。
どうして赤ちゃんかというと、私が真面目な話になったとたんIQが下がってバブちゃん並みになってしまうからです。
おいそこの攻略対象者。バブちゃんの方が賢いって顔するな。イケメンだぞ。照れるわあ。
「……この世界は、モンスター、倒す、クリア。以上だ」
「おっけー把握した! いやもうすっごいわかりやすいね! 説明の天才だよ!」
「……そうか、それでは話は終わりだ。俺は帰る」
「いや帰っちゃダメだからねアキト! 何も説明できてないから、ヒロインに心で負けちゃダメだから。カナエさんとユウマも応援してるから、もうちょっと頑張ろう、ね?」
すぱーんと障子を開けて入ってきたシュウくん。アキトさんを説得しながら彼も台本を握り締めている。何だろう、このあと何かイベントあったっけ。
「あ、この台本? うん、これね。世界観説明したあと、実際に見て回るぞって外出するから。誰がどのパート担当するか押し付けあってた」
「包み隠さず話してくれてありがとう。オブラートに包んでほしかったかな」
押し付けあうを迷いなく言い切ったぞこの子。やばい。もしかして私のヒロイン力低すぎ……?
「君のヒロイン力とやらが皆無なのは最初からでしょ。じゃあ説明するから聞いてね。忘れてもいいけど、一応これもイベントの一部だから。こなさないと僕たちの責任になっちゃう」
「シュウくんのビジネスライクなとこ嫌いじゃないよ」
「うん、ありがとう。ちょっと黙ってて」
「ういっす」
乙女ゲーム「恋する乙女とモンスター」
突然異世界にトリップしたヒロインが、モンスターである彼らとイベントを進め好感度をあげていく恋愛シミュレーションゲーム。
世界は江戸中期のファンタジー日本風。
全体的に忍者っぽい服装と侍っぽい服装に、ちょっと洋風が混じった感じのデフォルト衣装。
そこは人間とモンスターが共存する世界なんだけど、モンスターの中には人間を襲うものがいる。
それを討伐するのがアキトさんやシュウくんたち「妖狩り部隊」なんだって。
もう妖って言ってるんだからモンスター表記どこ行ったよって思うじゃん?
実はまだ出てきてない攻略対象者が吸血鬼とかゾンビとか西洋モンスターなんだよね。だからモンスター表記。
運営馬鹿なの? なんで妖怪で統一しなかったの? 世界観とタイトルが合ってないよ?
まあイラストがいいからダウンロードする人が多かったんだけどね。私だ。
で、ヒロインはそんな彼らに助けられて、彼らと一緒に生活を始めるの。好感度があがると彼らのお仕事のお手伝いすることあるよ。ミニゲームだけはしてた。めっちゃ楽しかった。
そんな彼らだけど、「妖狩り部隊」として人を襲うモンスター、もう妖怪でいいよね。妖怪を倒してたんだけど、同じ妖怪から同胞殺しとして知られちゃって、妖怪としては生きていけなくなるの。
選択によっては人間たちにも、妖怪として嫌われて追い出されるように町から出ていくの。救いがないラストっていいよね。私は超好き。
そして最終的にヒロインの愛とやらで人間になります。ええ、人間になるよ。衝撃過ぎるラスト。
お前モンスターっで売ってたんちゃうんかい。人外×人間の異種族恋愛ストーリー期待してたのにめちゃくちゃ裏切られた。でも絵はめっちゃ好き。
「ってこと、わかった? わからなくてもいいや。出掛けるから準備して」
「やっほー!! ただで衣装アイテム増加イベントだー! 買うぞー!」
そんなわけでこれからデートもといアイテム増やそうイベントです。やったね!
出口にいるアキトさんが冷めきった目をしてるけど気にしないよ。
私バブちゃんだから大人の事情わからないもんね!




